自他共に認めるシスコンの姉がとある事がきっかけで妹とイチャイチャするお話
姉妹百合が書きたかったんや……
「お、ね、え、さ、ま♡」
突然だが今の状況を説明しよう!
私、神谷夏希17歳の高校3年生、ピチピチのJKである!
私は今、妹の神谷咲に押し倒されているのだ
「ね、ねぇ?咲?お姉ちゃん咲のこと大好きだけど、この状況はよくわからないんだよね」
私の腰のあたりに私の負担にならないように座っている妹に問いかける。
すると咲はかわいく首を傾げて
「おねえさま、私は致命的なミスを犯してしまいました、それゆえ本来ならこのような形で致したくはなかったのですが……仕方ありません……」
そう言うと、私に顔を近づけて
優しい、キスをしてきた。
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さて、あのような状況に至るまでの話をしよう。
私と妹は近くにある桜花高校に通っている。
私は生徒会長を務めていて、妹は生徒会書記、家でも学校でもいつも一緒にいるから仲良し姉妹!と自分では思っている。
私は妹が大好きだ、俗に言うシスコンであると自負している。
昔から両親が仕事で全然家にいないこともあり、いつも妹と一緒にいた。
何をするにも2人でやっていたし、今もそうしている。
妹はとにかくかわいい、まさに大和撫子を体現したような容姿と性格、笑った時の顔は天使ではないかと思うほどである。
妹はとても優秀でスポーツも勉強も何でもできる、そんな妹の姉であるために勉強やら運動を頑張ってきたおかげでなんとか姉として成り立っている。
そんな私は今日もいつものように起きる。
時刻は7時、今まで色々と頑張ってきた私だけど朝だけは弱くこの時間に起きるので精一杯だ。
自室から出てリビングへ行く。
「おはよ〜咲」
「あっ、おはようございますお姉さま!」
朝から天使の笑顔を見せてくれる咲。
その咲は学校の制服の上にエプロンを着て料理をしている最中だ。
「ごめんね?お姉ちゃん朝は弱くてさーほんとなら私も朝ごはんとかお弁当とか咲に作ってあげたいんだけど……」
「いえいえ!全然問題ありません!というかお姉さまにご飯を作ってあげられるのが嬉しいので」
そう言って笑顔を向けてくれる。
このやり取りはほぼ毎日行われている、もう日課と言っていいほどだ。
(なんていい妹なんだ……それにやっぱり咲かわいい……)
「それよりお姉さま?そろそろお顔を洗わないと時間がありませんよ?」
「えっ!あ、急いで準備してくるね!」
「はい、お待ちしてますね」
こんなのが私達のいつもの日常だ。
時間は過ぎて学校
今は昼休みに入った時
「ふーー」
「どうしたのー?夏希ー」
私に声をかけてきたのは友人の高峯涼子
「んー?いやーやっぱり咲かわいいなーって」
そう言って携帯に保存してある咲の画像を見せる。
「またそれー?ほーんと夏希ってシスコンだよねーそのうち咲ちゃんと付き合っちゃうんじゃないの?」
「いやいやー妹としてかわいいだけだよ?大体、咲は私を慕ってくれてるけどちゃんと素敵な男の人と付き合うって」
そう言った自分の発言でなんか胸がモヤモヤする。
「んー…………そう考えてるのは本人だけなんだよねぇ…………(ボソボソ)」
「え?なに?もうちょっと大きな声で言ってくれないとわかんないよー!」
「ん?いやまぁ咲ちゃんに当分彼氏は出来なさそうだなーって、こんなめんどくさいお姉ちゃんがいたらね?」
「めんどくさいって……ひどーい!」
ぶーぶー言ってると教室のドアが開いて天使がやってきた。
「お姉さま、一緒にご飯食べましょう!」
「あっ、ほら愛しの妹だよ、行ってきな」
「もー涼子はあとでお説教だからね!」
