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学校というのはめんどくさい。
ただ、授業を受け、部活をやる人は部活をやり、テストが迫るとテスト勉強をするというサイクルがずっと続くだけだ。
と、八咫高校に通っている一人の学生 無坂 練は考えていた。
『キーン コーン カーン コーン』
今、ちょうど授業が終わったところだ。
(さて、変なのに絡まれる前に帰りますか)
「おい無坂、ちょっと待てよ」
「何か用事か 神崎」
今、話しかけて来た奴は神崎 勇 学校で1位か2位に入るイケメンらしい(女子情報)髪の色は金髪だ。確か、クォーターだったはずだ。勉強も出来て運動も出来る。それにサッカー部に入っていたはずだ。
こいつが絡んでくる原因はわかっている。
まず、入学試験で俺が1位であいつが3位になってしまったのが始まりだ。あいつは自分が絶対に1位だと思っていたらしい。
この瞬間からイヤな予感しかしないと皆さんわかるだろう。入学式が終わった直後、いきなり怒鳴られた。
「なんでお前が1位で俺が3位なんだ!!!!」
「そんなことは知らん。テストの結果だ。」
と言ってやったが、こちらもいきなり怒鳴られたからいらんことを口にしてしまった。
「まず、1位の前に2位の方に行け 3位さん」
その瞬間から最悪な学園生活が始まった。俺はあまり後悔したことがないがこの時ばかりはとてつもない後悔をした。
そして中間テストの時、あいつが2位で俺が3位だった。俺は先生に怒られないで済む順位を取れれば良かったのでそれで良かった。
だか、あいつは入学試験の時のをまだ、根に持っていたらしい
(なんとめんどくさい奴なんだ)
「ふん 残念だったな3位さん。入学試験はまぐれだったみたいだな。」
と話しかけて来た。
なんてイヤな奴なんだ。
この時、少しカチンときてしまい、また火に油を注いでしまった。
「なんだ、2位か せめて1位になってから威張れよ。」
「次の実力テストで1位になってやるから構わない。」
なんて自意識過剰なんだよ…
この時、なんかあいつに1位になられるのはムカつくから勉強をした。
そして実力テストでは俺が1位あいつが3位だった。
テスト結果が張り出されていた前でプルプルと震えているあいつがいた。
「中間テストはまぐれだったみたいだな 3位さん」
と言ってやった。
この瞬間、俺も大概イヤな奴だと思った。
そう、これは始まりに過ぎない。まだ続くのだ。
そう、俺のことをあまり話していない。俺は自分で言うのもなんだが容姿はいい方だと思う。髪の色は黒で何回か告白をされたこともある。運動もかなり得意だ。部下はできれば、サッカー部に入りたかったがあいつがいるからやめた。毎日、朝、放課後、部活後と絡まれたら流石に胃に穴が空く。今の2回でも結構、キツイのだ。
高校の体育で夏にやることってなんだがわかるだろうか…
そう、サッカーだ。あいつはサッカーで俺より優れていると証明をしたかったらしい。残念なことにこちらは推薦を取れれば取りたかったからかなり真面目にやった。体育では評価5は欲しいだろ。やっぱり。
そこであいつがカッコ良くシュートを決めようした時に、ボールをカットしてその流れで俺がシュートを決めてやった。さらに火に薪を入れてしまった。
次で最後だがさっき、容姿が学校で
1位か2位らしいと言ったと思うが(女子情報)その争っているのが俺らしい。
なんと迷惑な話だろう。
このようなことが重なりに重なりこのような事態に陥ったわけだ。
「次の期末、覚悟しておけよ。」
うん、まだ根に持っていたらしい。
「次の期末は勇ちゃんが勝つんだから!!!」
今話掛けて来たのは神崎のハーレム要員1 の神崎 光だ。
