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 会話はあまりに一方的で口を挟む隙がなかった。これに尽きる。

 あまり不審に思われたくはないけれども懸念事項排除のためにあえて行動を起こすべく考えを実行。

「あの、すみません……トイレはどこですか?」

 言ってみて後悔。生理現象だが声に出すと気恥ずかしかった。後半なんて変に声が震えてしまった。そこまでしたいわけではなく楔と二人きりになりたいがための行動なのだが。

「ああ、我慢してたのか。えっと、二階の方に行くか」

 失敗に終わる。それはそれで仕方ないと武士のように潔く諦めた。引き際を間違えて楔の今の生活を乱すのは得策ではない。機嫌を損ねては後の生活に支障を来たす。機会はまたあるだろう。

「良ければ私がお連れしましょうか?」

 そう配慮していたのだが……あの楔さん。もう少し早くその言葉言ってくれませんかねえ。

 わざとタイミングをずらしたようだ。極めて愉快犯だ。

「都和さんは学園から鞄をずっとお持ちしていますし、良ければ私が周をお連れしますよ」

 ここで都和の老婆心が出てこられては楔の申し出が棄却されてしまうので僕はあえて都和に視線を合わせず、困っていないことを示唆した。

「あー」

 逡巡しゅんじゅんはわずか。

「じゃあ、楔に頼むよ」

 策は通った。

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