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「昨今のデータ化社会において、様々なパスワードの設定やインターネットの使用に関して様々な問題が発生しております。

例えば、ネットやSNS等での誹謗中傷が原因で自殺者がでる程に追い詰められるような事態に対しても多くの壁があり、有効な対策がとれていない現状がありました。

また、行政から個人に対して手続きをお願いする際などに高齢者の方を中心にネット利用ができず、電話での対応を行うと回線が混雑し、繋がらずご迷惑をおかけする事態になっています。

特に本人確認のパスワードの入力や間違いなどの壁でログインができずにお困りになられる方が多い現状です。

そこで戸籍管理法を新たに制定して、指紋・静脈・虹彩の登録を頂き、個人情報保護の重要性にともない、指紋認証のみ・指紋、静脈の2段階認証・全部の3段階によって個人を特定しスムーズに行政のシステムにログインできるようにします。

重要なパスワードの入力や他の人にわからないようにしたがために本人もわからないといった不具合の是正と登録をしておけば簡単にできる手軽さを追求しております。

各役所や行政機関にATMのような形で認証機械を導入する事により窓口の混雑や職員の負担軽減により他のサービスの充実化も図れるようにします。

高齢者施設には総務省の職員が向かい、認証の登録を行いますし、高齢者の独り暮らしまたは高齢夫婦の元には市の職員が事前告知の上でお宅に伺います。

その際は訪問する者の名前と顔写真を事前にお伝えします。

それぞれの各役場での登録も行いますので、訪問者が本物か不安な場合は役場までご足労をおかけしますがお越しください。

また、足が不自由だ等のご事情がある場合は役場までご連絡を頂ければ役所の者が車でお迎えに上がります。

ただ、こちらの対応に関しましては70歳以上である、または障害者カードをお持ちの方限定とさせて頂きます。

一時的に骨折等の怪我により歩行が困難な場合は診断書の提示で対応が可能です。

既に行政関係者を中心に登録を行い、各自治体の関係者やご家族で登録作業の実験を行わせて頂き問題点もありましたが、解消しています。既に高齢者の方に向けて各自治体から登録のお願いをしており、明日から正式に登録作業を開始します。」

北条が説明し、記者が

「登録情報の保管の安全性などに不安を感じます。

昨今のハッキング技術は高まってますし、国や自治体のサーバーだからと言って安心ができません。

保管の安全性にたいする対策はお考えですか?」

「ご指摘はよくわかりますし、私もその点について尋ねてみました。国のサーバに対するアクセス権は各省庁の担当者が先ほど説明した三段階認証を行った上で特殊なパスワードを入力しなければアクセスできないように既に変更しています。

もし不正アクセスを検知した場合、パソコン破壊プログラムが逆に不正アクセスしたパソコンに送られパソコンの情報を収集後、パソコンを破壊します。

万が一、遠隔操作等により不正にパソコンを操作されていた場合もデータを収集しているのでバックアップをお返しします。

遠隔操作に関する対策もとられているので、遠隔操作先のパソコンにも確実にダメージを与える手立てがあるようです。

説明を受けたのですが、私もあまりパソコンに詳しくないので完全に理解はできませんでした。

年をとると技術についていけない事が多くなるものですね。

データ保護の安全性についてご理解頂けましたか?」

北条が尋ねると記者が

「はい、ありがとうございます。

続いて、登録をした上で利点となる事は何なのでしょうか?

高齢者のネット利用を推進する事だけでは壮年層や若者層の登録が進まないように感じますし、他の利点などありましたら教えてください。」

「現在、携帯電話各社にお願いして生体認証の機能を拡張して貰えるようにしております。

指紋認証や顔認証は既に取り入れてありますがそこに静脈・虹彩を読み取れるような機能を追加して貰う予定です。

こちらの機能のついた携帯電話への買い換えには政府から補助金をお出しする予定です。

今後はアプリの開発会社等にも通知を出して認証システムの導入や電子マネーの決済等にも使えるようにしていきます。

また、行政関連で言うならば自治体の議員や首長選挙時の投票も3段階認証でできるようにしていきますし、緊急事態時の安否確認や行政側が提供するサービスに対する抽選の申し込み等もこの認証システムを使えば、混雑なく可能になると考えております。

早期の携帯電話変更をお願いする事になりますし、登録に関するご心配もあると思いますが、行政システムの利便性を高め、自らのネットに対する不便性の解消にも繋げられると思っておりますので皆様ご協力をお願いします。」

北条が頭を下げたところで会見が終了した。

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