第7話 人攫い
町の人に蹴られ、殴られ・・・・
俺は叫ぶ・・・
「みゃむー!!!行くぞー!!」
特攻した後に気付いた。
最初はベルだけを潜入させてみゃむの居場所ぐらい調べておくべきだった・・・。
・・・・・・・
暫くするとデカイ屋敷を発見する。
その出入り口を塞ぐようにムキムキのおっさんが一人・・・。
果てしなくネコミミが似合っていない。
「私の娘に何かようか?」
多分みゃむの父親だろう・・。
「ライト!気をつけて!!この人結構強いよ!!・・・・町長のくせしてレベル53ってアンタ何考えてんのよ!!!」
因みに俺は38である。
異世界チートをプラスしても勝てる相手ではない・・・。
そして俺は魔法も使えないのに未だに素手だった・・・。
「娘が欲しければ私を倒して行け!!!」
「ベル・・・あの家の中のどこかにいるみゃむに伝えて来い!!『10分だけ待ってやるから一緒に来るなら早く来い。』って!!!」
「わかった!!」
そう言うと飛んでいくベル。
おっさんは必死に止めようとしたが小さいベルを捕まえることなど出来はしない。
「ちっ!!!とりあえずお前から始末してやる。そうすれば娘も目が覚めるさぁぁぁぁぁあ!!!」
そして俺は・・・・・・・・逃げた。
因みに現在の装備
上半身→いい感じな上着(いい感じです。)
下半身→街人のズボン(オシャレですね。)
足→疾風のハイヒール(速さ+40)
「ハハハハハハハ!!かかって来い!!筋肉ダルマめ!!」
ミロルから勝手に拝借した疾風のハイヒールの効果で尋常じゃないスピードで移動するライト。
見た目は情けなかった・・。
「ライトォォォォオ!」
二階の窓を突き破って出てくるにゃむ。
「ボクのこと置いて行ったのかと思ったよ!!!」
みゃむの目は真っ赤になっていた・・・。
もしかして泣いてた?
・・・・一回置いて行ったなど死んでも言える空気ではなかった。
「置いていく・・わ・訳がないだろ・・・・それより行くぞ!!」
「・・・・ごめん。ボクもう動けないかも・・・・。」
当然と言えば当然だった。
「仕方ない・・・おっこらしょ・・・「そんなに重くないだろーが!!男なら喜んで運べー!!」」
そう言うにゃむの表情は明るかった。
こうしてライトは人攫いとして全大陸で指名手配デビューすることとなる。