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友膜  作者: 夏目凛
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く.

く.

 あっという間に離陸体勢を整えた機内は、その目的とは打って変わって、睡眠不足のサラリーマンに雰囲気を乗っ取られた。消灯されると、すぐさまお喋りが籠り、子どもたちのざわめきもカップルの甘い感覚も、友人たちの交差も、その気配を沈めてしまった。機体が滑走路に装填されると、騒音と意気込みに身体が一瞬だけ緊張し、重力を取り戻してすぐに弛緩した。意識はまどろむ一方だ。彼もホワイトカラーたちと同様に目を瞑った。


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