戦い、そして
一度、隼也サイドに戻ります〜
「構えろ」
まだ薄暗く、朝日が昇る直前といった時間帯。
そこに真剣な声が通る。
「朝日が覗いた瞬間から始めだ。早く構えておけ」
「あ、あぁ」
山間から僅かに漏れる光が影を落とす。そこには光を放つ青い剣を携えた影が二人。
お互い不動のままに暫しの静寂が流れる。
スゥ...
その時は唐突に訪れた。橙色に陽光が声の元を照らし出す。
光の差した瞬間、お互いに青の剣を構えて肉薄した青年二人が映し出される。
大きく妖剣を上段に構える黒髪の青年、身体中から青い霧の様なものが立ち上る。
方や、もう一つの影は姿勢低く妖剣を脇に構えた銀髪の青年。こちらは相反する様に身体に血の色の様な光の尾を纏う。
「セイヤァ!」
二人が高速ですれ違う。
より速かったのは赤の青年だ。
相手が大上段から振り下ろすより先に胴を横一文字にしていた。
「グゥッ!」
青の青年がすれ違った勢いも乗せてふらついた。しかしその僅かの隙も逃しはしない。
二人が交錯した瞬間、赤の青年は相手に向かって素早く切り返し、前へと飛び込みながら身を翻して速度と体重を乗せた袈裟斬りを浴びせる。
ふらついた青の青年の背中が、斜めに切り付けられる。
ヒュッ...
「くっ...!」
間一髪だ。
赤の青年が息を漏らした。
空中には勢い良く振り抜かれた妖剣の残光が煌めく。
その一閃は大きく仰け反った赤の青年の喉元を掠めていた。
二度斬り付けられた青の青年は1度目は怯んだものの、二度目には動じずに反撃に移っていた。
「危なっ...いな」
咄嗟に仰け反って躱した所為で体勢が崩れてしまった。その大きな隙を見逃してはくれなかった。
ギィン!
妖剣が地面を削る。耳に残る金属音と共に青い火花が飛び散り、仰け反った青年を切り上げが襲った。
「フッ!」
仰け反る形の体勢から重心を後ろに運びながら強く踏み切った。
ヒュンッ!
こちらも間一髪。
後ろに向かい宙返り、紙一重で躱していた。
お互いの距離が離れる。
赤の青年が口を開いた。
「良く反応出来たな」
それに対して青の青年は緊張した様子で返す。
「余裕なんて...無かったけどな」
「いいや、充分だ。......そうだ、こうしよう。この戦い、お前が俺を一度でも殺す事が出来たらお前の勝ちだ」
「え?」
「そのままの意味だ。お前の妖剣が切れないからこそ出来る事だが...折角だ、利用しない手は無いだろ」
「わ...分かった」
「そうだ、こういうのは勢いが大切だ」
「では、改めて...白狼天狗、大狼 樹!隼也に決闘を申し込む!」
大狼の言う隼也の妖剣の特性。
隼也自身も何度も様々な物に斬りかかってみて試していた。確かに実際に使ってみると不思議な感覚があった。
まず、基本的に何も傷付ける事は出来ない。切ろうが突こうが、叩こうがだ。
しかし確かに斬った感覚はある。手応えだけで判断するなら、かなり鋭利な剣なのだろう。
しかし、切れないからと言って痛くないとかそう言う訳では無い。
痛みも有る、斬られた衝撃だって響く。本当に切れないだけなのだ。
そして、この大狼と隼也の決闘。
お互いが隼也の作った妖剣を扱っている。斬り付けた感覚はそのままに相手を傷付け無いためだ。
大狼が妖剣を八相に構えて少し体を落とす。どんな方向にも動ける様にする為か。
それに対して、隼也は妖剣を中段に構えて対抗する。
「お前の好きな時に始めると良い」
「フン!」
隼也が先に仕掛ける。足元に爆発を起こし、その反動と合わせて一気に間合いまで詰め寄り、その勢いのままに袈裟斬りを放つ。
「隙が大きいぞ」
大狼は体を躱し、迫り来る刃を受け流した後に妖剣で空振った隼也の持つ妖剣を打った。
完全に捌かれた隼也の妖剣は地面に突き刺さり、持ち主は剣に振られる様にふらついた。
ゴッ!