そう言い、お弁当をカバンから出し、咲の元へ歩いていく。
「ごめんね、じゃ、生徒会室行こうか」
「はーい」
咲を伴って生徒会室に行く、私が生徒会長だから鍵は持ってるし、誰も来ないで話せるのでよく2人で昼休みをそこで過ごすのだ。
お弁当を食べ終わって少しして咲と喋っていると
「お姉さま、さっき涼子さんと何を話してたんですか?」
「咲がかわいいねって話だよ」
「えっ!か、かわいいって……お姉さまはほんとにもう(ボソボソ)」
「うん、だって咲かわいいじゃん!」
「お、お姉さまの方がかわいらしいですよ?」
「いやいやーそんなことないよ、って言うかさ……」
不意にさっきの話を思い出したから聞いてみようって思ってしまった。
「どうされたんですか?」
「えっと……咲ってさ彼氏とかいないの?」
「彼氏……ですか?いませんし、これから作る予定もありませんよ!……それに私はお姉さまが……(ボソボソ)」
それを聞いて自分が思ってたより安心した自分がいた、やっぱり妹がとられるのは嫌だからかな。
「あ、そうなんだー、咲は絶対モテるんだからいい人がいたら絶対逃がさないんだよ!」
「いえいえ、私には男の人なんて必要ありません、お姉さまさえいれば……」
「え、あー私のことなんか気にしなくていいんだよ?」
「いえ、ほんとのことです私お姉さまのこと大好きですから……それに私はお姉さまと付き合えれば……(ボソボソ)」
「……っ、もー!咲はほんとにかわいい!!私も咲のこと大好きだよ!」
「ありがとうございます、お姉さま」
そんな感じで昼休みは過ぎていった。
放課後、今日は生徒会の仕事があって色々と忙しかったのだが、大体終わった時にほかの役員の人達を帰らせて、咲と2人で作業をしていた。
「お姉さま、今日はスーパーで特売日なのでそろそろ終わらせないと……」
そう咲が言ってくる、両親が仕事から帰ってこないから2人で家のことをやっているのだが、贅沢はしていない、だから買い物とかはしっかりと行っている。
「あ、そっかー……うーん……」
「お姉さまのお仕事はもう少しで終わるんですよね?」
「うん、もうちょっとで終わるね」
「では、先に向かっていますので、後から来てもらえますか?」
「ん、りょーかい、一応終わったら連絡いれるから」
「はい、お願いします」
「お先に失礼します」といって咲が出ていった。
こんなに仕事が遅くなるのは久しぶりで学校出るのが別々になるのもほんとに久しぶりだ。
とりあえずちゃっちゃとやって合流しようと張り切って作業を続けた。
10分ぐらいで作業が終わって、少し片付けてから部屋を出る。
はやく咲と会うために少し駆け足で下駄箱に着くと、そこに1人の男の子がいた。
「よう」
「部活終わり?海都くん」
彼は斎藤海都くん、同じクラスで陸上部のエース、その上イケメンだから女子からすごい人気がある。
「そうだよ、そっちは生徒会か?」
「うん、久々に仕事多くてねー」
「そうか、大変だな……ところでいつも一緒の妹はどうしたんだ?」
「ん?咲は先に買い物行っててね、私もすぐ行かなきゃならないんだ〜」
「あーなるほど…………あいつがいない……今なら(ボソボソ)」
「うん、じゃあ急いでるからまた……」
と言って外に出ようとした時に
「待って」
「えっ?」
振り返ると物凄い真剣な顔をした海都くんがいた。
「どうしたの?」
「あっ……えっと……」
?
なんなんだろう、何か理由があって引き止めたはずだけど……
「あのさ、神谷……俺、お前のこと好きなんだ!付き合ってくれないか?」
「えっ!?」
「急にごめんな、でも言っておきたくて……返事は今度でいいから!」
って言い残して急いでその場から離れてしまった。
「ど、どどどどうすれば……」
訳が分からない、なんで急に告白!?
