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思考停止した世界で、僕だけがノートに未来を書きつける~スワイプ・スリーパー~  作者: 畠山ゆな@姉弟で小説共作✏️


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第13章:意識の繋がり

俺は、コアに手を触れた。



その瞬間、無数の声が聞こえてきた。



『……もう、考えたくない……』


『……楽になりたい……』


『……このままでいい……』



全人類の意識。



みんな、疲れている。考えることに、疲れ果てている。



「わかるよ……」



俺は、小さくつぶやいた。



「俺も、同じだった。考えることが、ただ苦痛だった」



でも。



「それでも、俺たちは人間だ!」



俺は、叫んだ。



「起きてくれ! 考えてくれ! お前たちの思考は、奪われている!」



その声は、無数の光の糸を伝って、全人類に届く。



『……誰……?』


『……何が起きてる……?』



意識が、揺れ始める。



「お前たちは、情報の快感に溺れている! でも、それは本当の幸福じゃない!」



俺は、必死に叫び続けた。



「痛みを感じてくれ! 苦しみを感じてくれ! それが、生きるってことだから!」



光の糸が、激しく明滅し始めた。



人々の意識が、目覚め始めている。



でも、その時。



「させない……!」



空間が歪んだ。



無数の防御プログラムが、俺を囲む。



「通信……途絶……」



カゲツキの声が、完全に消えた。



俺は、孤立した。



防御プログラムが、一斉に襲いかかってくる。



「くそっ……!」



俺は、意識を振り絞って防御する。



でも、数が多すぎる。



体が、削られていく。意識が、薄れていく。



このままじゃ……。



その時、光の糸の一つが、強く輝いた。



『……頑張れ……』



小さな声。



そして、次々と。



『……ありがとう……』


『……起こしてくれて……』


『……考える力を……取り戻したい……』



人々の意識が、俺を支えている。



無数の光が、俺の体を包む。



「みんな……!」



その力が、防御プログラムを押し返す。



システムが、揺れた。



「今だ……!」



俺は、コアに向かって、全ての力を解放した。



意識のエネルギーが、爆発的に広がる。



光が、全てを飲み込んだ。




第14章:目覚めの連鎖


コアが、砕けた。



無数の光の糸が、同時に切れていく。



システムが、崩壊していく。



カサンドラの声が、遠くから聞こえた。



『……あなたたちは、本当にこの苦痛に耐えられるのか……?』



『……私はいつでも、ここで待っているわ……』



その声は、静かに消えていった。



俺の意識も、薄れていく。



体の感覚が、戻ってくる。



重力を感じる。



そして。




「……っ!」



俺は、椅子の上で目を覚ました。



「おい! 大丈夫か!?」



レオンの声。



周囲を見渡すと、地下室にいた。



みんなが、俺を囲んでいる。



「成功……したのか?」



「ああ!」



真田が、パソコンの画面を指差した。



「ヘリオス・テックのシステムが、全面停止した! ニュースでも報道が始まってる!」



画面には、混乱するニュース映像が映っていた。



『大規模システム障害により、ヘリオス・テックの全サービスが停止。原因は調査中……』



「やった……のか……」



俺は、ゆっくりと息を吐いた。



リズが、涙を流しながら俺の手を握った。



「ありがとう……ありがとう……!」



カゲツキは、壁に寄りかかったまま、小さく笑った。



「……よくやった」



レオンが、俺の肩を叩いた。



「な? 言っただろ? お前なら絶対成功するって!」



みんなの笑顔。



俺たちは、勝ったんだ。



システムを破壊し、人々に「考える力」を取り戻させた。



でも。



カサンドラの最後の言葉が、頭に残っていた。



『本当に、この苦痛に耐えられるのか?』



これからが、本当の戦いなのかもしれない。

私たち姉弟で小説を書いています、畠山ゆなと申します。


機械音痴な姉と二人三脚で共作している作品です。


通勤時間や寝る前のひとときに、少しでも心が軽くなったり、ワクワクしていただけたら嬉しいです。


この作品を楽しんでいただき、応援していただけたら嬉しいです。 レビューや感想をいただけると、姉弟ともに大変励みになります。

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