「うぐっ!」
額に鈍く響く痛みが走り、怯んでしまう。
隼也を柄頭で打った大狼は流れるように次へと移る。手首を返し素早く下から上へと切り掛かった。
「外したか」
しかし大狼の剣は隼也の肩口を僅かに切っただけに留まる。しかしこれだけで大狼の技は尽きない。
大狼の纏う赤い妖気が一際強く輝き、黒味が差す。
瞬間。隼也の目の前から姿を消す。
それを見て隼也は思い出す。
「これは!」
そう、大狼のこの技は以前見た事がある!
大岩を破壊した時に確か放った技だ!
咄嗟に隼也は後ろに下がりながら、後ろを振り返り防御の姿勢を取ろうとした瞬間。
「良い読みだ」
唐突に背後から聞こえた声に振り返った隼也の目と鼻の先には妖剣を振り被った大狼がいた。
その状況に思わず怯んでしまい、反応が遅れた。
防御が間に合わない!、と隼也が急いで構えた。
フッ...
再び隼也の眼前から大狼が姿を消した。
ザンッ.....
「だが、まだまだ経験を積ませる必要があるな」
速い。
一瞬で二度も背後に回られた上に斬り付けられた。大狼の剣が本物だったら上半身と下半身が泣き別れだったろう。
隼也は斬り付けられた勢いに崩れそうになった体勢から踏ん張り、振り向きながら水平に切り払う。
ガキィ...ッ!
目も眩むほどの青藍の閃光が飛び散り二人の鍔迫り合いになる。
「隼也」
「くっ!」
大狼が話し掛ける。しかし隼也は大狼の圧力に耐えるだけで精一杯で言葉を返す余裕は無い。
「何故、お前が鍔迫り合いで押されてしまっているか分かるか?」
「......」
「お前が自覚しているかどうかは知らんが、圧倒的に力や速さだけでは無く、全ての身体機能において、俺に勝るお前が、何故負けているか分かるか?」
ガン!ガン!
払われた。隼也の妖剣が横に大きく開き、そこを更に大狼が上から抑える。
地面に擦り付けられる隼也の妖剣が火花を上げた。
「まだ分からんだろうな」
フッと一瞬で大狼が姿を消す。突然の事だった為に隼也は判断が遅れた。
「うぉっ!」
肩と襟が強く引き寄せられる。腹部に何かぶつかる感触と共に上下の感覚が失われた。
強い力から解放され、気付いた時には放り投げられていた。
「アブねっ!」
無意識の内に隼也の肩が火を噴いた。体が大きく縦回転して受身を取り足から地に着く。
「チッ...負けてられるかよ!」
両肩や腰、足が爆発を起こし隼也に莫大な推進力を与える。
「速い!」
大狼が防御の姿勢を取る。だが構えを取った瞬間には既に隼也は目の前まで迫っていた。
ガッ...!
貫いた。大狼を貫いて後方まで伸びる閃光と共に大狼は衝撃に飲まれて後方に吹き飛ばされる。
「グゥッ!」
しかし幾度と無い戦いを繰り返してきた大狼。相手に吹き飛ばされる危険性は重々承知である。吹き飛びながらも、どうにか体を返した。
ブゥン...
