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とある世界のとある国、その中でも一際小さく地図にすら乗らないどこかの村に、名も無き大きな森があるそうです――
◇◇◇
「お母様、本当にこの道なの?」
「大丈夫よ、そんなに遠くないわ」
「しかしもう3ヶ月も前だろう。エレナ」
「小鳥が導いてくれるわ。ただ失礼な事にお名前を忘れてしまって…」
「ここ辺りの森は知り尽くしていますが…この先には何もありません」
「本当?グランピー……あら、戻って来ちゃった」
――けれども彼らが再びその場所を訪れようとしても、二度と見つけることは出来ません。
彼の名前を忘れ、容姿を忘れて。
最後にはあの場所に関する全ての記憶がなくなるでしょう。
残るのは白いただの小鳥だけです。
◇◇◇
「お母様、アップルパイが出来たわ」
白雪姫の呼び声に振り返ったお妃様は、今日も笑顔でした。
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最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
白雪姫は完結しましたが、物語自体はまだ続きます。おおかみ少年や人魚姫、不思議の国のアリスなど。テルのもとへ現れる、さまざまな悩みを抱えた訪問者との会話を通し、彼の正体や自身が負っている心の傷を癒してゆく物語です。
ただ、書かせてもらう場所を一か所にしたいと思うので、小説家になろうは一旦停止させていただくつもりです。まだ読んでくれている方がいるとも思えないのですが、一応報告させていただきます。拙い文章でしたが、届けられた感想やメッセージにはとても感謝しています。たくさん支えられました。
ありがとうございました(^v^)




