太陽すらも我の手に
第六話です
『* レイブン、レイブン。起きてください。』
「やっと来た。何の用?」
『* 明日が新ストーリーの実装日です。本日の23時に、ライトの家で待機してください。』
「やっとここから出られるのか。長かったなぁ。…ここ何も無いんだもん。暇だったよ」
『* …同情しますよ、レイブン。ただしもう仕事の時間です。速やかに動いでください。』
「もぉ、SMさんも釣れないなぁ。また方言で仲良くしてよ」
『*』
「黙っちゃった。仕事モードだといつもこうなんだから」
……
「さて、行くか」
「ライト、久しぶり」
「うっす」
「どう?初めての裏切りキャラになる気持ちは」
「…特に何も。」
「ねえ、嘘付いても無駄だよ?僕は盗人なんだから。相手の心くらいお見通しだって。君、このために人との関わり避けてたんだって?」
「…情が入ると、上手く演じれないんで。なるべく早く帰って関わりを少なくしてました。…別サーバーの俺も、同じだと思います」
「心苦しいの?」
「……。」
「大丈夫。この僕が一緒なんだから、何もかも上手くいくって。」
「っすね」
「んじゃ、SMさん、お願いしまーす」
『* データのダウンロードを開始します…』
『* 完了しました。ゲームを再起動します。』
「…終わった?」
『* はい。』
「じゃあライト。仕事の時間だ。」
「うっす。」
『* ぼうけんをはじめますか?』
……。
『* 2ばんのファイルではじめます』
「ねぇレイン!…あら?ライトが見当たらないわね。どこ行っちゃったのかしら」
(ん?こんなイベントあったか?…新イベか。ライトバナーとは珍しい)
「見てレイン!あんなところにライトが!一体何をしているのかしら…。早く行きましょう!」
「ライト!こんなところで何をしているの?それに、一緒にいるその人は…」
「…自分には、もうあなたたちと旅をする資格はないんです。」
「え?何言って…」
「近づかないでください!!」
「!?」
「俺、ずっと隠してたんです。…怖かったんです。…裏切ったことがバレるのが。」
(何だ?ライトが演技とは思えない程感情的になって…。それに、隣にいるのは…)
「自分はあなたたちの仲間じゃない。俺はずっとこの人…レイブンさんの仲間だった。」
(レイブン…?レイブンってまさか)
「やぁ、君たちには…はじめましてってことになるのかな。僕はレイブン。国一の盗人だ。かつては君達と冒険したこともあったんだけど…覚えてはいないよね。これからよろしく!…ライバルとして。」
「ちょっと待って!あなたは…!」
レイブンと名乗る男と、ライトは光に紛れて消えていった。
『* 新ストーリー 太陽すらも我の手に を開始しました。』
何か大変なことになってきましたね




