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HeyHeyHeyYoYoYo


 学園は多くの貴族たちが通う学校であるが、しかしその貴族の全てが素行が良いわけでは無かった。


 特に貴族というものは若い時に若気の至りと言うか、おちゃめなことをする人間が多いわけで――


 そうこうしているうちに、学校と寮への通う道でブラックロータスはお約束のように男たちに囲まれることになる。


「HeyHeyHeyYoYoYo! あんた平民だってねぇ! お貴族さまの学園にそんな平民の女の子が来るなんて、いったいどういうことなんですかねぇ?」


「一体何人の男と枕すればそんなことができるのやら」


「なぁなぁ、俺たちにもそのご相伴に預からせてもらいたいと思うんだがどうだね?」


「おぉいいねぇ。どこかそこらに連れ込もうかぁ!」


 男たちに囲まれ、いろいろなことを言われるがブラックロータスはまったく怖くは思わなかった。



 なぜなら、これがイベントだと知っているからだ。



「おぃ! お前らなにをやっているんだ。いい加減にしろ!」


 びし!


 ばし!


 蹴り!


 突然現れたフェミニストのイケメン男子が、ブラックロータスを囲んでいた男たちに暴力を振るう。

 現代社会だったら完全に過剰防衛で捕まる案件である。


「ちきしょう! 覚えてやがれ!」


 お約束のように三下の男たちは去っていき、周囲からはキャーという女性の黄色い声が飛んでくる。


「さぁ、美しいお嬢さん。俺は騎士団長の息子でキョウダと言う。お嬢さんのお名前はなんというのでしょうか?」


「私の名前はブラックロータスですわ」


「おぉ、黒い蓮とはなんと美しい名前だ! ともかく安全な場所まで送りましょう」


 背景を知らなければ胸キュンする場面であるが、ブラックロータスは知っている。

 逃げて行ったのはサウスフィールドの暗部の連中だということを。


 彼らは魔王ラララの婚約者が何度も演技指導されている。話題は魔王ラララから直接聞いた。

 おそらく今も監視という名の「でばがめ」を魔王ラララとしていると思うと、滑稽で思わず笑いそうになってしまう。

 というか、キャーとか黄色い声を出している女性はラララに違いない。声質が同じだった。


「なんだ。急に笑顔になって――」


「いえ、貴方さまと一緒にいることが少し嬉しくて――」


 そんな心情をおもわずごまかしたのだが、騎士団長の息子は意外にも好感度が上がったようだった。騎士団長の息子はブラックロータスの笑顔に対し顔を赤くしている。


「では、まいりましょうか――」


「あ、あぁ……」


 騎士団長の息子はいつも従順な女の子とだけしか相手にしてこなかったため、こういった振り回す形のムーブをした方が好感度があがるということをブラックロータスは知っている。



(あと会えそうなのは農商ギルド長の息子だったかしら――)





 ブラックロータスは着々と好感度を上げる旅を進めていた――


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