空中で受け身を取る大狼の足元に赤黒い円陣のような物が現れ、それを足掛かりに大狼は勢いを止めた。
足掛かりとなった円陣はまるで色ガラスのように砕けて、大気の中に霞んで消えていった。
「今のは?」
隼也が珍しい物を見るように問いかける。
「結界という物だ」
「結界?」
「そうだ。簡単に言うならば妖力の壁のような物だ。本来ならば、結界は立体に組み上げて何かをその中に封じ込める為の物だが、俺は平面のままにして足場などに使っている」
「へぇ...」
「使い方によっては地上と変わらない機動力が出せる。俺がお前の背後に回っていたのも、そう言う訳だ」
「なるほど」
一つ、隼也の中に不安が出来た。もし、今の話が本当なら...地上では瞬間移動ばりの機動を軽く行ってくる。そうなると地上にはいられ無い...かと言って空中にずっと居続けられるかと言われればそれは無理だ。
爆発では移動しか出来無い。自身を爆発で吹き飛ばして移動している以上、空中で一箇所に留まり続けるのは不可能に近い。
もし大狼が受けに回り、空中で一箇所に陣取る展開になれば、攻めざるを得なくなる。そうすれば呆気なく攻撃を返され、一方的に切り捨てられるだろう。
「マズイな...」
冷や汗が落ちる。無理に攻めるのは相手の調子に乗るような物だろうな...
フッ...
「俺は待たない、攻め続ける」
まるで隼也の考えが筒抜けかのように、隼也の懸念を否定し、隼也の目の前に妖剣をだらりと下ろしたままで肉薄する。
「うっ...」
まただ。一瞬で目の前に...
防御しなければなら無い事は分かるが、体が追い着かない。思わず、近付かれた恐怖から手元を上げ、防御に移ってしまった。
ドッ!
「ぐふっ...!」
腹部に重たい衝撃を感じる。息が全て体から追い出されて呼吸が出来なくなる。大狼の貫蹴りが防御によって手元が上がって晒された腹部にノーガードで突き刺さった。
思わず海老の様に体を屈めてよろける。そこに更に大狼のさらなる追い打ちが襲いかかる。
ギィン...!
1度目は防いだ。しかし次には追い付き切れない。
大狼の踵が肩に刺さる。
重たい一撃。回し蹴りか...
思わず、防御が崩れてしまいこれ以上無い隙を晒してしまった。
速い!
流れるような連撃をだった。回し蹴りから軸足を素早く入れ替えて隼也の右腕を切り付けた。
斬られた痛みに更に防御が崩される。
「神凪ィ!」
スゥ...
静かになった。
周囲の音や辺り一帯を包み込んでいた緊張、強い妖力を振り回した際の乱気流から、大狼の闘気や妖力まで。
目紛しく移り行く戦況の中に作られた、気付く事すら困難な一瞬。その一瞬に隼也を除いた全ての事象が静止した。
まるで隼也ただ一人が全てから取り残され、一人ポツンと佇んでいる様な、そんな感覚を覚える。
その刹那、隼也は防御の為、構えた左腕と妖剣の合間から見た...
妖気を全て収め、中段で静かに構える大狼が...
「塵旋風!」
巻き上げられた。跳躍しながら回転し、激しく隼也を斜めに何度も切り上げる大狼。まさに旋風に巻き上げられる塵の様に巻き込まれ弄ばれ、気付けば全身に斜めの切り傷を負っていた。
切り上げた大狼と巻き上げられた隼也。お互いの位置は近い。今までと違う点と言えば隼也が無防備な体勢で有る事か。
ドスッ!
腹部に重たい衝撃を感じる。視界の端に映ったのは小さくなった大狼だ。
踏み付けられたのか...そう思った瞬間、背中側に強い痛みを感じ、舞い散る砂埃と共に落下は止まった。
そこで大狼の姿が無い事に気付く。
するととても小さな声が聞こえてきた。
「颪ッ!」
隼也の背筋に何か冷たい物が走った。
次の瞬間!
ガギイィ...ン!
青藍の花が咲き、視界が砂煙によって遮られる。
静かだ。妖剣が打ち鳴らした鋭い金属音のみが延々と響き、それ以外の音は消え行く。
「隼也...」
その巻き上げられた砂塵の中に立つ影が一つ。
「何処だっ?!」
全ての音が止まる。砂煙で視界が殆ど意味を成さない今、大狼は視覚を完全に遮断し、全神経を聴覚に傾けた。
ヒュッ.....