今までそんな素振りもなかったし、告白されたのなんて小学校以来……えぇっ!?
五分ぐらいそんなことを考えてたら、最終下校のチャイムが鳴った。
「はっ!?とりあえず咲に連絡してスーパー向かわないと!」
そうして急いで学校から出た。
咲と会ってからもさっきの事が頭に残ってて周りから見たらぼーっとしてる感じにしか見えないだろう、家に着いても変わらないどころか、何しててもさっきの告白が頭から離れない。
ご飯食べてる時に咲に「先程からぼーっとしてるようですけど大丈夫ですか?」と、心配をかけさせてしまった……
今は自分の部屋でベット突っ伏している。
「あーもうなんだよー突然……」
正直に言うと海都くんは嫌いじゃないというかむしろ好印象だ、前に生徒会の書類を持ってた時に半分持ってくれたりしたからね、だからなのか全然考えがまとまらない。
「海都くんね……」
なんだろう、すごいいい人なのだ海都くんは、でもなにかが引っかかる、胸がモヤモヤするんだ。
「あーー!もう!」
と、少し叫んでしまった。
すると……
「お姉さまどうされたんですか!?」
ドアがちょっと勢いつけて開いて咲が入ってくる。
「あー、いやなんでも……」
「先程からお姉さま様子がおかしいです……何かあったんですか?何かあったなら私にも相談してください……」
とちょっと目に涙を浮かべて話しかけてくる。
(どうしよう……でもなんか咲には言いたくないんだよね……)
「いやー大丈夫だよ、多分疲れてるだけっ……」
バンッ
寝ている私の上に咲が乗ってくる。
「お姉さま、私にも相談できない内容なんですか……?」
無理、この妹には勝てない、だってかわいすぎるもん。
「んーっとね?さっき同じクラスの男の子から告白されたの」
「えっ……」
なにかショックを受けた様な表情をする咲。
「いやー急に言われるから困っちゃって……って咲?」
「…………ブツブツ」
「さーきー?どうしたのっ」
と、そこで急に
「お、ね、え、さ、ま♡」
そう言って私を逃がさないように体をがっちりホールドしてきた。
いつもの天使の笑顔にに妖艶さが混じり、凄まじい色気がある。
「ね、ねぇ?咲?お姉ちゃん咲のこと大好きだけど、この状況はよくわからないんだよね」
そう言うと、咲は少し沈んな表情をして
「おねえさま、私は致命的なミスを犯してしまいました、それゆえ本来ならこのような形で致したくはなかったのですが……仕方ありません……」
そう言うと、私に顔を近づけて
優しい、キスをしてきた。
「………………ぷはっ!なっななななな!?」
「ふふふ、お姉さまかわいいです」
どういう事だ!?
なぜ急に妹である咲からキスされるんだ!?
「ど、どうして……」
「お姉さま……私は誰にもお姉さまをとられたくないのです……」
「えっえっえっ……」
混乱していてよく分からない。
「お姉さま……私……」
咲はさっき見た海都くんの様な真剣な表情をしてこちらを見据える、そして……
「私、お姉さまの事が好きなんです……姉妹としてじゃなくて、1人の女として」
「なっ……」
もう言葉が出ない、咲が?私のことを好き?恋愛的な意味で?
