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「それは心配無用じゃ。
ちゃんとわかる。
怨霊を成敗するのも我ら旗本のお勤め」
なるほど、専門チームっていうのは旗本の皆さん。
えっ、いま我らって言わなかった?
「あのぉ、非常に訊きにくいのですが、そのぉ、まさか、いえいえ、そんな···」
「えぇい、歯切れの悪いやっちゃのぉ。
わいらも参加や、にいちゃん。
人類の平和のためにやっちゃるんや」
「このメンバーでですか?」と声が少しばかり震えている。
あまりにも無茶で無謀ではなかろうか?
自分なんかは幽霊が視えるってだけでそれ以上の力はない。
「あったりめぇよ。
こちとら江戸っ子でぃ。
皆の衆が危ない目にあうかもって時に黙ってみてられるかい」
さらに源五郎は続けた。
威勢がいいのは口だけなんだけどなって。
なんじゃそりゃ。
実際に怨霊と戦えるのは一の奥方様とお六なんだそうだ。
なんだかわからないんだけどそういうことらしい。
すっかり3人はトリオになってる。
幽霊3人組だな。
幽霊3、幽霊さんだ。
「にいちゃん、ニュースはよく見ておけよ。
事件や事故なんかは怨霊が絡んでるかもしれんからな。
謎の事故なんかだったら間違いなく怨霊の仕業やでぇ」
「そうなんですか?
じゃ、注意してニュースを見ないと···」
「おぅ、目ん玉皿のようにして見ちゃってやぁ」
ではさっそくとつけっぱなしにしているテレビのチャンネルを変えていく。
ニュースはやってないね。
「ニュースの時間はまだのようですね。
仕方ないので続きを見てからにしますよ」
源五郎たちが部屋に入ってくるまで見ていたバラエティのチャンネルに合わせる。
毎週見てる情報バラエティ番組。
今夜の内容は世界の変わった豪邸特集。
結局、みんなでテレビを見ながら楽しい時間をすごすことになった。
怨霊の話はどこいった?
報道番組の時間になった。
今日1日の出来事を要約して伝えてくれる。
ただし地方の小さな出来事は省略される。
そこまで報道してると3時間でも4時間あっても時間が足りない。
全国的な大きな事件などが優先されることになる。
ニュースのトップで流れてきたのは新宿区での火事。
場所は歌舞伎町のホストクラブ。
詳細はまだはっきりとはしてないが死傷者が出ていることは判明している。
出火原因などはこれからの調査になる。
このニュースで嫌な顔をしているのが一の奥方様。
火事によって自身も亡くなっているからだ。
あれから数百年経っていても火事は起こり消火もままならないこの時代。
一さんに言わせれば消防車が駆けつけて放水したって時間がかかりすぎたりで鎮火までの効率が悪いねといまいちの評価。
この時代でならもっと本気を出せばいち早く消火ができてしまうものじゃないかと嘆いている。
それは遊海も思うところがある。
例えばドローンなんかで空からの消火活動をするとかってできないもんなんだろうか?




