関東訛り共・・
「ねぇどうしたらいい?」ジュリナ
「・・・・・・・・・・」花元
終わりのない撮影の合間に駆け付けたジュリナとの久しぶりの夜
どうしたらいい?・・・
それは、大刀か水沢・・どちらに付けばいいのか・・
筋から行けば今まで面倒見てくれてた大刀さんだが、
「もう糸は切れてんだろ・・」花元
関東広島との・・。
大刀、壬生、天野、堂島・・
「・・廣島纏いたかったな・・」ジュリナ
あこがれの縦文字、廣島を纏ったのは関東訛りの堂島。
すべて大刀の思惑通りに進んでる未来。
「水沢さんから会いたいって連絡来とるわ。」花元
「大刀さんからも・・・伝えたね・・。」ジュリナ
私には分からない・・だから伝えるだけ・・
関東広島の筋書き通りだったが最後で少し可能性が出てきた。
関東広島の疑心暗鬼・・
そして水沢の抵抗・・
ヤクザの貫目等はよく分からないが、
どうも最後のリードを奪えるらしい2億で。
「天野さんは壬生さんと組むらしいぞ」花元
「・・・・・・・それも恐いけど・・」ジュリナ
敵の敵は味方になるのかな?
伸ばせるとこはここしかない。暴力。
この時代に『暴力団』で上や外に評価を得るつもりだ。
共に2億は厳しい二人、内外の組織に先行融資を募るつもりだ。
だがこの考えは大刀と水沢もだ。
ヤクザ社会は少なからず多団体との繋がりは存在する。
ヤクザなのにヤクザのバックがいるなどの変なつながりや、
代紋違いの下部組織どおしでのゆるやかな連合など。
「どこの組織も広島との繋がりは損じゃないしな・・」花元
他の組織の人間も、
上に上がってくる他団体の人物とは深くつながっておきたいものだ。
その他団体との盃や金やビジネスの繋がりの重さで自身の貫目も上がる。
大刀は当然付き合いのある関東を頼るだろう。
2億は無理でも、出世レースに金が必要となれば、
それなりの資金は集まるだろう。
「・・・明日水沢さんと会うわ」花元
「はい。」ジュリナ
多分これが答え。
私も動こう・・不良少女としての最後を・・
「帰る・・」花元
「ありがと・・」ジュリナ
何に?・・
いや・・色々と・・
華で居てくれてる・・居る事に・・
・・・・私たちが今の広島の華・・
次の日・・
「ジュリナどうした全兵隊集めて」田平
慌ただしく動き出した広島。
多分今日で明確になるはず・・
繁華街が動き出す前の夕方に集まったジュリナ・田平のジェイフォージェイ
「今日で最後にしよう・・」ジュリナ
不良は・・抗争は・・
もう無駄な争いはやめよう。
散ろう・・
長々と負けない抗争をしてきたが・・
「いいと思う。俺達も仕事があるしな・・」
「もうぶっちゃけ勝負付いてるしな・・」
若者の抗争は堂嶋の勝利。後は上が誰になるか分からないが、
取り分は減るだろうが今まで通りガードや売の仕事は回ってくるだろ。
最後の炎で突っ込もう強狂に・・
「アリス行くよっ」ジュリナ
「おお」
これが最後の喧嘩・・・
のはずだった・・。
「なんなら・・・」
「えっ?」ジュリナ
アリスガーデンに居るのは強狂の特攻服を着たジュリだけ・・
「潰しに来たんだよ!強狂をよぅ!」
兵隊たちは大声を上げるが・・
少し場はシラけた雰囲気。
「・・・堂島はぁ」ジュリナ
こいつだけは・・
いや、こいつを潰せばまだひっくり返るかも・・
というより・・
「ジュリはええんじゃ!堂島はぁ!」田平
そう・・ジュリはどちらかというとヤリにくい・・
そこまで恨みはないというか・・
「何しとんなら夕方から」大刀
「通行人の邪魔になるじゃろうがっどかんかい!」堂嶋
そこに騒ぎを聞きつけたのか大刀さんと堂島が登場。
当然田平や兵隊が吠えるがすぐに声も出なくなる。
いや・・待てよ・・何か嫌な予感・・
無言のままの大刀の圧力
そして堂島の格好・・
縦じまのスーツ・・
「正式に盃もらったんじゃ大刀さんに!」堂島
ノブオも居なくなって、何かと忙しい組と大刀・・
「強狂のメンバーもほとんども名簿載せてるわっ」堂島
紙屋町に・・いや、これから出来るであろう大刀組に。
構成員や準構成員として。
そう・・もう手出しできぬ・・
ヤクザと不良達・・
そして一人残された・・
「名乗っとくわ・・」
そう・・
「私が廣島強狂2代目じゃ!」ジュリ
ねぇ・・どこからおかしくなったんだろ・・
今背中に靡いてる縦文字は・・憧れだったはず・・
この広島のど真ん中で手に入れたのは・・・
「おおたてぇえ!!!」田平
「わりゃっオヤジにコラぁ!」堂島
むなしさだけ・・・
廣島のガキ共みんなが・・