「えっ……あのっ」
「お姉さまがなんと言おうと今日はもう逃がしません、今日を境にお姉さまに嫌われても仕方ありませんその覚悟はできています」
真剣な表情でそれを告げる咲。
それを見た私はさっきまでのモヤモヤが消えていた、それよりも、すごいドキドキするし、なんか……嬉しい……のかな……
今の私は顔を真っ赤にしているだろう、そんな私を見た咲が笑顔で顔を近づけてきた。
2度目のキス。
「んっ…………」
私の唇をついばむようなキス。
必死に私を求めているような。
(気持ちいい……)
そこで私は気づいた。
(あぁ……なんだ……私も咲のこと好きなんだ……)
そこから暫くキスをされ続けた。
「………………ぷはっ」
咲の顔が見える、いつものかわいい顔に涙が浮かんでいる。
「咲…………」
「ごめんなさいお姉さま……」
咲が私の胸に顔を埋めて、謝る。
「ねぇ、咲?」
「…………はい」
「私も、咲のこと好きみたい」
「………………えっ?」
顔を上げた時、咲にキスする。
「んっ…………」
「咲…………」
ただ相手の唇を貪る。
すごく気持ちよくて、このまま溶けてしまいそうな。
「……んっ」
唇を離す、光る道がそこにできていた。
「咲、愛してる、もちろん姉妹としてじゃなくて、ちゃんとLoveの方でね」
「わ、私も……私もお姉さまのことが大好きです、愛してます」
そう言って二人して「あははっ」と笑いあった。
その後、咲が何でこんなことしたのかを話だした。
曰く、昔からお姉さまに近づく男の人は排除してきて、告白する人なんていないと思ってた、私のいないところで告白されて、物凄く焦ってしまった。
との事
「もー!!咲かわいい!」
と言って抱きしめる。
「でもごめんね?不安にさせて、私ももっと早く気づいてたら……」
「お姉さまのせいじゃありません、それに……もう恋人、どうしですよね?」
「うん!!」
若干恥ずかしくて顔を赤くしながら答える。
「なら、もう問題ありません、私は幸せです……」
そう言って天使の笑顔を向けてくれた。
「それで、お姉さま……実は」
「ん?」
「私もう我慢出来ないんです……」
「え、どういう……」
ガバッと抱きしめられて、キスされて……
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次の日の朝
夏希の部屋で先に目覚めた咲が恋人となった姉の寝顔を見ている。
(お姉さま……かわいい……)
昨日の最中、かわいらしい声をだして乱れる愛しい姉を見ている時はどうにかなりそうだった(どうにかなっていた)
このまま一緒にいたいが、朝ごはんの準備もある、仕方なく頬にキスして布団から出ていこうとしたら……
「んー」
夏希が咲の服を引っ張る。
「お姉さま?」
目が薄く開き、咲の顔を捉えた。
「咲ぃ……」
抱きしめてと言わんばかりに腕を広げる。
「はい、お姉さま……」
とりあえず抱きしめてからにしようとして、近づくと……
「んっ……」
キスされた、それも昨日の最中にしたディープな奴。
「んっ……んんっ……」
「んっ………………ぷはっ」
「…………お姉さま?」
「咲ぃ……」
と言って、抱きしめたまま耳元で
「愛してる」
それが今日からの毎朝の日課となった。
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あの後もイチャつき続け、遅刻ギリギリで学校に着いたりした、その上涼子を含めた友人達から「なんか雰囲気変わった」とか言われ流石に大っぴらにできない、というかしたくない事なので、「寝坊したからだよ」と、適当な嘘をついた。
昼休みに海都くんを呼び出してちゃんと断る旨を伝えた、彼は苦笑して「そうか、でもまだ諦めないから」と言ってきていた。
放課後
咲と2人で帰り道を歩く。
「お姉さま?今日は何を食べましょうか」
「んー、咲が作るものならなんでもいいな〜」
「ありがとうございます、では肉じゃがなんてどうでしょう?」
そんな会話をしながら家まで歩く、昨日までと違うのは2人の関係性、それに恋人繋ぎをしていること。
そんなことに気づいて、なんだか嬉しくなる。
「お姉さま?どうしました?」
「ん?いや……咲?」
「はい?」
不意打ちで、キスする。
「お姉さま、外では流石に……恥ずかしいです……」
「あははっ、ごめんね?」
2人の姉妹のお話、おしまい。
ただずっとイチャイチャしてるようなのが書きたかっただけなんです、出来心なんです、許してくださいなんでもはしません。
良ければ感想、評価ください。