確か、幼馴染で従兄弟だったはずだ。こっちも金髪で肩にかからないぐらいの長さでそれなりに可愛いと思う。動物で例えるならリスに似ている。
まあ、背と胸は小さいが…
「その通りよ。次はあんたなんかに負けないんだから!!!」
今のはハーレム要員2の堂本 陸だ。
男っぽい名前だが、一応女だ。俺はこいつは名前のとおり男だと思うんだが…
茶髪で男と同じくらい短く切っている。運動大好きで陸上でかなりの結果を残しているらしい。男っぽい名前がコンプレックスだったが褒められて惚れたらしい。
なんと残念な頭なんだ…それに成績も比例している。
「そうです。まぐれはもう、起きませんから。」
今のはハーレム要員3の光輪寺 舞だ。
光輪寺家のお嬢様だ。かなりの金持ちらしい。髪は銀髪でハーフだからスタイルも良い。ハーレム要員の中では1番人気だ。成績は確か、5位とかそこらへんだったはずだ。
だが顔は綺麗なのに男の趣味が悪いとだけ、言っておこう。
「そうか、まあ頑張れよ」
「なんだ、そのやる前から決まってるみたいな言い方は」
「いや、そんなつもりはないんだが」
実際にまだ1位になってないじゃん。
そんなことより今の状況はヤバイ。
1対4だ。普通に考えてもう、詰んでいる。こいつらに反論出来るやつなんか、クラスにはほとんどいない。
「あなた達、やめなさい。無坂君が困ってるじゃない。」
ここで我らがクラスの天使?が現れた。委員長こと黒木 凛だ。
髪の色は黒で腰の近くまで伸ばしている。個人的な意見としては黒木の髪は綺麗で結構、好きだ。もし、黒木に手を出したらおそらく東京湾に沈められるだろう。なぜなら学年で男の中で1番人気があり、頭はテストで2位1位2位だ。
神崎の邪魔をしてるのは俺よりどちらかといえばこいつだ。だが、普通にいい人だから誰も責めることはできない。
「あなた達、よく毎日、毎日やるわね」
「いや、俺にじゃなくてこいつらに言ってくれ」
「なんですって」
ヤバイ ハーレム要員がキレた。
「はいはい、落ち着いて。ほら こんな所で言い合っても意味がないでしょ 解散しなさい。」
「ふん 期末覚悟しておけよ」
自分の席に帰って行った。ハーレム要員はめっちゃ睨んでるけど…
「練、今日もタイヘンだったなぁー!」
今頃になって話しかけてきたのは早川 瞬だ。俺の幼馴染だ。親友でもある。
「親友なら早く助けに来い。」
「いや、だってあいつらと敵対したら女に悪い噂を広げられて最悪だぜ。それくらいなら助けない方がマシだぜ笑」
こいつ、本当に親友か⁇親友より女を選んだぜ…
「もし、俺が逆の立場になったら放置してやる」
「いや、そん時は助けてよ。ラーメン奢るから…」
俺はラーメンが一番食べ物の中で好きだ。
「よし、今からお前の奢りで食べに行くぞ!」
「なんで、そういう流れになるんだよ!?」
「なんか私のこと忘れてない。」
「黒木か…いや本当に助かった。ありがとう。」
「う…なんか素直にお礼を言われると照れるわね」
「ひゅー 委員長、顔真っ赤だぜ。カワイイ写真ゲットー!!!」
「なっ 早川君 早くそれ消しなさい!!!」
「イヤだね〜 ファンの奴らに売ったらかなりの金になるぜ 練」
「瞬 いい加減にしとけ。黒木が嫌がってるだろ。」
かなり殺気をあてながら
「はぁ〜練がそう言うんだっら消すよ…」
そう言いながら、携帯を操作し始めた。
「無坂君、あ、ありがと、う」
「いや、さっきのお礼だ。」
「委員長、また顔真っ赤笑」
「そういえば、黒木、これからラーメン、食いに行かない⁇ 瞬の奢りで」
「えっ いいの?」
「2人も3人も変わらん。」
「俺の財布が軽くなるよ!!!」
「馬鹿なこと、言ってないでとっとと行くぞ!」
「かなり重要な話だろ!」
「知らん!」
「そりゃね〜よ〜」
その時、教室が眩しく光った。
教室の床に魔法陣が書かれて
そして視界が真っ白になった。