表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/22

7 魔法師育成大学までの道のり。

ケティア・フィージスの呟き


じゃっ、「魔法学校」、行きましょうか。

「もうそろ行くわ」

ケティアは、見送りに来てくれた家族にそう言う。

「ケティちゃん頑張ってね。貴方は賢いからきっと上手くやっていけるわ」

「頑張ってきなさい」

ミーチャが笑顔で見送りってくれる。サトルはいつも通り、無表情だ。

「お兄ちゃん、絶対帰って来てよね」

背が伸びて、大人っぽくなっているヨシミが、少し悲しそうな顔をしてくる。

「なんだ、小さい頃みたいに、俺の胸元に飛び込んで来てもいいんだぞ」

「うるさいな〜。」

ヨシミが少し拗ねる。

「あうあぁ」

ミーチャに抱っこされているケティアの新しい家族、ユソアが喋った。女の子だ。

「おーさっき喋ったくね」

「すごい、初めてがケティちゃんの旅立ちの日だなんて。やっぱりお兄ちゃんがいなくなって寂しいんだわ」

ユソアもなんだか、日本人で居そうな名前なのが不思議だ。

髪はまだ生えてないので、何色か分からない。しかし、目が茶色いので、おそらくサトル寄りで黒髪だろう。

(ユソアの成長が気になるが、仕方ない)

「それじゃ、行ってきます」

「行ってらっしゃい」

3人とも一緒に見送ってくれた。

ケティアは、走り出した。

学校側が、入学手続きの時、馬車で出迎えに来てくれるらしいが、ケティアからしたら、走ったが速いので、断った。

ケティアは軽いジョギング程度のペースで学校に向かう事にした。

さっきまで見えていたはずの家がもう見えない。

「俺こんな速かったけ?」

確かに足が、毎日の鍛錬で速くなっている。

今のケティア(15歳)のステータスは、


――――――――――――――――――――――――――


ケティア・フィージス 15歳 鍛錬値109


HP 628

腕力 96

脚力 1165

反射速度 24

魔力 455

物理攻撃耐性 0

魔法攻撃耐性 0


スキル スキルポイント14


獲得鍛錬値上昇+暗視+魔法想造+隠蔽+言語理解+鑑定+殺気+殺気選択+視覚強化+聴覚強化+嗅覚強化+索敵+隠密


――――――――――――――――――――――――――


鑑定...物の名前、質、生物の鍛錬値、ステ

ータス、保有スキルなどを見るこ

とができる。

殺気...自分よりも鍛錬値が低い生物限定

で、対象に、殺気を飛ばし精神的

なダメージを与える。

殺気選択...殺気量と使用する個体の選択が

できる。

索敵...周りにいる生物や魔力などを、感知

する事が出来る。

隠密...自分自身から発せられる、気配を無

くすことが出来る。

と言った具合だ。

鑑定は元々、獲得する予定だった。

(にしても、相変わらず俺、脆過ぎないか?)

ケティアは、防御面の成長が、どんだけ筋トレをしても上がらなかった事にかなりのショックをうけている。

(まー、別に攻撃当たらんけいいんやけど。)

脚力が化け物のケティアは、相当なスピードの攻撃じゃないと当てる事ができないので、特に問題はないのだ。

また反射速度もあれ以降全く上がらなかった。

ちなみに、嗅覚強化のスキルは何となく持っときたかった。もしかしたら使う場面があるかもしれない。

ちなみに殺気は、鍛錬値の差によっては、気絶や絶命など、調節しないと、後ではもう手遅れになってしまう可能性があるので、使う時は必ず、殺気選択を使用しなければいけない。

