表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/18

違和感

おかしいとはどこかで思っていたのだ。


結婚前、夫とは一度も会ったことはなかった。


仕事が忙しく、なかなか会う時間が取れないと。


しかし、リリアーナは実際に会えなくても平気だった。


いつも婚約者からは多くの手紙や贈り物が届けられていたからだ。


こんなに自分を大事にしてくれる人ならば、結婚してもきっと幸せになれる。リリアーナはそう信じていた。


しかし、結婚する前はいつも情熱的な手紙を送ってくれていた夫は、実際に会ってみるといつも冷めた目をしていて、とても手紙の中でのような情熱的なことを言うようには見えなかった。


それでもリリアーナはきっと口下手なのだろうとたいして重要には考えなかった。


結婚前は会えない代わりにと、あんなに送ってくれていた贈り物も、結婚してからは一度も貰ったことはない。


思い返せば返すほど、おかしい点は多々ある。


夜の営みも、思えばリリアーナが妊娠しやすい時期のみではなかったか?


リリアーナは当然ほかの夫婦間の営みの回数など知らないが、それが普通なのか?


妊娠しやすい期間以外で夫に情熱的に求められたことなど、あっただろうか?


今までの自分の鈍感さに嫌気がさす。


「…ふ。あははは…。きついなぁ…。」


リリアーナは一人ベッドに顔をうずめて泣いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