闇属性の中学生（二百文字小説）

幸せなのかな？

　妙義（みょうぎ）榛名（はるな）は中学二年。

　彼女は陰陽師の家系。

　そしてクラスで浮いた存在。

　榛名はその力で学校に吹き溜まっている邪気を祓っていた。

　そんな榛名にクラス委員の渋川健太が告白した。

　翌日その衝撃はたちまち学校中に伝わった。

「何よ、あんな変な女と付き合うなんて」

　健太ファンの女子達は健太を恨まず榛名を恨んだ。

「気にするな」

　健太は榛名を気遣ってくれた。

「うん」

　榛名は思った。

　これって幸せなのかな、と。