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竜の娘  作者: 飛鳥弥生
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バスケ部エース

第五十五章~リンリンはね、桜桃学園広報部の記者で報道部所属なのよの巻


「――そこでまず! 吾輩のカイザーナックルにてカッターナイフを弾き飛ばし! ボディーブローを一撃!」

 身振り手振りで浪々と解説する大道少尉に「リカちゃん軍団」の三人と、そのボディガードと言う三人の男子は聞き入っていた。

「相手はあのスポーツ万能で有名な佐久間準{さくま・じゅん}。錯乱していたとは言え、一撃でカッターを弾くとは、いや、なかなかどうして」

 合いの手を入れたのは痩躯の男子、須賀恭介{すが・きょうすけ}くんだった。頭をばりばりとかきつつ、言う。

「奴は、ああ、佐久間のことですが、頭も切れるし成績も常に上位。それが何故あんな愚行を? アヤくんとスズくんに聞いた範囲では、怪物、タロンというそれが取り憑いていたらしいですが……」

 スズ? 誰だろうかと頭を巡らせる。

「リンリンはね、桜桃学園広報部の記者で報道部所属なのよ」

 アヤちゃんが助け舟を出すが、ますます混乱してくる。

「ああ、リンリンというのは奈々岡鈴{ななおか・すず}さんのことです。私たちと同じ高等部一年です」

 橋井利佳子{はしい・りかこ}、リカちゃんが丁寧に解説してくれた。

 そういえばそんな女子が大道少尉をスマホ撮影していたな、とも。

「で、タロンと言うのは何なんすか?」

 質問はバスケ部エースと紹介された方城護{ほうじょう・まもる}くんから。

「地獄の使者、背翼と鉤爪と鋭い牙を持ち、人に憑いて悪さをする厄介な輩よ、男子よ」

 説明はそれで合っているのだが、信じろというのはかなり無理がある。毎回思う事だが。

「このスマホ動画に写っているのがその、タロン? ですか?」

 男子三人の中では一番柔らかく、二枚目風の速川久作{はやかわ・きゅうさく}くんが尋ねる。タロンの姿もどうやらスマホに動画で収まっているらしい。

「どれ……ふむ、吾輩の真・ダブルカイザーナックルまできちんと写っておるな。よかろう。そう、それがタロンである」

「どれどれー?」

 と、加嶋玲子{かしま・れいこ}と紹介された女子生徒が速川久作くんのスマホを覗き込む。

 全く関係ないのだが、レイコちゃんと久作くんはかなり親しい仲なのだとか。

 二枚目と美少女、羨ましい組み合わせだな、僕はまた、ぱっとしなかった高校時代を振り返るのだった。

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