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第14話  無実の罪

「この辺でガキを二人見なかったか?」


「あぁ・・・女の子を背負ったガキならこの先の道を右に曲がって行ったよ。」


「ほんとか!!!ありがとな!」


そういって走り出す店員と思われる武装集団。


なんだこの街は・・・


普通ここまでするだろうか・・・


普通食い逃げだったらフライパンを持ったおっちゃんが追いかけてくるのが定番だろう。


そしたら泊まり逃げの時は宿屋のオヤジが追いかけてくるのが普通ではないのか?



「行ったぞ・・?もう大丈夫だ。・・・何を不思議そうな顔をしている。ここはサハラン。犯罪者の集まる町。食い逃げ・泊まり逃げなど日常茶飯事だぞ?その対策をしない方がおかしい。」


・・・・・犯罪者の町?


初めて聞いたんですけど・・・。



「まさか知らなかったのか?・・・キミは本当に私を笑わせてくれるな。」


「・・・・・ナタスと早めに再会できて本当に良かったよ。」


「・・・・・。そ・・・それは・・こ・・告白か何かか?」


照れながら言うナタスに実は萌えた。




「違うわ!!!」



・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・



「でだ・・・その背中で眠りかけている幼女はなんだ?私にはカサリナに見えるが・・・誘拐という噂は嘘ではなかったのか?」


「まぁ~話せば長くなる・・。」


「キミが幼女趣味に目覚めたので無いならとやかく言うつもりは無い。だが一つだけ言っておこう。今、王都ではカサリナが誘拐されたと騒がれている。まだ、おおやけにはなっていないがな。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


人間驚きすぎると声が出ない。


「だから笑わせないでくれ。・・・真偽はともかくだ。キミは周りから獣人族の聖地とも言える『にゃらばん』の町長の娘。そして王位継承権第一位のカサリナの誘拐に関与している疑いが掛けられている。まぁ~実際消えた二人と一緒に居るんだ。攫ったと言われても言い返すことは不可能だな。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「はっはっはっ。安心しろ・・・。これからは私がついていてやる。罪を消す事は出来ないが・・・・逃亡生活を楽にはしてやる。・・・コレもデキる妻の仕事だろう。」


なんかナタスと話していると悪魔と契約を交わしている様な罪悪感を感じる。


「・・・・・・・・・・・・・。」


「とりあえず・・・この街に長居するのもマズイ。早く皆と合流して作戦をねるべきだ。」


「そ・・・・そうだな!!」


涙が出そうだった。

身に覚えの無い犯罪がドンドン積み重なっていく。


とりあえず・・・とりあえずナタスの言うとおりこの街を出よう!!!



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