「そこかっ!」
僅かに音のした方向から素早く飛び退き、追撃に備えようとした。
ズンッ...
「フンッ!」
「グゥッ!」
背中から脇腹に向かって焼ける様な痛みが走る。
強烈な衝撃で海老反りながら前方へと否応無しに大狼を吹き飛ばす。その時に大狼が僅かに見た。視界の先には砂煙の最中、青い一筋の閃光と爆炎を見に纏う人影を見た。
追撃は止まらない。
「クッソ!」
隼也かっ!あいつが自身の妖気をここまで自在に扱えるとは...高を括っていた自分が恨めしい!
大狼が舌打ちをした瞬間。舞い上がる砂塵に遮断された視界の向こうに一際大きな群青色の閃光が瞬いた。
また来るか!
急いで、結界を足場に体を捻って受け身を取り、次の追撃に備える。
「神凪!」
一瞬で中段に構え、更なる追撃を待ち構えようとする。
「なッ...?!」
中段に構えた瞬間。当の隼也は大狼の目前にいた。今にも振り抜かんばかりに横薙ぎに妖剣を構えている。
ッギイィィ.....ン!
お互いの刃が十字に触れ合った。
重いっ!
全力で踏ん張る大狼の足元を抉りながら、隼也は切り抜けようと更に力を込める。
ピシッ...
目の前が真っ青に染まった。
隼也の爆発に呼応する様に妖剣から炎が噴き出し、隼也の太刀筋に更に力を与える。
「また...来るかっ!」
その圧力は大狼のその防御すらも打ち抜き、貫いて行った。
隼也が切り抜けた剣圧に視界を遮っていた砂煙が全て隼也の方へと引き付けられて一瞬で晴れる。
ザッ...
大狼の妖剣が地面に突き刺さった。しかしそれは完全な一振りの剣の形では無く、真っ二つに折れてしまっている。折れた妖剣は隼也の能力では形を保てるはずも無く、すぐに霧散してしまった。
「ハッ...ハッ......ハッ...」
隼也に大きく吹き飛ばされた大狼は周囲を囲む岸壁で受け身を取る。
しかしその姿は人では無く狼であった。
胴体を横断する大きな光の筋からして勝負は決したようだ。
大狼は剣を咥えたまま一種のテレパシーの様に話し掛ける。
隼也の胸の奥に響く声は確かに大狼の声だ。
「お前の勝ちだな...まぁ、あれだけ捌き損ねている様じゃあその前に何十と死んでいただろうがな」
「...あぁ...まぁな...」
なんだか情けない気分になる。それを尻目に大狼は大きく伸びをして座り込んだ。
「しっかし...だ。お前があんな化物じみた重たさの攻撃が出来るとは思わなんだ」
「そんな...」
「事が有るんだ。少々気を抜いて防いでおけば良かろうと思っていた節が有ったとはとは言えど...俺がわざわざ狼に戻ってまで、躱そうとしても間に合わない程の斬撃とはな...」
その言葉に隼也は嬉しさを覚えた。ほんの僅かだったとしても自分を認めさせる事が出来たのかもしれない。
「ありがとう!...ございます...」
シーン....
「.......剣術より先に上下関係と言葉遣いを叩き込むべきか?」
「済みませんでした....」
「ククク...ッ.......ッハハハハハッ!冗談だ、冗談!そう落胆するな!」
唖然とする隼也。しかし狼の姿のままチョコンと座って爆笑する大狼のシュールさとその笑い声に誘われて
思わず口元は緩んでしまう。
「...フッ...ハハッ...」
「おう!お前も笑え笑え!戦いの後には自分が笑っていなきゃあな!」
ハハハ....
しぃん...とした山奥。木々や小鳥の歌声が響き、そこに僅かに調和を擦らす様に二人の笑い声は長々と木霊した。
......ハハハハ...
