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日常の前奏曲

お話の本題前まで一気にアップ。 今回、長めになっております。次週から平常運転にしたいなあ。

 翌朝―― 変な夢を見たなあと、思いながら、すこしおいしい思いもした気がしなくもないが、夢にとらわれる俺ではない。 昨日のことなど忘れて、学校へ向かう。


 かっこよくバイク通学といいたいところだが二輪など認められていない。

自転車――普通のママチャリよりは、少しだけ高級感のあるシティーサイクルだ。


 にのって、20分の道のりを踏破する。 いやー、朝から体を使うって言うのは爽快だね-。 ついでに運動系の部活でも入っておけば良かったのだが、


噂に聞く、後輩しごきとかなんかこわくね?

 って思って結局入らなかった。


 少し後悔もしたりしているのだが、今更遅いなあと。


 来年には受験だし、既にスタートダッシュ組とは差が付いている。 今更無謀かなとやっぱり。

 人生の目標ーーこればっかりはそう簡単には決まらない。 早いうちに決められるのは、天才の故のなんとやらというやつではないだろうか? 


 とか思いながら、校門まで来たところで、幼なじみの、お隣さん、宮城夏木――を見かけたので、手を振る。 彼女はこちらに気づいたらしく満面の笑みで、手を振ってくれた。


 というのも、俺達は付き合っているのである?


 疑問形なのは告白とかをしていないからだが、まあ、仲が良いのは確かだった。



 言い方を変えれば彼女候補とかそう言うのかもしれない?


 駐輪場まで行き自転車を止めて戻ってくると、まだ校門にいた。 どうやら待っててくれたようだ。


 流石彼女候補――これなら俺の将来も安泰である。



 自画自賛のようだが、夏木はかわいい。 昨日の夢でもたいした反応をしなかったのはすでに彼女持ちだったことも大きい。

 


 というわけで何気ない雑談を交わしながら、階段をあがり、それまでにかなり嫉妬の視線を浴びた気もするが、そこは嫁持ちの余裕というやつである。

 特に何も感じないことこそ勝者の証——彼女持ちこそが持ち得る特権なのだ!


 と、通いなれた教室、に入ったところで——


『今日は転校性が来るらしいよ? 職員室を出入りした生徒が見たんだって。

 飛び切りの美少女らしい?』


 とそんな話を耳にする。


 仮にほんとだとしても、どうしてうちのクラスだとわかるというのか? ソース希望を希望する。


 とか馬鹿なことを考えていると、先生が入ってきたので、速やかに着席する。


 挨拶後担任による恒例のお知らせかと思いきや、廊下へと向かって手招きする。


「えー、今日から、うちの学校へ転入することになった——」


 そこまでの担任の声を遮って、彼女は答えた。


「転校生の、のぞみです。 秋月希望——と書きます。 どうかよろしくお願いします!」


 瞬間それまでのざわめきが、よどんだ。と思うと歓声に変わった。



 ——だが、俺はそれどころではなかった。 彼女こそが昨日の——くノ一もどきだったからだ。


 夢じゃなかったのかよ!——声にならない声が漏れた。


 いや、予知夢という可能性もある——と現実逃避をしていると、彼女は俺の方に向かってウインクした。


 これはきつい。イヤうれしいけど、クラスメイトの視線が痛いです。

 主に男子生徒の。

 ただ、女生徒でも夏木の視線が冷え切ってて怖いわけだが!


 違うんだー、俺は無実だー!


 1時間目の授業の後、美麗の転校生、希望は、クラス中の生徒に取り囲まれ質問責めに、会っているようだった。


 何故か隣の席になってしまった彼女とはなるべく関わらないようにしたいのだが、何せ席が近い。 内容が所々聞こえてくる。


 反対側の瀬戸なり席では夏木が、俺たち二人を泣きそうな眼で見つめているが、何も言ってこない。


 違うんだー。 俺と、いかれくノ一とは何の関係もない。そんな顔しないでくれ、夏木。


 俺はいつでも夏木一筋だ。 神に誓って。とこころの中で宣言する。

 もちろん口に出していえやしないのが、現状彼女未満でしかないともいえる微妙な間柄である。

  

「なんでこの学校に来たの? という質問が聞こえてくる?」


 俺も興味があったので聞き耳を立てた。関わりたくはない相手だが、情報収集はすべきだ。


「パパに買われたからだよ!」


 それを聞いた途端にすべての生徒が耳を疑った、もちろん俺も含めて――


「どういうこと、パパって誰? この学校の先生かな?」


 待てー、それ以上は言うなー、大体パパとか何言い出すのこの娘。

 世の中には言っていい冗談と悪い冗談があってだな。 空気を読め、このアマ!


