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 長い廊下を歩き玄関口に辿り着く。内履きから外履きへ。まだ、まばらに存在する生徒の視線の網を早足で潜り抜け、僕らは寮を目指す。

 しかしだ、視線が多いことが気になる。

 転校生に対する視線の質がこんなもので良いのだろうか。転校生になるのは初めてなのでこの異質感の正体はよくわからない。もしかして性別差か。

 そりゃ僕は男として十七年間近くも過ごして来た。とはいえ演劇部に所属し、日々戦友と遊んでいたのでこれでもそれなりに厚い化けの皮を着ているつもりなのだが……うーむ、疑うと霧がない。

 校門を出て、すぐ目に入る木々を横目にそんな色んなことを考えてしまった。季節が合えば綺麗な花を咲かせる桜並木も今の季節では魅力減だ。

「ところでさ、都和」

 それなりに生徒と距離を置き、僕ははぐらかされていたことを思わず聞いた。

「どうやったら僕は男の子に戻るのかな?」

「ん、似合っているのに?」

 あまりに人を食ったような言い方に僕は若干不機嫌になる。

 僕も都和も口先三寸タイプだが、その中でもタイプは違う。それなので都和の言動には深く注意しているつもりだ。ただでさえ、ここはアウェイだし。

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