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スクール・ラブ党VS英明党7

「おおっとー、これは気持ち悪い気持ち悪るすぎる。朝雛輝貴。観客も軽く引いているぞー」

 中立の立場の司会者でさえも観客と同様に朝雛の顔を見て引いている。

「き、気持ち悪いですよ……というか、勝手にうちの姉たちで妄想しないでください!」

 詩織も朝雛の気持ち悪さに上体を引いている。

「おっと! 失礼。九坂さんの綺麗なお姉さんの方々を想像していました」

我に帰った朝雛は九坂を見つめ指を指した。

「これは、お姉さんたちが恋をしていたのなら九坂さんは恋を反対するのはおかしい!」

「ぐっ……それは詭弁です……」

 姉たちと比較され詩織は言葉に詰まる。

「お姉さんたちの恋はさぞ素晴らしかったものでしょう。お相手の方が羨ましい! それなのに、なぜ? 九坂さんは恋をしないのです!?」

「そ……それはれは私には必要ないからです……」

「必要ない!? なら、お姉さんたちのようになれませんよ!?」

「なれます! もっと勉強に励めば難関大学にだって合格してみせます」

「本当かな~? 良く考えてみて下さい。恋をしてでもお姉さんたちは有名企業や難関大学に通っているのですよ。それはつまり、恋を反対している九坂さんは恋をしてしまったら自分は同じようなことは出来ないって言っているようなものです」

「そ、それは~……」

 自信がないのか自分も出来るとは言葉にできなかった。

「やっぱ、華麗なる一族に傷を付けるわけいけませんよね~。そんなことをすればお家の恥にもなりかねないですよね~?」

「もし、そうなってしまえばどうなるのかな~? きっと、華麗なる一族の汚点になるかもな~。家族からどんな目で見られることやら。きっと、白い目で見れれるかもしれませんよね? それか、九坂さんの家族はもちろん親戚や両親とお姉さんたちの友人の方々に後ろ指をさされるかもしれませんね~」

「うっ、ひ……ひどい…です……そこ、まで……言わなくても……」

 涙を堪えて否定した詩織。

『九坂さんを何泣かせてるんだー!』

『朝雛ーーーー! 言い過ぎだぞーーー!』

『お前の血は何色なんだーーー!』

涙目になった詩織を見た観客は朝雛に野次を飛ばしてくる。

「皆さん。自分は九坂さんを陥れるために言ったわけではありません。少々言い過ぎましたけど。ただ、九坂さんのお姉さんたちが恋して輝き始め今があると言いたいのです!」

「そ……そう……なのですか?」

 てっきり、勝つために自分をここまで追い詰めたのだと思っていた詩織。

「もっと自信を持って行けばいいのです。恋を反対したのは自分が恋をしてしまったら、お姉さんたちのようにはなれないと思ったからでは?」

「……そうです」

「九坂さんならお姉さんたちと同じように出来ます。いや、それ以上かもしれません!?」

「ど、どうしてそのようなことを言えるのですか?」

 詩織は涙を拭い不安な声で尋ねた。

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