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幽霊さん  作者: 弁財天睦月
影裏(えいり)

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5-5

1日に2回で14万円。

月の半分ほど働かされて1ヶ月で200万円。

3ヶ月で十分にツケ払いをペイできた。

まともに考えるのならホストクラブなど2度と通うことはないはず。

だが結愛は聖夜の店に通い続けた。

聖夜をNo.1ホストにするために通い続けた。

この心理は男ではわからないかもしれない。

こういった女性が、すべてではないが一定数がいることを聖夜をはじめホストたちは知っていた。


結愛は秘密クラブでの仕事はやめた。

それよりも自分で客を探したほうがまるまる自分の収入になる道を選んだ。

基本的にはネットを利用して客を見つけていた。

おかしいとは思ってなかった。

感覚がマヒしていたのかもしれない。

個人でやっていると時には危険な目にあいそうになることもあった。

そこはうまい具合にやり過ごすことができていた。

運も良かったんだろう。


体の異変を感じてきたのは1年近くがすぎてからだった。

喉の痛みや不正出血などこれまでにはなかった症状が出始めたためだ。

初めは一次的なもとだろうと放っておいた。

それがいつまで経っても治らない。

意を決して産婦人科を受診してみた。

原因は淋病だった。

医師の忠告からHIVウイルスの検査も受けてみた。

陽性だった。

淋病に感染すると炎症を起こしてHIVウイルスが侵入しやすくなってしまって同情感染が起こりやすくなってしまうと説明を受けた。


誰にも言えるわけがない。

それでも、怖ろしいことに春を売るという仕事は続けていた。

金がいるからだ。

ホストクラブにいる沢田聖夜に貢ぐために金がいる。

そんな結愛の体の症状などなにも知らない聖夜はご機嫌だった。

売上が伸びているからだ。

店では1位か2位でいることが常連になっていた。

当然のことだが顧客となっているのは結愛だけではない。

他にも2桁になる顧客を抱えている。

そうでないと月間売上数千万円という数字は叩き出せない。


結愛としてはそんなことは百も承知だ。

だが気に入らない。

それが次第に憎悪の感情に変わっていくことになった。


常連客から連絡があった。

その男は常連だからこそ結愛の変化に気づいてしまった。

顔もそうだが全身がげっそりと痩せてしまっている。

肉というか脂肪が抜け落ちてしまったかのような容姿に変わっていた。

男は結愛になにがあったのかを問いただした。

結愛は答えない。

それがエスカレートしていって口論に発展。

まともに考えるだけの余裕がなくなっていった結愛は激昂(げきこう)

男を(ののし)るどころか暴力行為に及んだ。

男も負けてはなかった。

自分の身を守るためとはいえ過剰な暴力で反撃。

その結果、結愛を殺害。

享年23歳。





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