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さようなら

 榛名は健太の正体を知った。


 健太は闇の者だった。


「俺は闇そのものさ。お前と同じだ」


 健太の言葉に榛名は一瞬狼狽えたが、


「でも今は私は人間。貴方とは違う!」


 榛名の呪文が健太を切り裂いた。


「お前も同じだ、榛名!」


 健太はそう叫び、消滅した。


「私も闇……」


 そして彼女の一家はそのまま町を去った。


 


 次の日、健太がいなくなった事で学校は大騒ぎとなった。


 だが、榛名がいなくなった事は誰も気づかない。


 それが榛名の最後の術。

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