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第8話  全国指名手配『疾風のライト』


獣人の誘拐は重罪である。


それが・・・にゃおら島のにゃらばんの町長の娘となれば大スクープである。


そして近くで見つかるドラゴンの死体。

スグにライトの危険性と凶悪性が全国各地に流れ出す。





懸賞金・・・金貨100枚





初犯にしてこの額は異様とも言えた。

だが、コレでも安い方だと後の歴史家達は語る。



~マルコside~


「この村で育った凶悪犯ライト。その極悪人がどのような幼少期を送ったのか・・・今日私は突撃インタビューしたいと思います。」


今日は魔法テレビの取材日である。


「彼はいつかこんな犯罪を犯すとは思っていました。ボクも友達として彼を更生させようとしたんですが・・・残念です。」


ライトも落ちたものだな・・。

魔法学院に行くと言ったときは住む世界が違うと思ったが・・・・俺様をコケにした罰だ。

いい気味だ・・ライト・・・。


クックック。




~ディーンside~

「何かの間違えに決まってます!!あの子がそんなことする訳がありません!!証拠でもあるんですか!!」


マルシアはインタビューを断りもせずにライトの正当性を語るがマスコミは面白可笑しく騒ぐだけ・・・。


ライトは理由もなく人を攫うような子ではない。

それは私達がよく知っている。

ライトが急に大人びてから少しびっくりしたが・・・あの時のライトでも人を攫ったり殺したりするような子じゃなかった。


今、テレビでは賞金首金貨100枚のライトの話で持ちきりである。

10歳と言うのも理由だろう・・。

普通ならここまでマスコミが持ち上げることは無い。



連続殺人をしているだの・・・誘拐して奴隷市に売りさばいているだの・・・どれが本当の情報か・・・分かったものじゃない。


マルシア・・・無理をしなくていいんだぞ。


周りには好きに言わせとけばいいんだ。


私たちがあの子を信じていれば・・・それでいいんだ。





~ミロルside~


私は思わず口を開けたままフォークを落としてしまった。


『この村で育った凶悪犯ライト。その極悪人がどのような幼少期を送ったのか・・・今日私は突撃インタビューしたいと思います。』


え?

何これ?


隣ではナタスがいやらしい笑みを浮かべている。


私は未だに寮で生活している。

ライトがいないこの寮に居る理由などなかったのだが、私が言い出した事だ・・。

始まってないのに辞めるなんて言い出して、作り上げてきた周りの評価を落とす訳にはいかない。


そんなことより・・・・

これはなんの冗談だ?

指名手配?


未来とはどんどん狂う現在。


二つ名『疾風のライト』

疾風のハイヒールを男の癖に装備するらしい。


・・・・・・・・?


あれ私のじゃない?


そういえば一時期ハイヒールが一足無くなった。


・・・・・・・・何をやっているのだあいつは。


こっちがどんな気持ちで心配していたと思っているのだ。



そして私はどうしたらいいのか分からなくなる。


国の危機は免れたのだろうか・・・?


ライトは存在するが既に指名手配中・・・。


私は・・・・・どうすれば・・・。



~ナタスside~

これだから辞められない・・・。


『彼はいつかこんな犯罪を犯すとは思っていました。ボクも友達として彼を更生させようとしたんですが・・・残念です。』


テレビではあること無いこと騒いでいるようだが、私には関係の無いこと。

彼が生きているただそれだけ分かればそれでいい。


さて・・・辞表でも書かないと・・。


隣ではアホズラさげたミロルがなにやら悩んでいる様子だ・・・。



ミロルよ。

・・・そんなに悩んでても意味は無いぞ。

行動しないと・・・後悔するだけだ。


悪いが私はお前よりも先に行かせて貰おうか・・・。


寮のことは任せたよ。


新入生が来月から来るらしいからな・・・クックック。



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