5 お昼の放送が!!
やっと給食だー!別に、そこまで食べることが好きではなくても、1時間目廊下全力疾走、2時間目大量の教科書をもって遠回り。3時間目体育だったら、給食がめちゃくちゃ待ち遠しかったよ!
ピーンポーンパーンポーン
「マイクのスイッチって、もう入ってるのかな?」
これは、お昼の放送か?でも、なんか今年度初の放送からスイッチ入っちゃって丸聞こえなんだけど!
「3年2組の誰かさん。職員室にきてください。うわー!これやりたかったやつー!」
「スイッチオフにしてたらやりたい放題だな!」
いや、入ってるから!全部聞こえてるから!やりたい放題しないで!
「よし!放送真面目にするか!」
「サトシー!原稿持ってる?」
いや、初めからスイッチ入っちゃてるから!
「現行犯逮捕はされたことねぇぞ!」
誰もそんなこと聞いて無くない?
「お、俺がコンビニで万引きして、お、お店の裏側に連れていかれたわけねえじゃん。」
んん?怪しくない?というか、自分で暴露してない?
「そ、そうだよな!お前は俺と手を組んで万引きなんてするわけねぇよな!」
こっちも暴露しちゃってる?
「原稿あったぜ!」
「よし!読もう!」
「スイッチオン!」
初めから着いてるから、万引きの話とか全校生徒に知られちゃったー!
「………」
スイッチオンからオフにしちゃったっぽいから、何も聞こえねー!
「よし、と。」
「俺ら超スラスラに読めたよな!」
「完璧!」
「で、ヒロシはさっきから何でずっと黙ってんの?」
「もともとスイッチ入ってて、さっき読んだところはスイッチ切れてたよ。」
まさかの、もう1人いた?で、スイッチのこと知ってたの?じゃあ、教えてあげなよ!
「そ、そんな!」
「俺たちが!」
めちゃくちゃ絶望してる?
「よし!絶対的センスで選んだこの曲を流す!挽回だー!」
「サトシ!ヒロシ!CD!」
「忘れた!」
「CD?何それ?」
挽回の道完全に閉ざされてるー!
「こ、こうなったら…フォーメーションG!」
いや、フォーメーションとか言われても、音声のみの放送だから何も見えん!
「ミュージック!スタート!」
「デデンデンデデン!迷子の迷子のふふんふふんふふんどこですか?ふふんふふんを聞いてもわからない。ふふんふふん……」
まさかのアカペラー!でも、全然歌えてない!なんでわざわざその曲にした!せめて歌詞知ってる歌にしてくれ!
「あ。」
「無理だ。」
諦めるのはや!
「やっぱ、俺ら音痴だもんな!」
音痴以前に歌詞知らなかったじゃん!
「この前司書さんが読み聞かせしてくれたよな!」
「よし!それだ!」
「ここに本があるぞ!」
「ナイス!フォーメーションK!」
アカペラよりはましかな?そしてそのフォーメーションは一体いくつあるの?
「ドッドーン!キャー!逃げろ!だめだ!まだなかに!1話で消えていく脇役のワーキヤー・クカナシイが!」
まさかの漫画―!で、どう頑張って考えてもこのシーンは想像できない!そして1話で消えでいく脇役のって言っちゃってるし!名前が『脇役悲しい』というネーミングセンスもやばいんですが?本当にこんな漫画出版されてんの?
「やめろ!主人公だから生存フラグ立ってるからって!行くな!作者の気持ちが変わったら主人公の権利を他の奴に奪われるぞ!待て!シュジンコーモ・ドキ!」
いや、だからお話が全く頭に入ってこないー!この漫画キャラクターにメタ発言させすぎでしょ!で、『主人公もどき』っていう名前の時点でもう、主人公の権利取られとる!
「そ、そうか……シュジンコーモ・ドキ。通称モドキ。お前は、そこまでにも自分のの母親の息子が、自分だったということを……信じれないんだな!」
いや、当たり前―!逆にどこに信じない要素あったー!そして、どんどんその場の雰囲気が分かんなくなるー!
