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第16話  未来は変わらない


「ライト~!もう・・結構探したんだからな・・・。ベルが居なかったらどうなっていたか・・。」


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!なんで・・・なんでアンタがココにいんのよ!!」


「ん?朝かぇ?」


女三人揃えば姦しいとはよく言ったものだ・・・。


全員合流したらカオスが広がった。


因みに上から『みゃむ』『ベル』『カサリナ』である。


「久しぶりだな守護精霊。そして初めまして獣人族のお姫さん。」


ベルは思いっきり警戒していたが、みゃむはお姫様と呼ばれて何故か喜んでいた・・。


「お姫さまだなんて・・・「アンタにライトは渡さないわよ!!!」」


みゃむの声をベルが掻き消した。





「だがさっきライトは私との結婚を前向きに考えると言っていたが・・・?」




「何を寝ぼけた事言ってんのよ!!!」


「ふざけるな!!ライトの妻は私だと決まっておる!!」


「ボクも・・・・・」


みゃむが何て言ったは謎だが皆さんご立腹でした。




「あぁー皆静まれーーーー!!今はそんなことどうでも・・「どうでもよくないわよ!!!アンタ何考えてんのよ!!てか私の許可なく結婚は許さないって言ってるでしょうが!!」」


・・・・・・マジで・・こえぇよ。ベル姐さん。


「・・・・とりあえず場所を変えようか。ここで言い争ってもお互いにイイことなどないだろう。」


周りを見渡すとざわざわと人が集まってきている。

他人の痴情のもつれほど見ていて面白いものはない。


さすがナタス。

頼りになりすぎる。


「って訳だ。カサリア。一端船に戻ろう。」


「後で詳しい話は聞かせて貰うからな・・・えぃ!!」


そういってカサリアが投げる紙からは魔方陣が生まれる。


「さすが私の発明品だな・・・完璧な出来栄えだ・・。」


どうやら作ったのはナタスだったらしい。




魔方陣に包まれ・・・次の瞬間には例の船の中だった。





正直もぅ船の中で一年ぐらい潜伏したい気分である。


外に出るのが怖くてしかたない・・。





「でだ・・・私とライトの婚約の件だが・・・」


「何を言っておる!!私が正妻だ!!」


「正妻ってアンタ・・・・ライトは誰とも結婚なんてしないわよ!!」


三人であーだこーだ言っているとみゃむが会心の一言を入れる。




「・・・ライトってまだ10歳じゃなかった?」




因みにこの国で結婚が認められるのは18歳からである。


「「「・・・・・・・・・。」」」


三人の表情が固まった。


バカだと思っていた子に常識を教えられる。


苦痛だった・・・。



「落ち着いたか?・・・確かに俺はナタスとの結婚を前向きに考えるとは言ったが決定はしていない。と言うかだな研究ぐらいなら手伝ってやるから今回は見逃してくれ。血液が欲しいなら好きなだけやる。」


途中でベルが叫んでいたが無視した。


「・・・・まぁ今回は見逃してやる。その代わり研究にはたっぷり付き合ってもらうからな。」


・・・・ニヤリ。


相変わらずの嫌な笑みをする女だ。


美人じゃなかったら好きになれない。


・・・相変わらずライトも腐っていた。


「私も何かして欲しいのじゃ!!ナタスばかりズルイではないか!!!」


今はそれどころでは無いんだが・・。


「あぁ面倒だな・・・好きなもん買ってやるからカサリナは少し黙ってろ。」


「本当か?」


目をキラキラして喜ぶカサリナ。

カサリナの方が年上なんだがやはり俺も精神年齢33歳・・・我侭なカサリナが可愛く見えるから怖い。


『じーーーーーーーーー』


横を見るとみゃむが『ボクも欲しい』と言っていた。否言ってはいない。


『安心しろ。お前にも買ってやるから。』


と適当なアイコンタクトで返しておく。


するとベルが凄い表情でコチラにガンを飛ばしていた。




見なかった事にしておこう・・・。




「それでだ・・・。今の現状は非常にマズイ。誘拐犯として完璧にライトは指名手配されている。みゃむのことは勿論、このままだとカサリナのこともライトが誘拐した事になるだろう。」


「!?私は勝手に出て来ただけじゃ!!」


「それが問題だ。王位継承権第一位の人間が宮殿から出る。これだけで大問題なんだぞ?分かっているのか?」


「・・・・っ!!」


自覚はあったのだろう。カサリナは言い返す事は出来なかった。


「そしてこれから先ライトと一緒に居るつもりならライトに汚名を着せる覚悟をしとけよ。」


「「・・・・・・・」」


みゃむとカサリナは黙り込んだ。


「まぁ今更故郷に帰ると言った所で意味はないんだが・・・。」


「これから私たちはどうすりゃいいのよ・・。」


「そうだな。・・・簡単な事だ。私たちが好きな事を好きなように出来る国を作ればよい。」


「「「「はぁ!?」」」」


ナタス以外の全員が叫ぶ。


「じゃあ逆に聞かせてもらおうか。お前達・・・逃げる場所があるのか?・・・無いだろ?無いなら作るしかないんだよ。・・・・ココには最強の魔法使いである私がいる。そしてお前達も・・・・なにかしら力あるんだろう?言わずとも分かるさ。・・・ライトの周りに集まる女に普通の女は居やしないんだ。これは・・・決定事項だ。」


未来で見てきたミロルが言っていた。

ライトの周りには暗殺不可能な女ばかり集まると。


「・・・・・・・クックック・・・コレだから辞められない。」



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