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ウタほたるのカケラ〈US〉シリーズ

教えてやらんでもないけど(ウタほたるのカケラ〈US〉出張版【サイズM】第2iM片)

作者: 歌川 詩季

※ 女性の「性的」な話が出ますので、苦手なかたはご遠慮ください。

 私がこのドラッグストアでバイトを始めてから、もうじき一年。

 おなじシフトに、年齢がふたつ上の「おにいさん」がはいってきた。

 とはいえ、先輩は私。

 仕事を教えてあげるのも、役目だったわけだが。

 仕事そのものというより、男性にはなじみのない「あれこれ」を、女性 (のはしくれ) として教えてやることがあった。


「だから、わかりやすく言うと。

 くつ下みたいなやつがふつうのストッキングで、股のところでつながってて、パンツみたいに()くやつがパンスト——パンティストッキングなわけ」

 ドラッグストアなんて名前をしてても、食品だとかの日用品や、洗剤などの生活用品、文房具なんかも販売しているわけだけれど。

 女性用の衣料品や化粧品も、数多く品揃えにある。


 こういったものは、男性には「なんとなく」以上には、その分類・定義をきちんと把握・理解はされていないもので。

 あとでネットで調べとけよなんて、思いながらも。仕事として、ざっくりわかってなければいけないだろうからと、彼にはいろいろ教えてやった。


 そしてあるとき。

 彼はまた、いつものように。

 そして、いつもより幾分かすまなそうに、私にその質問をなげかけたのだ。


——「(はね)付き」って何?


 もちろん、餃子(ギョウザ)のことではない。


 生理用品のことを男性が女性に尋ねる気まずさは、むこうもおなじであろうこと。

 敬語もいらないくらいには、それなりに仲良くもなって。彼がセクハラでこの質問をしてわけではないと、疑いすらも持たなかったこと。

 あとでネットで調べとけとは言うものの、検索したら出てくるのは餃子(ギョウザ)ばかりだろうなと思ったこと(実際は、羽子板の画像も多かった)。

 さらに、私はこの職場の先輩であり、後輩に教えてやることもそのつとめであること。


 そんなこんなで。答えるのに、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)しそうなデリケートな質問ではあるが、私はひるまずに教えてやることにした。


「なるほど、パッケージにあるイラストにある、このでっぱりが『(はね)』なわけだね」

「そう。

 折り返して、パンツに固定したり、横漏れを防ぐとかの効果があるわけ。

 わかった?」

 私の解説に、納得というより新たな興味・関心を得たように。

 彼は、他の生理用品のパッケージも比べるように、手にとって凝視しはじめた。


 店舗の制服を着てのことだから、男性とはいえ変な絵面でもないのだが。それでもやはり、気まずさを感じた私が、ほかの売り場へむかおうとしたその時。


 彼は、新たな疑問を口にした。

 正直。もう勘弁してほしい。

 しかも、その問いときたら。

 私たち女性にとっては、まるでとんちんかんなものだったからだ。



「じゃあこっちの、ナプキンとは違うタイプのやつ。

 (ひも)がのびてるのは、『尻尾付き』って呼ぶのかい?」

 ひどいオチ。



挿絵(By みてみん)

制作:歌川 詩季


挿絵(By みてみん)

制作:冬野ほたる先生



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【出張元・姉妹作】
【ウタほたるのカケラ】〈FH〉
作者:冬野ほたる先生
― 新着の感想 ―
[良い点]  置き場所はともかく、まず男性にその用途までは聞かないでしょうけど。勉強熱心というかなんというか…。 [気になる点]  お姉サマ…。 [一言]  羽があるならそう呼ぶかも。わからなくもない…
[良い点]  確かに! 男性にはわからない……のかな?    なにとは言いませんが、逆に女性に訊かれても困るものもありますよね。  訊きにくいことは同性の店員さんに訊いちゃいますね。  この「おにいさ…
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