「今まで、本当に!……う~ん……今まで!いや、違うな。今ま……う~ん。」
どこに役者根性見せてんの?今まで本当になんだよ!さっきからこの話の雰囲気わかんなくなってるんだわ!
「ありがちょ!……ありがみょ!……ありが…!なんだっけ」
いや、ありがとうくらい普通に言えて?絶対さっきまでにかむ要素なかったでしょ!そして、ありがとうという言葉を忘れちゃダメでしょ!誰かに感謝したことないの?
「ライ・バルー!君のおかげでこの3年間。本当に。いい人生を送れたよ!」
もしかしたら、感動シーンかもしれんけど、さっきまでの話で全く感動できん!
「帰宅部に入ってて、本当に良かった!」
帰宅部は多分ない!そして、帰宅部のライバルとは?何を競うの?
「な、なんだと!お前の名前はライ・バルーではなくライバ・ルーだったのか?!3年間も秘密にしてたなんて!」
どうでもいいわ!そして、3年間自分の名前の区切るところをごまかして生活してたの?
「それに、12年間彼女だと思っていたお前が!実はドッキリ?」
12年間ドッキリで付き合ってたの?長すぎん?
「それに、イキワ・カーレー!お前は幼馴染ではなく、俺の弟だと!」
なんか物語の流れ変わった?
「そんな……俺に隠し事をしていたなんて……まさか、それ以上の盛大な秘密が!俺の叔父さんのジツハラ・スボスーにあるというのか!」
ネタバレしちゃってるー!名前が『実はラスボスー』!
「それぞれの陰謀が渦巻き!事態はどちらへ…!第3巻!4月26日発売予定!」
まさかのあの始まり方で1巻じゃなかったー!そして、もうネタバレされとるー!
「俺がこっそり学校に持ってきた漫画読めたけど。」
先生に没収されるー!そして、わざわざ学校に持ってきてまで読みたい内容でもないー!
「お前ら!スイッチを切り忘れたり、CDを忘れたり、漫画読みきかせしたり!全校生徒に放送されてたんだぞ!」
いや、先生の怒鳴り声も放送されちゃってるー!
「今まで1度もミスをしたことがない先生を見習え!」
今スイッチ切り忘れるミスをしてますー!
「そうなんですか!」
「尊敬します!」
「ちなみに、これからもですか!」
「ああ!俺はこれからもミスはしねえ!」
今、ミスしてるー!スイッチきり忘れてるー!
「なんなら、俺がミスをしたら下着だけで運動場20週してもいいぜ!」
「そんなに!」
「流石です!」
「ああ!ミスをしないからな!なんなら、30週にしてもいいぞ!」
それ以上言わないことをお勧めしますー!もうミスをしちゃってるから!なんなら、その宣言全校生徒に聞かれちゃってるから!
「そこまでの自信なら。」
「俺たちも一緒にやります!」
「先生がミスした場合、俺たち3人も運動場を下着で30週します!」
そのまま、運動場に行っておいでー!それ以上増やさないうちにはやく運動場行って!
「よし!もう教室に戻ろう!ん?スイッチが……」
「オンになってますね。」
「本当だ。」
「オフにしないと。」
なんでみんなそんなに冷静なの?今から下着で運動場30週だよ!まさか、これをやりたくてわざとあんなことを放送したのか?
「ヤッベェェェェェェ!」
「今から下着で?」
「クソ広い運動場を?」
「30週もぉ?」
全然わざとじゃなかったっぽいー!今気づいてるパターンだ!ま、まぁ、頑張れとしか言えない……
「1年2組のMくまたん!ツッコんで暇そうだから、俺たちと一緒にやれー!」
なんで僕ー!全然知らない人の為に!下着で運動場30週!絶対いやだわ!で、この状況にツッコんでるの僕以外にもいるでしょ!