プロローグ ~執務室~
初めまして、
初投稿ですので拙くどこかおかしい文章になってしまうでしょうがどうかよろしくお願いします。
ほんと書くの難しいですね・・・
とある世界のとあるところに“王国”が会った。
そこの王はその国に名をつけなかった。
「国民共、ここは王の国だ。」
それが王となった男の開口一番だった。
その王は残虐非道さで有名だった。
暴君。
傲慢不遜。
美人の側近達を毎夜毎晩好きにしている。
怪しい魔術を使う。
挙げればキリがない悪評。そんな王を、周りの国の者達はこの王をこう呼んだ。
────魔王、と。
◆◆◆◆◆
────ダンッ!!
握りこぶしが執務室の机を叩き、机の上におかれていたカップがその反動で跳ねた。
「……王は納得いかんぞ。ヴァン」
机を叩いた部屋の主の男は、椅子に座りながら不機嫌そうな顔で、苦々しくそばにいた側近に言った。
「何がでしょうか、魔王様」
ヴァンと呼ばれた銀髪の長髪、片目が青色の美女と言って差し支えない女性が、魔王と呼ばれる男がこぼした紅茶を吹きつつ尋ねた。
「それだ、その魔王というのが気に入らん。王は王だというのに魔王とはなんだ」
「まだ言ってるんですか……いいじゃ無いですか魔王というのも。それよりも、手が止まっておりますよ?」
───もう終わるのですから、早めにお願いしますね、そう言いつつ書類を机におくヴァン。
「ふん、いつもながら貴様ら側近ぐらいだよ、王にその様な事を言えるのは。他の奴ときたらうなづく事しかしない」
そう言いつつ、書類へ向かう魔王。しかし二、三枚進めると、眉間にシワが寄った。
「……おい」
「なんでしょう? 何か書類に不備でもございましたか?」
「なんだこの紙は」
魔王が指で端をつまみ、ヒラヒラと紙を持ち上げられた紙を覗き込むヴァン。
「ああ、他国からの宣戦布告状ですね、確か三ヶ月前あたりにも同じ国からきてた筈ですが……」
そう言いながら手持ちの書類をめくる。すぐに目的のそれを見つけると、書かれている事柄を読み上げた。
「えっと、〈星都 ライン〉
《勇者》を育成する都市で有名ですね。軍備に力を入れ、その為の重い税金を私達の所為にしている国の筆頭ですね」
「また彼処か、王の国に戦争なんぞする金など無いというのにな」
鼻を鳴らす魔王。その顔には不機嫌さがありありと出ていた。
「ならば私がいってきましょうか?」
このヴァンと呼ばれる者は、人間ではない。
魔人という種族の中の『吸血鬼』と呼ばれるものある。
魔人。それは古代より恐れられてきたもの達である。
主な種として吸血鬼、狼人、鬼族、龍人などがあり、人間より高い筋力、魔力、知力を兼ね揃え、一時大陸を全て征服しかけたとの伝えもある。
しかし、今では個体数が少なく、人間側にも魔人に対抗できる力を持つものもおり、絶滅の可能性もあるのが現状である。
「……いや、王が行こう。そろそろ、色々と、思い出してもらわんとな」
魔王の怖さというものを、な。
ポツリと呟かれたその言葉に、ヴァンはほんの少し、身体を震わせた。
「……わかりました、お気をつけて」
「ふん、王に心配などいらぬ。国を頼むぞ」
我らの王がそう言って戦いへと身を投じてから二年が経った。
埃一つ無い執務室の椅子の主は、今だ帰らっていない。
第一話最後まで読んでいただきありがとうございます。
不定期更新になりますがよろしくお願いします。
ストック?え、何それ知らない・・・
書いとけばよかっ・・・orz