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お腹が膨らみ都和のベッドで一休み。
食べ過ぎた。
学習能力がまるでゼロな僕だった。
いや、セーブしていたのだがデザートでやられた。杏仁豆腐からのアイスケーキの流れは僕は忘れないだろう。
今日は体重計に乗るのも悪くないかもしれないな、と思っていると。
「ん?」
ノックが聞こえた。
「どなたです?」
鍵は閉めていないが、僕が開けるまでドアは開かれなかった。
ドアを開けた先にいた来訪者は姫城さんだった。
「都和はおらんのかのう?」
「少し前に出て行っていませんが……どうしました?」
説教だろうか。年下に迷惑をかけているのだろうか。
「話があると言われたのじゃが」
「中で待ちますか?」
「ふむ、そうするかのう」
招き入れて見るが姫城さんはどうも落ち着かない印象だ。
刹那主義なのだろうか。普段忙しい人はゆっくり出来ないのかもしれない。
僕なんて、ただボーっとするだけでも時間を潰せるのだが。
「……漫画でも見ますか? 都和のですが」
「い、いや、良いのじゃ」
なぜか慌てている。
その反応はどうなんだろうか。
僕が心配して少し近づくとなぜかびくっと小動物のように驚いた。
傷付く反応だ。まあ、多少だけれども。
「あ、すまないのじゃ……」
「どうしたんですか?」
「……」
閉口。言えないらしい。
こういう場合は当ててあげるのが話し易いのだろうけれども、さすがにこんな短期間で姫城さんのことがわからないのでそれは難しい。
逆に当ててしまっても僕が解決出来ない類だろうから、僕は対面すると緊張すると思いベッドで横になり漫画を見ているとゆっくりと姫城さんが近寄ってきて問題発言をする。
「……女性同士ってありえるのじゃろうか?」
僕は言葉を失った。