アップデート
第二話です
『* ぼうけんをはじめますか?』
……。
『* なんばんのファイルではじめますか?』
……。
『* 2ばんのファイルではじめます。よろしいですか?』
……。
『* それでは、いってらっしゃい』
「前回までのあらす…」
スキップ
「ねえレイン!せっかくライトが仲間になったんだし、もっとほかの町へ行ったりしてみない?ずっとたたかうだけじゃ、つまらないよ」
「そうですよ勇者様。そろそろ食料も底をつきますし…。そうだ!近くにサードの町があります!あそこへ行きましょう!」
(プレイヤーの奴、レベル上げに没頭しすぎて強制町イベ起こしてんじゃねえか。本当にプレイ2回目か?)
ZR長押し、B連打
(うーわまたバグ走りだ。町までせいぜい10メートルなんだから普通に歩かせろよ)
〜サードの町〜
「ねえお兄さ…」
スキップ
『* クエスト 迷子を教会へ を受注しました』
……………。
(ん?全く動かねえ)
10分経過
(マジで動かされねえ。サナたちの待機モーションが尽きたじゃねえか。気まずすぎてライトが砂の数を数えてやがる)
さらに30分経過
『* キャラクターの皆様、大変申し訳ございません。プレイヤーが寝落ちしてしまったようです。このままゲームを終了しますので、ご自由に行動していただいて構いません。なお、オートセーブいたしましたので、次の起動には今の場所で待機してください。』
『* ゲームを終了します。』
「あーやっと終わったよ」「それなぁー」「俺帰るわ」
「おつーライトくん」「お疲れ様」「うーっす」
「…ねえレインー。これからどうすんの?」
「んー?ルフんとこ行くかなぁ」
「そっかあ。ねえ、ついてって良い?」
「駄目。お前下戸だろ」
「チッ」
「じゃ、またあとで」
「あーい」
三日ぶりの魔王城。今日も飲むぞ〜!
「魔王に会いに来たんだけど」
「はい。また宅飲みでございますね。…あっ」
「え?」
「申し訳ございません。現在魔王を含めた城のアップデートにより立ち入り禁止なんです」
「あー年1のやつ?」
「ですです」
「リリースから8年も経ってるのによくやるよねぇ」
「ですね〜」
「……。」
「……。」
「…帰りますわ」
「あっはい。」
ルフのとこ行けねえのか。じゃあかなり暇だな。…レイブンのとこ行くか。
〜フォースの町〜
「レイー?レイー?…居ないのか」
耳の良いアイツがこんなにノックして反応せんわけないし、留守だな。しゃあない。
「おーい!システムメッセージさーん!居るかー?」
『* はい、なんでしょう』
「レイブンの居場所分かるか?」
『* 盗人の居場所ですね。中央広場にいますよ』
「ありがと」
『*』
こういう時、システムメッセージさんは便利だ。
「広場って言ってたよな…あっ、居た居た」
「あーレイン、久し振り」
「久し振り、レイブン。こんなとこで何してたんだ?」
「ボランティア」「お前それ本当好きだよな」
元仲間、未来の仲間、レイブン。役職盗人のくせにボランティアが趣味の変人だ。ルフがいないときは、大抵こいつと過ごしている。安心するんだよなぁ。
「レインもやらないの?ボランティア」
「遠慮する。俺はそんなにお人好しじゃない」
「勇者のくせに?」「黙れ」
「…あっ、てか知ってる?明日の大型アップデート」
「え何それ」
「何かグラフィック綺麗になるのとBGMが変わるらしい。新キャラも来るって」
「ほぇー新キャラ来るんだ。どんな子?」
「回復術師だって。ティーラの国あたりで仲間イベ発生って言ってた」
「女?」
「男。」
「チッ。」
「レインマジで女好きだよね」
「だって今のパーティー女サナしかいねえし」
「次の町で僕仲間だよ?」
「お前男だろ」「バレてたか」
『* キャラクターの皆様にお知らせです。10時より、明日のアップデートに向けたメンテナンスが行われます。皆様は初期の村へ移動の上、装備を脱いでお待ちください。』
「うわぁメンテかぁ」「だねー」
「俺帰るわ」
「はいはーい」
「じゃ、また今度」
「ばいばーい」
……。
「僕が要らなくなることも知らないで。」
『* 只今より、メンテナンスを開始します。終了予定時刻は11時です。それまでのシステムメッセージの表示は、このメッセージを持ちまして停止いたします。キャラクターの皆様におきましては、ご理解とご協力を、お願いいたします。』
次回…思い付けば作ります




