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第01日目 共通ルート⑤

 間述市内・達人のアパート。

 八月一日 午後一時十三分。


 達人のアパートにやってきた。


 ともあれ、達人んちにたどり着き、鍵を開けて中に入る。


 勝手知ったる他人のなんとやらだ。


 そんなわけで、オレは今達人の部屋のクローゼットに待機している。


 もちろん、中から外が見えるタイプの、ですよ?


 達人の指示通り、息を殺して二人が来るのを待つ。



 ほどなく二人が部屋に入ってきた。


 ここまでは予定通り。


 あとはオレの存在を気づかれないようにするだけだ。


 オレは空気よりも希薄な存在感をイメージしつつ、息を殺して二人の様子を見ることにした。


「せまい部屋だけど、まあ座ってよ」


 そう言いながら、達人はエアコンを点けた。


 自分のテリトリーに戻ってきた達人はすっかりまったりモードだ。


「なんか飲む?」


 そう言って達人は冷蔵庫を開けた。


 オレの位置からは見えないけど、何種類か飲み物が入っているみたいだ。


 ヤツはコーラが大好きなんで、コーラだけは常備していることでしょう。


「じゃあ、オレンジジュースがいいかな」


「オッケー」


 それだけ言ってオレンジジュースを取り出すと、達人は冷蔵庫のドアを閉めた。


 達人は飲まないのか、グラスは彼女の分しか用意していない。


 達人はオレンジジュースを飲むマイちゃんをただ見つめていた。


「あなたは飲まないの?」


 そんな達人のことが気になったのか、彼女が訊いた。


「オレ? オレはもっとジュースがうまくなるグラスで飲むからさ」


 そう言って達人はいきなり彼女の唇を奪った。


「うん、オレンジジュースの味がする」


「もう…強引なんだから…」


 そう言いながらも、彼女が達人を拒む気配はない。


 達人のこういうスキルは本気で感心してしまう。


「もっと味わいたいんだけど?」


 そう言って彼女にオレンジジュースを口に含むように促す。


 彼女が素直にオレンジジュースを口にすると、再び達人は唇を重ねた。


 そのまま二人は舌を絡めてお互いの唇を貪る。


 そんな流れでオレの目の前でSEXという名のカーニバルが幕を開けた。

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