ジュリ完落ち
次の日の八丁堀アリスガーデンでは・・
「おっ、おいっあれジェイのジュリじゃねぇか？」
「なんでベリクレと居るんだよ！」
「堂嶋にやられて完落ちしたらしいぜ」
「ぶはは！あれだけ粋がってて今ベリクレのパシリかよ！」
「ほらっお前の特攻服も作ってやったんだから踊れよ」
「縦文字背負いたかったんだろうが」
「通行人に踊ってアピールしろや！」
「負けました！傘下に入りましたってな！」
「ベリクレー広島最強ーっバリバリーっ！」ジュリ
「ぶはは目立ってるなぁ」
「てかもうベリクレじゃねぇし」
たった一日で・・
「くっ！・・ジュリぃ・・」
「くそっ！どうする？突っ込んで散るか俺等も！？」
「いや・・いったんジュリナか田平と合流して・・」
この光景を陰から見てるジェイフォージェイの者達。
顔をボコボコに腫らして踊らされるジュリを見て泣きそうになる。
そしてここにはどんどんベリクレの兵隊が集まって来て
「ハーバード本隊落としたぞ！」
「後は田平だけやけど逃した！」
「泣きそうな顔で走って逃げてったぜ」
「ふむ。まぁいいだろ。逃げたって事実があれば」堂嶋
もうゲームはとっくに詰んでる。
世間にアピールするだけだ。ウチがトップだと。
後はジュリナの白旗が必要か・・
それと・・
「後はジェイの兵隊と『ジュンヤ』か」
「おいっジュンヤはどこなんだよ！ジュリっ」
ジェイフォージェイ総長のジュンヤ
謎に包まれたままだが・・
「本当に知らない！連絡は来るけど会ってない！」ジュリ
「・・・本当汚ねぇよなっお前等」堂嶋
総長やられるまで負けじゃないってか？
もう何か月見てないだろうかジュンヤを。
殺しで少年院だなんて嘘だ。なぜなら・・
「俺が潰したんだからよ」堂嶋
タイマンでボッコボコにしたのが数か月前だ。
そして壮絶なヤキ入れてやったが・・
「大刀さんが出てきて連れて行ったんだよ！」堂嶋
「・・・・・・・」ジュリ
本当・・悪党だわ・・
「・・・・・」ジュリ
「なんとか言えや！広島のクズが！」
「お前等のせいで広島がクソみたいになったんじゃぞ！」
「粋がっとるだけで広島のトップとか笑わせんな！」
ジェイが負けると困るからだ。
自分の利権を八丁に取られるのが・・
あの時は・・か。
数か月前・・
『ジュリ、ジュンヤはもう表に出すな』大刀
『・・・はい。』ジュリ
殺しで少年院とか言っとけ。
隠せば負ける事はない・・・
トップでいろ・・『まだ』しばらくこの広島で・・
「ひろしまがぁ！ひろしまがぁ！言うけど！」ジュリ
そんなの言うけど・・
「・・・堂嶋くん広島の人じゃないじゃないですか」ジュリ
「・・・・・だから？」堂嶋
こいつ・・・
どこまで知ってる？・・・
いや、分かるはずはねぇ・・
最後の理想のゴールが・・・この広島の・・
「おいっお前等ぁ！何やっとんのじゃ！」
「あっ！」ジュリ
あ・・その・・
どういう顔で居ればいいんじゃろ・・
待ってました救世主なのか・・
恥晒しましたゴメンなさいなのか・・
「ジュリっ何やっとんじゃお前！こっちこい！」ノブオ
「・・ノブオさぁん・・」ジュリ
ジュリの手を引くノブオ。
「ちっ！」堂嶋
またヤクザかよ・・
ガキの喧嘩にか？そう・・くく・・
本当すげえや・・・あの人は・・
絶対長期政権になるだろうな・・
「紙屋町のヤクザがなんっすか！」堂嶋
「そうじゃ！ここは八丁なんぞ！」
「やるんなら、やったりますよ！」
「なにを！このガキが！」ノブオ
くく・・あんたなんかもう見てねぇよ・・
横文字初代総長さんよ・・
ましてや、ジュリもジュリナも・・
俺だけだ・・
「大刀さん呼んでこいよ！チンピラがよぉ！」堂嶋
大刀さんが見てるのは俺だけ・・
さぁ来い・・
「何をガキが！こらぁ！」ノブオ
「がはぁ！」堂嶋
「ノブオさんっ駄目っ！」ジュリ
くく・・やった・・殴りやがった。
すべて・・・筋書き通り・・
「ジュリぃ！」
「ノブオさん！」
「あ・・みんなぁ」ジュリ
この流れにジェイフォージェイのメンバーもたまらず出てくる。
「なんだ！このやろー！」
「堂嶋君まとめてやっちゃいましょうよ！」
「俺等はヤクザにもビビんねぇんだよ！」
この騒ぎにギャラリーも集まる集まる・・
よし・・丁度いい・・
週末にと思っていたが今日でもいいだろ・・
「やってやるぞこら！」堂嶋
さて行くか・・・
ふふ。派手に潰してこの広島で何十年と金産む地位を手に入れよう。
さぁ、名乗ろう。
縦文字・・風になびく特攻服、バカでかい旗・・
さぁいくぞ・・
廣島喧嘩無頼・・
「廣島ぁ強狂だぁ！」堂島
