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構築した絆
「大道寺陽菜さん? 精神科医の亀岡と言います。」
陽菜の前に現れた紺のパンツスーツの精神科医 亀岡万里子
「お初にお目にかかります。大道寺です。」
その眼には確かに涙がある
万里子は陽菜の話を聞きたくなった
ここは大阪市内。
近くのカフェに入り、万里子は黒いニットスーツの陽菜の話を聞いている
「いろいろ大変だったのね。親の過干渉に恋人だった男の暴力。」
万里子先生は分かっていただけるんですか?
ええ。精神科医ってね、陽菜さんみたいな人の話を聞くのが仕事。
よく頑張った。偉いじゃない
繊細な陽菜を包み込む万里子
陽菜は褒めてほしかったのだ。
弁護士である恋人 貴浩、伊集院、堀之内、万里子の夫 譲二、万里子、ファンである 智慧、
陽菜は友達と言うつながりを京都線沿線で構築している。
誰の存在が大きいかは決められない
それを陽菜は絆と言うのだと思う




