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リオウとナナミの物語 前編  作者: ふるたく
日常の姿
2/11

ドレス姿に見惚れて

ナナミ「うーーーん」


ナナミはドレスを取っ替え引っ替え試着しては悩んでいる。


老師「のう、リオウ?」


老師は僕に尋ねてくる。


老師「これは、いつまで続くんじゃ、、、」


と、老師はそのナナミの様子をへきへきときた感じで見ては、僕に愚痴ってくる。


僕は苦笑いをして、まあまあ、と老師をなだめることしか出来なかった。



そして、ふと、ナナミのドレス姿を見る。


その姿は、とても綺麗で、魅力的だ、、、、と、思った、、、、、


--------------------------------------------------------


僕達はいま、村から離れ、中央地区にある大きな街に来ている。


それは、ナナミが今度参加するパーティーに来て行くドレスを買うためだった。



そのパーティーに「参加する事」がナナミの結婚と大きく関わるだろう予測から、僕はその買い物に付いていくことな複雑な気分だった。


しかしながら、そのナナミの様々なドレス姿を見ていると、僕は不思議と幸せな気分になっていた。


--------------------------------------------------------


ナナミ「うーーーーーーーーーん」


ナナミは中々 「これ!」というものが決まらないようだ。老師は待つのに疲れ果ててその場に座り込んでいる。


僕「、、、、、、、」


僕は、と言えば。



僕はただただ驚いていた。



それは何かと言えば。


ナナミの端正な顔立ちは分かっていたつもりだった。でも普段オシャレをしないナナミばかり見ていたせいだろう。


ここまで変わるのか、、、、と



ドレスを着ただけで、ここまで変わるのか、と。


僕は心底驚いていたんだ。


ナナミ「ねえ、リオウ?これはどうかな?ちょっと派手過ぎるかな?」


だからか、たまに聞かれるナナミの質問にただただ頷く事しか出来なかった。


僕「凄く似合うと思うよ。」


ナナミ「んもう!何でも良い良いだけ言ってたら分からないよ!」


と、プリプリ怒り出すナナミ。


僕「ご、ごめん、、、」


僕は平謝りするが、、、、


何処と無く、何となく、怒っている割にはどこか嬉しそうで、


僕には怒っているのか、喜んでるのか分からなかった。


僕「女の子って難しいんだな、、、」


僕はそう結論付けた。


、、、、、、、。


そして、そのドレス選びはその後2時間程続いたのだった、、、、、



--------------------------------------------------------


老師「はてはて、やーーーーー、っと、帰れるわい」


老師は歩きながら伸びをする。


ドレスショップを出て街を少し歩いている途中。



ナナミ「だから私は別に付いてこなくて良い、と言ったんです!」


と、ナナミは強めの口調で、文句を言うな、と老師に言う。


僕はその様子を苦笑いして見ていた。


僕「ところでナナミ、これでもう帰るの?」

と、僕が聞くと

ナナミ「うーーーん、もう少し見ていたいけど、ね」


と、言いつつ老師を横目でチラリと見る。


老師「わしは帰りたい、、、」


ナナミの皮肉にも気付かず、老師は本音を吐露する。


ナナミは、はあ、、、と、ため息を1つつき、

ナナミ「まあ、目当てのものは買ったから、良いけど、、、」と


三人の気持ちが「帰ろう」に固まったとき、


何やら歩く先の通りから怒号が聞こえてきた。


三人は顔を見合わせて


僕「なんでしょう?」

老師「ああ言うのには関わらん方が良い。離れて歩こう」


と、トラブルを回避しようとする老師の言葉は完全にスルーされて


ナナミはダダダダダダッと、その怒号の方へ駆けていった、、、。


老師「あのお嬢の性格はどうにかならんかのう、、、、」


と、トラブルに直ぐに首を突っ込むナナミの性格に非難の声を挙げる。


僕は今日何度目かの苦笑いをして、ドレスを老師に預けて


ナナミの後を追ったのだった、、、、


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