表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/210

60

 その指摘で僕はふと思い出す。

 昨日の惨劇を。

 ゲームオーバーのように見えたがなんとか無事である。

 色々とすり減り無くなった気がするが、途中で意識が途絶えたので細部はわからない。

 それが不思議であり怖い。

 僕を女にするようなやつなので僕の知らないところが変わっていないか心配だ。

「頭のつむじが逆になってたり……って、誰が得するんだか」

 僕は前のボタンを締め直し、立ちあがろうとして。

「周?」

 都和に止められる。

「なに?」

「今日の予定は?」

「予定って。学校に行って、戻ってまた情報収集だよ」

 目標は裏人格さんと。

 一人では返り討ちに遭いそうなので小夜とでも向かうつもりだ。

「何かわかったのか?」

「よくはわかってないけれど、まだ探索は出来る段階かな」

 小夜には朝に話をしないと。

「わかった」

 そういって、にーっと笑いながら布団をめくり手招きする。

「いや、いかないって……」

 行く勇気もない。

「都和ってさみしがり屋なの?」

「んー、この学園入ってからはスキンシップが増えたかな」

 じりじり近寄ってくる都和。後ずさる僕。

 なんだこの関係は。

 僕が五分後、容易に壁際に追いつめられたところでチャイムの音が部屋に響いた。

「ちっ」

 助かった。

 下手な舌打ちを聞かなかったことにし、僕は来訪者の方へと足を進めた。

「おはよ-っす!」

 来訪者は朝から元気いっぱいの羽衣だった。

「どうしたのって、そういうこと?」

 視線を下にすると手には洗濯された制服を持っていた。

 勿論僕が下着代わりにしているスパッツもだ。

「下着を持ってくるの忘れたんすか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