索敵と隠密は、持っていて損は無い。


そして、ケティアはスキル魔法想造で、

『空間空気濃度変換』という風魔法を作成した。

この魔法は、ケティアがやっていた、空気中の酸素濃度を変える作業を1発でする事ができる。

単純にケティアが、水出して電気を流すと言う、この1連の流れが、面倒くさかったからという理由だ。

いわゆる、完全上位互換である。

この魔法の利点として、素早く行う事が出来、また、半径1キロと言う超広範囲で使う事が出来る。

ちなみに、敵の鼻や口などの部分の酸素濃度を0パーセントにすると、時間差で確実に仕留める事が出来るチート魔法にもなったりする。


他にも、物や武器などを動かす際に普通、風魔法を使うにだが、この風魔法の操作が難しいので、

『物質操作魔法』を作った。

使い方は名前の通りで、イメージした通りにものを動かす事が出来ると言う、近代科学もビックリの、超ハイテク魔法だ。

動かす物が、自分から離れるほど、必要な魔力量が変わる。

逆に言えば、相当な魔力を消費する事で、どんな距離の物も動かす事が出来る。


他にも色々な魔法を15歳までの4年間で作りあげたケティア。

意外と魔法を作るのはイメージするだけで出来る。

しかし、魔法を使用するよりも、遥かに鮮明なイメージが必要で、かなり難しかった。


そんな難しい事を、前世の妄想癖で人一倍簡単に成し遂げた、前世オタクのケティアは、しばらく走ったあと、ふと空を見上げる。

すると小さな村を、体長5mはありそうなモンスターが飛んでいた。

「たぶん、ワイバーンやな」

ワイバーンは、上空50メートルぐらいで、8の字を書くように飛んでいた。

ケティアは、鑑定で、ワイバーンの詳細を調べる。

「鍛錬値87のワイバーンか」

ケティアがジョギングしながら、ワイバーンのステータスを確認する。

「終わりだ、もう俺たちは、あいつに食われるんだ」

「誰か助けてくれーー!」

村の住人が叫んでいた。

しかし、ケティアの耳にそんな助けを求める声など聞こえていない。

ケティアの行動原理は、とても単純で、ただ自分のしたいことだけをするというものだ。

そのため助けの声を聞いたらすぐに駆けつける、2次元の主人公のような、真っ直ぐな正義感など持ち合わせていないのだ。

ケティアは、不敵な笑みを浮かべ、

「おぉ、丁度いいやん、魔法学校に行く前に、俺の準備運動相手になってもらおうか」

ケティアは足の回転速度を上げて加速していく。そして、ワイバーン目掛けて足を踏ん張り、跳躍した。

そして、まるで悪魔のような顔をして、風魔法を使い、蹴りの速度を上げる。

「あらよっと!」

ワイバーンの顔面目掛けて、蹴りをお見舞する。

ケティアの強烈な蹴りを受け、ワイバーンんから、なってわいけない音がする、が、気にしない。

ワイバーンは勢いよく吹っ飛ばされ、山1つ貫通した後、何やら家らしきものを押し潰して、地面に叩き付けられた。

土煙が瞬く間に舞い上がる。

「ないすゴール!」

家を潰した事など何も気にしていないケティアは、久しぶりのモンスター討伐に、上機嫌になった。

ケティアは、村の1番大きい家の屋根の上に、風魔法で落下の衝撃を軽減しつつ、ゆっくり着地した。

すると、「おい見ろ!ワイバーンを倒してくれたぞ!」「ありがとぉ!」「この村の英雄だぁ!」などと称えられた。

(えっ、何この人達!)

ケティアは何がなんなのか分からず困惑している。

すると、何やら村長らしき人がケティアの前に出て来た。

「村を助けて頂き有難うございます。私は、この村の村長をしています。クラフトと申します」

「あぁーそぉ、」

おそらく歳は、70は軽く超えていそうだ。

ケティアはクラフトの自己紹介に適当な返事をした。

「あのー、よろしければお名前をお聞きしてもよろしいですか」

「ケティアだ」

特に隠す理由も無いので、名乗ることにした。

「おぉーケティア様。村を助けて頂き有難うございます。」

「それは分かったから何、なんか用?」

「良かったらケティア様、私達の村に今日は泊まりませんか、何かお礼をさせて頂きたいのです」

(えー別にそういうの要らんのやけど)

ケティアからしたらどうでも良かった。

「悪い、俺今から魔法師育成大学っていう所に行かんといけんけ、また今度にしてくれない。」

そんな、どっかの村で1日のんびりしているような暇は無いので断った。

「そうですか、でわまた今度お越しください、いつでも歓迎させていただきます」

「そうか、それじゃ」

ケティアは村から離れ、ジョギングで大学に向かった。

その途中、(あっやべ、やらかした。「ケティアって言う、学生がワイバーン倒した」とかいう噂たったらめんどくさいな。まっ今更考えても、意味無い)

そんなことを考えていた。

その後は特に何かこれといったハプニングなどはなく、真っ直ぐ魔法学校に向かった。


そして、無事魔法師育成大学に着いた。

家から学校まで、だいたい日本で言うと、東京から北海道ぐらいの距離があるが、ジョギングで、3時間程で着いた。

軽いジョギングでこの時間なので、(脚力強化かけて、全力で走ったらどんぐらいで着くんやろう)と、ケティアは少し疑問に思った。

(まーとりあえず、この学校で何が学べるのか、4年間頑張って勉強していきましょうか!)

ケティアは、魔法師育成大学の門をくぐった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