第12話 迷い
~ナタスside~
早速辞表を提示。
国のお偉いさんに相当引き止められたが全てきっぱりと切り捨て契約を解消する。
私が今興味があるのはライトの居場所。
考えられるのは三箇所。
まだ『にゃおら島』にいるか・・・
犯罪者が一番に逃げ込むと言われる南の島『サハラン』・・・
案外王都に居たりするかもしれない・・・
一番確立が高いのは『にゃおら島』である。
あそこは離れ小島。
関所があり、あそこを突破するのは今のライトじゃ難しいと思われる。
だが・・・彼は私の想像の斜め上を毎回いく・・・。
次に有り得るのは王都。
彼の事だ。
まっさきに王都を目指すだろう。
だがそれなら寮に顔を出さないのは不自然ではある。
じゃあ犯罪者の島か?
あそこは危険過ぎる。
確かに賞金稼ぎからは逃れる事は出来るかもしれない。
だが、サハランはサハランで命を伴う危険が大きい。
リスクが大き過ぎるのだ。
彼ならまず行かないだろう。
・・・・・・・結局は考えても分からないのだ。
最近ではライトの情報もテレビで見る事は少なくなってきた。
情報が足りない。
・・!?
『情報が足りない』のではない『情報が入手できない』のだ!!!
・・・・・・誰にも見つからない場所。
それはサハラン以外に他はない。
「ハハハハハハハ・・・本当にあの子は予想できないわね。」
そして一人のエルフがサハラン行きの船に乗った。
~ミロルside~
私は何をしてるんだろう・・。
私は今、魔法学校の新入生代表の挨拶をしている。
あれからナタスは魔法学院を辞め行方をくらました。
まぁ~ライトを探しにでも行ったのだろう・・・。
その間、私は魔法学院の準備。
1年生にも関わらず何故か寮長にも抜擢されている。
・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・
これでいいのだろうか?
私は二回の過去への転移をして、何をしたかったのだろう。
今私は自分が何をしたいのか。
自分が何のために生きているのか。
私は自分のことがよく分からない。