久々にアンパンマンの映画を見て泣いた
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視聴したのは「それいけアンパンマン だだんだんと双子の星」という作品。
2009年の物で公開されたのは今からは10年近く前になる。
だがしかし、その作品のクオリティは今の最新CGを使ったどの映画にも勝るとも劣らないものだと思い知らされてしまった。
大体の人はアニメ、絵本、おもちゃなど様々な形態でアンパンマンに触れたことがあると思う。
しかし成長するにつれてアンパンマンなんて子供っぽいと考えるようになり、離れていってしまうのが多いだろう。
悲しいことに。
しかし私も年を取り、子どもっぽいだのということを気にする年でもなくなった。
そして久々にアンパンマンを見たくなり、大分昔から少し興味があったタイトルを視聴したというわけだ。
前述の映画では
「敵対する組織に臨時の助っ人が加わる・敵との戦闘中に宇宙規模の危機が迫る・見慣れた兵器がさらなる進化を遂げて襲い掛かる・ロボットに■■■」
といった『絶対に盛り上がる』ような要素が多くあり、それがあのシンプルな描写と相まって素晴らしい魅力を放つ。
平和的な世界観に似つかないSF的シーンはもう堪らない!
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いやしかし、映画は本当に面白かった。
あまりの出来についつい嫉妬した。
シンプルな世界観やキャラクターでこうも魅力的な長編が産み出せるのか、と思って舌を巻いてしまった。
成長してから触れる漫画やライトノベルは情報量が非常に多い。
キャラクターの名前から、彼らの持つ能力、信条、性格にはじまり、世界観や独自のルールなど。
勿論それが悪いわけではない。
ただそういった疲れを感じるほど複雑な作品に慣れていると、アンパンマンのようなシンプルな作品が無性に楽しく感じることもあるというわけだ。
アンパンマンも情報が多いと言えば多い。なにせキャラクターが1700人以上いて、ギネスに世界一多いと認定される程なのだから。
しかし当たり前だが彼らの多くは知らなくても問題ない。
メインとなるのはいつもの顔なじみのメンバーというパターンが殆どだ。
そこにゲスト的なキャラを登場させることで素晴らしいストーリが産み出させれるのだから本当に驚く。
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そしてメインの2人には『ただの子供向けで終わらない魅力』がある。
ヒーローと悪役という並びは多くの作品が持つ柱とも言える要素だろう。
これを最もシンプルに体現しているのが「アンパンマン」という作品なのではと私は思う。
正義のヒーロー、アンパンマン。
空を飛び、言葉を話し、敵を倒す。
大抵のヒーローがやることだが、アンパンで出来ている彼は身を削って人の空腹を満たしたりもする。
彼は常に正義を貫き、人々の笑顔のために尽くす。
その生きざまはシンプルかつ美しい。
それが単純な自己犠牲のように感じないのは、彼自身の笑顔によるものだろうか。
彼の言葉には説得力があり、優しさが溢れ、人々を笑顔にする。
彼は決して圧倒的な強者ではなく、毎度と言っていいほどピンチに陥る。
しかし仲間の力を借り、最後には絶対に勝つ。
そこも彼の魅力なのかもしれない。
私が最も好きなヒーローだ。
しかし光があれば影があるように、正義がいれば悪もあるもの。
それがアンパンマンの最大の敵、ばいきんまん(バイキンマン)だ。
アンパンマンの信条が正義であるのと対照的に、彼の本質は完全なまでの【悪】だ。
打倒アンパンマンという目標の為に、彼はその努力を決してやめることがない。
彼のひたむきな諦めない精神には学ぶものがあると感じる。
「憎めない悪役」のように思われがちな彼だが、本人は他人からどう思われるかなどまるで気にしていない。
いつだって悪事に対して全力だ。
手を変え品を変え、時には誰かの力も借りてアンパンマンを倒すために奮闘する彼の生き様にはつい惹かれる。
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例によって感情の赴くままにだらだらと書いていたら何だか訳が分からなくなってきた。
最後にもう一度言うが前述の映画は本当に素晴らしい。
是非視聴して欲しい。ネットで400円前後でレンタルできるから。