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幽霊さん  作者: 弁財天睦月
影裏(えいり)

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5-4

そういった結愛の事情を聞いても聖夜は慌てることはなかった。

そんなことは最初っから折り込み済みだ。

そのために、取りはぐれがないようにするために高収入の働き口を確保している。

沢田聖夜の本名は山本和也、30歳。

ホストになっておよそ9年。

始めの2年ほどはまったくダメだった。

指名も取れずにずっと新人扱いだった。

これじゃいかんと根本的に営業方針なんかを見直した。

さらに先輩ホストから「ある人」を紹介されたことが転機になった。

「ある人」はヤクザでもなく一般人でもない人物だ。

様々なアドバイスを受けた。

ホストとして成り上がっていきたいと強く願っていたので素直に受け入れた。

それほど必死だった。


聖夜は群馬県の出身。

母との2人暮らしで貧しかった。

健康に問題のある母は、どうにかパートだけはかなり無理して働いていた。

生活に余裕はなく聖夜は高校進学を断念していた。

遊んでるわけにもいけないので中学卒業後は工場で働き始めた。

そうやって1年がすぎた頃、母が亡くなった。

その時になって聖夜は初めて母の病名を知ることになった。

慢性腎不全だった。

これで聖夜は天涯孤独の身になってしまった。


しばらくして聖夜は群馬県から姿を消した。

なにもかも処分して東京に出た。

日雇いやいろんなアルバイトをしながら生きてきた。

20歳になった頃にホストという存在を知った。

本格的に働き始めたのは21歳からだった。

うだつの上がらないホストだったのが「ある人」からの手ほどきもあってメキメキと頭角を現すことになっていく。


「ある人」というのは聖夜が務める店で元ホストだった人物。

店のオーナーから紹介してもらったおっちゃん。

そのおっちゃんから稼げるホストになるための心得を教えてもらった。

まずはコミュニケーション能力。

相手の話を聞くだけではなく、なにを望んでるのかを先回りして可能な限り実行に移せるか。

話し方も重要になる。

容姿や雰囲気作りなどいくつものことを教わることになった。

そのため借金までして整形手術まで行った。


そのおっちゃんの紹介で「最速で現金化できる仕事」を斡旋している人物を紹介してもらった。

とにかく売掛金というツケをきっちりと支払ってもらいたいからだ。

仕事は会員制のクラブ、ぶっちゃけていってみれば会員制の高級デリヘルだ。

「正真正銘の現役女子大生と親密に遊べる」をキャッチフレーズとして売り出すことで手配されることになる。

1回の派遣で客が払う金額が10万円。

その内、聖夜の取り分は7万円にしてもらっている。

今回のことは特別サービスでやってやるよと言われている。

おっちゃんの口利きがあったからだ。


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