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リオウとナナミの物語 前編  作者: ふるたく
変化の時
6/11

パーティー会場

パーティー会場で、僕は少し離れた位置からナナミを見ていた。


基本的にパーティー会場に護衛の人間は入れないものだが、このパーティー会場がとても広かったために護衛の人間も入る事ができた。


勿論、その限られた場所にのみ、滞在を許されている。


--------------------------------------------------------


パーティーは既に始まっている。


最初に主催の大貴族ガレスベイル様が挨拶をして、それからパーティーは開始された。


わいわいがやがや


貴族達はそれぞれの思惑通り色々な人に話しかけている。


その目的は様々で


領地、取引、交通、商売、観光、武力、武器、犯罪などそれぞれが治める地域の問題の数だけ色々あるだろう。


それの関係者にそれぞれが話しかけている。


ナナミも、同様に色々な人と話していた。


ナナミの場合は、話しかけられる、ばかりであったが。


--------------------------------------------------------


僕はその席に与えられたお茶をチビチビ飲みながらナナミを見ていた。


自分はナナミの護衛としてナナミを見ていたのだが、いつしかその目的はすり替わっていたと思う。


それは


ナナミはやはりとても綺麗だ、という事。


「ナナミを見る事」、それ自体が僕の中で目的となってしまっていた。


、、、、、、、、。


ずっと、見惚れてしまっている。


そして、色々な貴族がナナミに話しかけるたび、僕は何かモヤモヤした気分になっていた。


(何だよ、自分は、人がチョット女の人を見ただけで何か言ってきたくせにさ)


お茶を飲む手が止まらない。


すると


老師「お嬢は大人気のようじゃな」


と、騎士団長と話し終わったのか、ようやく老師がやってきた。


僕「そう、、、ですね」


僕はそれに無気力で答えるしか出来なかった。


老師「ところで、リオウ、警戒を怠るでないぞ」

と、老師が真面目な顔をして僕に話しかけてきた。


僕「え?」


思わず聞き返す


老師「何でもこのパーティー会場に犯行声明が出されたそうじゃ。」


老師「テロのな」


僕「えっ」


老師「分からん、イタズラの可能性もあるからの。だから一応王国騎士団が派遣されたようじゃ」


パーティーを中止にしないのか?と質問すると、貴族がそんな事で右往左往などするわけがない、と一蹴された。


老師「まあ、どちらにせよ、警戒は怠らない事じゃ」


と、老師は言いつつ、ナナミの方を見て


老師「お、お嬢、大物を釣り上げたようじゃわい」


と、にやり、と笑って言った。


老師の言葉に反応してナナミの方を見ると、


ナナミに話しかけている長身の男性、が

いた。



その人は、この国の貴族で三本の指に入る大貴族、ガレスベイル様だった、、、、



僕「そう、、、です、ね、、、、」



僕は力無く老師の言に同意する。




ガレスベイル様は女好きと評判で、そして地位も名誉もある。


それは、ナナミの相手になる要素を完全に満たしている人であるな、、、と、僕は分かっていたのだった、、、、、。


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