ALICE.34─重盛未来【ALICE教】⇔朝霧翔平【ピースメーカー】
「─これが、これこそが、ALICE様の啓示です!」
「おお〜!」
「聖女─様!」
ラキア戦、それは私にとっては、ALICE様からの天啓だと思えた。
─ALICE様の導きとも言えた。
何をしたら良いのかが、思考のピースがピタッと嵌ったかのように、私にはこの後にしなければいけない道筋が見えた気がした。
そして、今は一度、私達は外に出るべきだと、横穴という言葉が道筋を示して下さっていたように私には見えていた。
「…聖女様」
「─何かしら? どうしたの信弥?」
─滝沢信弥。
私の事を聖女として、崇めている信徒だ。
「いえ、聖女様が晴れやかな表情をしていたので、私も安心した次第です」
「…ええ。やっと、ALICE様の啓示が聞こえたから、安心したの。私達にとっては今、この瞬間も試練の時でしたから。─皆さん! ALICE様の天啓は下されました! 私達はこれから横穴を使い、地上に出ます! そこで再度、私達の準備と祈りをALICE様に捧げましょう!」
「「─はいッ!!」」
そして、私達は横穴を見付けては、そこから地上へと戻る事に成功し、その足で私達は教会へと辿り着く事が出来た。
教会は既にもぬけの殻となっており、それを見た私の司祭への評価が、地の底に落ちたのを肌に感じたのと同時に、司祭は既にこの教会を見捨てたのだと私には分かった。
─司祭に対して、信心が足りないと私は心の底から思う。
だから、司祭はALICE様にも見放されたのだろう。
こうなった結末は当然の帰結だと、私は純粋に思ったのだった。
「─皆さん、さぁ、願いを今一度…ここに祈りましょう! 私達の帰還も、今でも生きていられるのはALICE様の思し召しあっての事です! ─ああ! どうか、これからも、この敬愛たる信徒の私達にどうか、どうか、ALICE様の導きを下さいませ!」
「「─神よ! ─神よ! ─神よ!!」」
今はもう私達、ALICE教の拠点となった教会には、私達のALICE様への祈りの声が盛大に響き渡っていた。
そして、時を同じくして、ギルドメンバーの上限が解放される中で、私達信徒のメンバー数は、私達の信仰心の勢いのまま、急激にその数が増えていくのだった。
「─大丈夫ッスか、翔平さん?」
「ああ。…ありがとう、哲男」
「ヘヘッ、礼なんて要らないッスよ。それに掲示板の奴らも怖いッスね。行動を起こした翔平さんの方が何万倍も偉いッスよ!」
「そんな事はないさ。俺は運が良かっただけさ」
「─それは無いよ。翔平さんには人望がある。私はそう思うよ」
「陽太さんの言う通りッス!」
「そうかな? ─ありがとう。でも、大丈夫だろうか? 君たちに迷惑を掛けていないか?」
「何を言ってるんスか! 俺達は一蓮托生ッスよ! 逆に翔平さんを悪く言うなら、俺がぶっ飛ばしてやるッス!」
「─いや、暴力は辞めて貰おうかな? そこは平和的に行きたいかな」
「そうですよ、哲男。まぁ、気持ちは分かりますがね。私達が守りますよ。守って貰ってばかりでは、私達の翔平さんへの示しがつきませんからね」
「流石、陽太さんッス!」
「ハハハ…。お手柔らかに、ね? さて、俺たちも地上に出て来られたからには動かないといけないだろうね。とりあえずは、ギルド管理庁にでも行ってみようか?」
「そっスね! ─了解ッス!」
「おーい! 皆ー! 翔平さんに着いていって、ギルド管理庁に行くよー!」
「「─了解でーす!」」
地上に出れた俺達はギルド管理庁へと向かう中で、色々と不足しては足りない面を、洗い出していた。
主にはそれぞれのメンバーの住居だったり、生活面の問題が大きかったのだが、住処と生活面に関してはギルド管理庁に着いたら、アッサリと解決しては何とかなってしまった。
これで、大幅な不足面を一発で解決出来たとも言えた。
高ランクギルドの特権なのか、ALICEからギルドルームの使用権利がギルドに与えられたからだ。
個人で他の場所を借りて住むことも出来るようだが、俺達は全員ギルド管理庁にて運営されいるギルドルームを利用させて貰うことにした。
衣食住も揃っては付いているのと、何よりも支払いに関しても経験値が少額で済む。
ただ、一応、月に一回以上のALICEの穴の探索が義務付けられてはいるが、俺達には殆ど関係が無いとも言えた。
元々、ALICEの穴に関しては潜る予定でもあるし、何よりもレアドロップに関しても、どんな形であれ、需要がある限りは、より高額で売買出来る優先権のメリットもあった。
そして、高ランクのギルドや、ALICEから認知されているギルドには、直ぐにそのギルドルームに関しての噂が拡散された。
この事により、高ランクのギルドや、ALICEから認知されているギルドは、ギルドルームの優先権が発生しているのではと、皆が考え出した影響もあったのか、俺達ピースメーカーのギルドメンバー枠の上限が増えた際には、大量の応募が押し掛け、またはリクエストが送られて来ては、追加メンバーの選定に、大変な苦労をする事は、その時の俺はまだ知らないのであった。
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