「何してるんですか...?」
「「ハハハハ...ハアッ?!」」
「いい歳した男性二人が笑い続けてる光景はかなり猟奇的ですよ」
「おう、あやめか」
振り返るとそこには、一見大人しそうな垂れ目の女性がいた。歳は椛より少し上かなぁ...などと考えていると、あやめと呼ばれた女性が話し掛けてきた。
「貴方が...しゅん...た...さん?」
「え...?いや、隼也です」
しゅんた、って誰方ですかね?
「あぁ、そうでしたね。済みません、物覚えがあまりよろしくなく...」
「今後の課題だな」
「樹さんは早く報告の書類を提出して下さい」
そう鋭く指摘された大狼は、あぁ...と呻き声を上げながら視線を逸らす。
「今日中ですよ。...そういえば。貴方は初めてでしたね?隼也さん」
「あ、はい」
「では改めて...初めまして、天樹あやめです」
ペコリと一礼し、微笑む。その笑み顔も美しいもので有るがそれ以上に隼也の興味を惹いたのはその髪だった。
おおよそ、背中のまでのまでの長髪は、大狼や椛などと同じ様な銀をしている。だが隼也が気になったのはそれだけでは無く...
「黒...?」
「はて...黒ですか?あぁ、この髪の事ですね?」
なんと言えば良いのだろうか?混じり毛と言うのだろうか。髪の数カ所の部分が銀髪に映える黒髪をしている。
背中に隠れて良くは見えなかったが見てみれば後ろ髪もグラデーションの様に毛先に向かって黒く変わっている。
「珍しいでしょう?父方が白狼、母方か鴉の混血なんです。小さい頃はこの髪がとても嫌でしたけど...今となっては誇りです」
「混血と言うとハーフって事ですか?」
「まぁ、そんなところですね。こんなにも両親の特徴を引いた例も珍しいですが」
そう言うとあやめは、うつ伏せており気付かなかった犬耳を僅かに持ち上げる。
「小さいが、実は背中に鴉の翼が有ったりする」
いつの間にか人型に戻った大狼が折れた妖剣を取り上げて呟いた。それをあやめが疑う様なジト目で睨み付ける。
「言いふらしていないですよね?樹さん?」
「当たり前だ。何故わざわざ仲間を傷付ける必要が有る?」
「はぁ...傷付きはしません。ただ周りの対応が鬱陶しいだけです。」
「そういえば、済みませんでした。隼也さん。熱くなってしまい、ついつい...」
「あぁ、大丈夫です」
折れた妖剣を見回していた大狼が暇を持て余したかの様に口を開く。
「お前ら...」
「「はい?」」
「その話し方は如何にか為らないのか?特に隼也」
「え...?」
「肩書上、上司となるのは俺と椛、そして親父だけだ。他の奴は経験は違えど同僚になる。そう改まるな」
「ですけど...」
「あぁ...まぁ良いか。じゃあ隼也、俺と同僚には敬語の類は禁止だ」
「えぇ?!」
突然に言われても困る。第一どこか慣れないんだ。
そんな割り切れない隼也を大狼が流し目で睨み付ける。その覇気と深紅の瞳は今にも咬み殺す様な凄味が有る。
「良・い・な・?」
「ひゅいっ!分かりま......わ、分かった」
「うむ、宜しい」
大狼に睨まれタジタジになっている隼也を見てあやめが口を挟んだ。
「少々、強引が過ぎるのでは?」
「これも、早く馴染んでもらう為だ」
「通過儀礼の様なものですかね」
「そんな物だ」
「まぁ、如何でもいいことですね。...さて隼也さん。話は詰所に向かいながらしましょうか。ここは冷えて堪りません」
あやめは隼也に呼び掛けてから山の上の方に向かう道を歩き出した。
それに遅れない様、隼也は追い駆けようとする。
「分かり...分かった」
「フフッ...」
戦闘描写とか難度高いなぁ...