 隣の席の蒼太パパのことだよ。私を買ったくせに逃げたから追いかけてきたの!?


――瞬間空気が凍った、本気で言い出すのこの娘ーー



 教室中がざわめき、それが次第に俺への軽蔑の視線をと変わっていく、

やめてくれ、俺のライフはもう0Pよ!



 その後男子生徒からも女子生徒からも、色々言われる仲、最後に見た光景――希望の満足げな笑顔だけが、記憶に残る最後の光景だった。


 その後、放心状態になった、俺と幼なじみは、ボロ雑巾のようになりながら、転校生に振り回されたのだった……


 説明はしたが、汚物を見るようなクラスメイト達の、視線は、改善されなかった。

 何より、既に校内カップルと噂されれる。俺に、新しい転校生の彼女が乱入したとあっては、クラスからの嫉妬がすごいことこの上ない。



 なんとかあの女と何の関係もないと証明しないと。性的な意味でパパになった疑惑こそ晴れたものの、クラスでの俺の地位は危ういものとなった。



 今までクラスでトップレベルのかわいい幼なじみがいるという事実があっただけに、同性からはよく思われていなかったのだ。



 そこに来ての実質のセフレ宣言をした女。風聞が悪いにもほどがある。

晩になって風呂に入っていると、夏木から電話が入ったので、着替え棚において会ったスマフォを手に取り、質問攻めをしてくる彼女の誤解を解くために専念する。


「蒼ちゃん、今日の転校生とはどういう関係なの? 怒らないから話してみて?」


いつもの声音から明らかに口調がとがっている幼なじみに説明を開始する。



 かいつまんで言うとこうだ。昨日コンビニへ買い物に行ったとき襲われてる女の子を痴漢からすくったら、妙になついてきて、とか、そんなでっち上げ。



 正確に説明しようにも俺自身よく覚えていないし、多少はフィクションであることを許して欲しい、それぐらい昨日起こったことはぶっ飛んでいたのだ。どこからどこまでが現実だったのか、それすら分からない。


「へえ、私を助けてくれたんだねパパが、逆だったような気もするけど、まあいいや♪」


「蒼ちゃん今の声――!?」


 俺は今お風呂に入っている。 声のした方を振り向けばバスタオルを体にまいた希望が足湯していた。(せまいためにふたりははいりきらない)


 ギャアアアアア――!!


 

 驚きのあまり腰が抜けた。それを聞いた、幼なじみの「蒼ちゃんの馬鹿――!」


という叫び声が電話越しに聞こえたのが最後の記憶だった。


 驚きのあまりとっさに上がろうとかいろいろ思考したあげく、浴槽に顔をぶつけて、俺は意識を失った。


 畜生希望の野郎、ロリだと思ったが思ったよりいい体してやがるな。

 というのが最後に考えたことだった。


 その後何事もなかったように、風呂で目覚めた時には既に夜中だった。


 真っ暗な中時刻を確認する。

 0時、ちょうど深夜だった。 一体どうやってこう言う状況になったのやら。

 服もちゃんと来てるし。

 家族が着替えさせてくれたのか?


「私がやったんだよ、どう、上手いでしょ着付け? 気づかれないようにお風呂から自室に運ぶの大変だったんだからね。感謝してね?」


 何事もなかったように言う彼女にすこしイラッときていた俺は、仕返しすることにした。



「なあアンタ、昨日俺を助けてくれたんだろう、その腕前見せてくれないか?」


「ええ、いいけど、どうするの?」



 今から道場で三本勝負剣道でな。 受けてくれるかな?


昨日のは間違いなく夢、こんな女子が強いはずない、現役有段者の実力見せてやる!


 なあにちょっと脅してやるだけさ。それで泣かせれば多分もう近寄ってこなくなル筈………。


 結果は予想に反してまるで勝負にならなかった。ストレート三本負けでした。

そんな馬鹿なーー!


「あははー、弱いねパパは、でも、これからは強くなってもらわないと私困るなあ?」


この女と俺が、強くなることに何の関係があるというのか?


 月光を受けて語り始めた彼女は美しかった。神秘的な美しさを彼女は備えているが、

 今は見とれている場合ではない。


「強くならないと、貴方は誰も守れない。 ママも、自分の娘さえ……


 パパ私は未来から来たっていったら信じる?」



「何言ってるのこの人?」 信じるわきゃあない。



「冗談でも嘘でもないの、貴方は強くならないと、必ず後悔する。 明日貴方は私に泣きついてくるね。賭けてもいいよ!」


次から、だんだんメインストーリーには言っていきます。 ここまでの話って需要あるのかなあ?

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