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海を渡る蝶  作者: バルさん
第一章  新しい人生
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プロローグ

見上げれば空が晴れ渡り

小鳥がさえずり満開の桜が出迎える

今日この頃、



凡明高校で新任式が始まっていた。




はい、それでは静かにしてください。


これから新しく来てくれることになりました

四名の先生方の紹介を始めます。



まず保健体育の担当である森山大氣先生


「野球一筋

 やる気   元気   森山大氣です。  よろしくお願いします。」




 英語科担当の江口美華先生


「Hello、My name is ミカエグチ

 英語と恋の悩みなら私に任せてね。 よろしくお願いします。」




 社会科担当の里田宏平先生


「尊敬する偉人は誰かって

 無論、織田信長です。  我が名は里田宏平!!  よろしく。」




「最後に国語科担当の新幡歩美先生。」


「素敵なこの島で先生できることを心から嬉しく思います。 どうぞよろしくお願いします。」





新人の先生方の挨拶は終了し、その後四人は、校長室に呼ばれた。


「みなさん、お疲れ様です。

 まだ慣れない場所というのもあって大変緊張されたのではないでしょうか。

 でも成島はとっても素晴らしいところです。

 自然に囲まれ、お花がたくさん咲いて、

 島の一人ひとりが生き生きと生活しています。

 ぜひみなさんにも成島の自然と島民にふれあって尊敬される教師になってください。

 そして教師とは、ロボットを育てるのではなく、人を育てるお仕事です。

 だからこそあなた方は一人ひとりの生徒を決して見捨てることなく、

 愛おしく接していってください。」



校長は仏のような満面の笑みで新任の先生方へ心構えを諭した。

そして校長は話を続けた。



「そこで、お疲れでしょうが、一つだけ聞かせてほしいことがあります。

 どなたか自身の『青春』をお聴かせくれませんか。」



唐突な要求に四人の先生が目を点にしていたところ、



「青春ですか?お話することは構いませんが

 どういった理由で私たちの『青春』お話するのかと

 それは今すぐにでしょうか。

 後日考えをまとめてお話しさせていただけないでしょうか。」


 と体育教師の森山が訊ねた。



「はい、後日となると皆さんもお忙しくなると思いますので

 できれば今、お願いします。

 それと理由は、皆さんがこれまでに何に力を注いできたのか。

 また、人となりを知っておきたいからです。

 先ほどもお伝えしましたが、私も校長先生という立場で、

 できる限り皆さんを育てたいと思っています。

 本当はお一人ずつ伺いたいのですが、

 同期ということでお一人に。

 採用試験の面接とは違いますから気楽に話して下さいね。

 では今から話せる方はおられますか。」



校長先生の問いに、江口と里田は恥ずかしそうに下を向いた。

先ほど訊ねた森山も、

「今すぐにと言われても」とはっきりとしない。




しかし、そんな中で新幡だけはまっすぐ校長を見てうなずいた。




 「長くなりますけどよろしいでしょうか。」




 「はい、お願いします。」




 新幡先生の忘れられない青春(話)が始まった。







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