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ソファーに座るのは良いが、生徒会長は動かない。いや、動いているがそれは雑事をこなしているため空気が気まずい。ちらりとなぜかこの場にいる都和を見るが、僕の心境を知ってかそれとも生徒会長の手前なのか知らないが目線を合わせてくれなかった。頭の中でパニックとなっていると都和がようやく口を開いた。
「会長―、お茶の用意が出来ました」
「うむ、テーブルに置いてくれ」
言われて都和は僕の手前のテーブルにお茶を並べた。心の中で半分感謝し、半分悪態を吐く。
天霧都和、髪は肩辺りとあまり長くないが、それを無理やり一つ結びにしている。背は女性では高めで、手足が長く胸がひどく主張的な僕の協力者。
そして、反転能力者だった。
お茶を並べ終えると威厳ある会長が体面に座り、都和は僕の横に座った。
「都和はあっちでしょ?」
とは言わなかった。
「ようこそ、姫小百合女学園へ。挨拶が遅れて申し訳ないが遅れて全校生徒を代表して歓迎しよう。私は生徒会長をしている姫城伊織で……そっちに座ったたわけ者が副会長の天霧都和じゃ」
生徒会長は呆れて言った。
「いやー、照れるね」
「都和、照れ笑いする時じゃないよ……」
ここにいるのはどうやら副会長だかららしい。
「と……とにかく、周よ。質問はあるか」
長い話をされると身構えて来たがどうも短いらしい。
「特に……いえ、寮生活と聞いたのですが」