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翌朝、10時前には一さんたちと合流している。
昨日と同じメンバーで歌舞伎町を中心としてパトロールすることになる。
今日は捜索範囲を広げて東新宿や大久保方面にも足をのばしてみる。
こういった経験があって地理には詳しくなった。
今後なにかで役立つ時があるかもしれない。
お昼前、なにを食べようかなっと呑気に考えながら、またホストクラブの密集エリアまで戻ってきた。
急にうららが反応した。
空に向かって鼻をヒクヒクさせたかと思ったらワンとひと声。
そして駆け出した。
少し走ってからこちらに振り返った。
「うららが見つけたようじゃ。
来いと言っておる」
一さんがまっ先に駆け出した。
その後を遊海たちが追うことになった。
うららに連れていかれた場所はトーヨコ広場前の東急歌舞伎町タワー。
飲食店などが入っている建物だ。
トーヨコ前までくれば異変はすぐわかった。
火事だ。
すでに建物が燃えている。
「大変」と遊海たち4人がそれぞれ叫んだ。
火の勢いはまだ建物内だけで収まっている。
煙が出ていても建物の外にいれば影響を受けることはない。
だからトーヨコ前広場には野次馬が集まっている。
まさか、ここでと遊海は思ったがどうすることもできない。
せいぜい消防に連絡することまでだ。
お六が焦っている。
焦りすぎてどれだっけ、どれだっけ状態になっている。
それで、とにかくカプセルを投げた。
なんのカプセルだかわからなかったが掴んだものをとにかく投げた。
ホワ〜ンとスモーク。
現れたのは、泣き虫じいさん。火事を見た瞬間にビエ〜ンって。
それに対してひっくり返りそうになったのが遊海と源五郎。
お六は間違えたぁっとさらに焦ってアウアウしている。
じいさんの大泣きは一般の人たちには聞こえてないのは幸いだ。
え〜っと、これこれ、えいっとやっとお六は目当てのカプセルを投入。
現れたのは河童の四平。
お六はすかさず「四平ちゃん、火を消して」とお願いする。
出てきたばかりの河童の四平は状況が飲み込めてない。
周囲をキョロキョロ見渡しながら状況判断することになる。
なので少々時間がかかってしまうのは仕方ない。
四平は建物が大火事になっているのを認めた。
ど〜したもんかねぇ、ふ〜むと考えることになる。
その間に一さんが誰かに連絡を取っている。
例の霊界糸でんわだ。
電源もいらなくって料金も発生しない。
素直にいいなぁと遊海は思っている。




