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Eclat Etoile ―星に輝く光の物語―  作者: 琥珀
4章 ーメナス異変編ー
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第68星:夜宵小隊

国舘 大和(24)

再び根拠地に現れた青年。『軍』関東総司令部より『特級』の階級を与えられ、新司令官として正式に根拠地に着任した。右腕でもある咲夜とともに早速指揮にとりかかり、朝陽の『グリット』覚醒を促した。『グリッター』とのぶつかり合いを経て信頼を勝ち得た。


咲夜(24?)

常に大和についている黒長髪の美女。一度は必ずしも目を奪われる美貌の持ち主で、礼儀正しい。落ち着いたただ振る舞いからは信じられい圧力を放つことも。指揮官として司令官である大和を補佐する。並外れた戦闘能力でグリッター達の信頼を集め、彼女達に戦う術を伝える。


斑鳩 朝陽(18)四等星

千葉根拠地に所属する少女。『グリッター』としての力を秘めており、開花に至たらないまま戦場に立ったが、大和の言葉により、『グリット』を覚醒させ、仲間の命を救う。大和から信頼され、小隊長にも任命される。


斑鳩夜宵(22)三等星

千葉根拠地に所属する女性。所属している根拠地における『グリッター』達を束ねる部隊の元隊長。実力さながら面倒見の良い性格で、仲間からの信頼は厚い。自身の『グリット』の強大さに悩みを抱えている。現在は『夜宵小隊』の小隊長。


樹神 三咲 (22) 三等星

千葉支部所属。夜宵の率いる『グリッター』部隊の副隊長を務めている。生真面目な性格で、少し緩い隊長に変わって隊を締める右腕。戦場全体を見渡せる『グリット』で戦況を見渡す。大和方針に反対している。『三咲小隊』小隊長。


佐久間 椿(22) 三等星

千葉支部所属。夜宵率いる『グリッター』部隊メンバー。包囲陣形の時には後方隊の指揮を任せられる。洞察力に優れ、物体を還元して透明な罠を作る『グリット』を効率よく扱う。おっとりした口調が特徴。『椿小隊』小隊長。


【朝陽小隊】

譲羽 梓月(23) 四等星

 冷静で優しいお姉さん。物事を達観気味に多角的に捉えるベテラン。


久留 華 (22)四等星

 おっとりで実は大食いキャラも、人見が良い。経験豊富なベテラン。


曲山 奏(20)四等星

明るく元気で爽やかな性格。真面目な性格ながら物事の核心をつく慧眼の持ち主。


【椿小隊】

写沢 七 21歳 159cm 四等星

 写真を撮るのが大好きで、同時に仲間のことをよく観察し、僅かに変化に気遣うことができる。


重袮 言葉 20歳 158cm 四等星

 活発で女の子が大好きでいつもセクハラまがいの行いをするが、時折その表情に影を落とすことがある…


海藤 海音 16歳 151cm 四等星

 誰に対しても物事をハッキリ言う性格だが、仲間のために行動する優しい心の持ち主。


【三咲小隊】

椎名 紬 22歳 四等星

 ややキザッたい口調だが、経験も多く冷静な女性。


八条 凛 16歳 四等星

 自信家で勝気な性格だが実際は素直で純粋な性格。


大刀祢 タチ 17歳 四等星

 メナス襲撃後も密かに残った武家の家系で、礼儀を重んじる。根拠地の少ない常識者。


【夜宵小隊】

私市 伊与 19歳 四等星

 年齢関係なく他者を慕う後輩系『グリッター』。近接戦闘を得意とする。


早鞆 瑠衣 18歳 四等星

 十代には見えない落ち着きを持つ、お嬢様系『グリッター』。支援を得意とする。


矢々 優弦 16歳 四等星

 幼少期を山で過ごし、『グリット』無しでも強い戦闘力を発揮する。自然の声を聞くことができる。

「す、凄い…朝陽小隊、現在メナスと交戦中も、三体撃破!!尚も拮抗した戦いをしているそうです!!」



 通信とレーダー、そして映像に映し出された戦いぶりに、夕はどこか興奮した様子で大和に報告する。



「うん。これは嬉しい誤算だ。5分間凌ぎきれれば良しと思っていたけど、まさか打ち勝てる状況とはね」

「如何なさいますか大和。これだけの好況でしたら、先程の作戦に移さずとも良さそうに思えますが…」



 咲夜の言う通り、朝陽の予想外の活躍により、戦況は良い方へと大幅に好転した。


 咲夜の言う通り、このままなら全員が集結することで大和の作戦無しでも勝利することは可能だろう。


 大和はしばし考える時間を経て決断する。



「いや、作戦は予定通り行う。これまでのメナスと違い、今回は明確な『知性』を持っている。念には念を、万全を期した状態で勝利を勝ち取る」

「了解しました。各小隊に作戦続行の指示を出します」



 大和の答えに迷うことなく賛同し、咲夜は小隊に指示を飛ばす。



「(確証は無い。だが、『知性』を持った個体はまだ何かを隠している気がする)」



 大和が作戦続行の判断を下したもう一つの理由を胸にしまい、再び戦場へと目を向ける。






●●●






『サテ…ココマデ人間ドモノ手ノ平ニ踊ラサレテ見タガ…動キラシイ動キハナイナ…ヤケニ活キノ良イ人間ガ現レタクライカ?』



 真紅の瞳を僅かに輝かせながら、『エデン』は大和(にんげん)の意図を探るべく思考を張り巡らせる。



『(形勢ガ形勢ダ…人間カラスレバ撤退ヲ試ミルノハ当然ノコト…ダガ増員シタトイウコトハ敗北ヲ認メタ訳デハ無イ…ナラバ何カ狙イガ有ルハズダ…)』



 これまでの人間の行動から、『エデン』はその意図と狙いを見つけだすべく思考を続ける。



『(待テヨ…?撤退ヲ選択シテオキナガラ、何故人間共ハ一箇所に集結スルヨウナ動キヲシテイル?戦力を集中サセレバ勝テルトイウ判断カ?)』



 そこまで考えて『エデン』は首を振る。可能性の一つとしてはあり得るが、それでは自分達の戦力も集結し、結果として変わらないことに気が付いたからだ。



『(デハ、集結サセル理由ハ何ダ?一体何ヲ狙ッテ…)』



 考えを続けて、『エデン』は今、仲間達と戦っている人間の姿を捉える。



『アレハ…確カ…』



 『エデン』は()()()()()()()()()()()()()()()、人間の女の記憶を見つけだす。


『アァ…()()()()()。同胞達ヲ一斉二葬リ去ッテクレタ人間カ…アァナルホド…ソウイウコトカ』


 そして同時に、大和が狙っていることにも気がつく。



『アノ人間ノ中心二同胞達ヲ集メ、アノ女ノ力デ一掃シヨウト言ウワケダナ』



 狙いを感じ取った『エデン』はおかしそうに笑うと、再び戦場へと目を向ける。



『サテ…ココマデ敢エテ同胞達二交信ヲシナカッタコトデ奴ラニハ連絡手段ガ無イト思ッテイルダロウガ…』



 『エデン』はデコの部分を指で押さえ、目を瞑る。



『我々ガ貴様ラ人間二劣ルワケガナイダロウ。我々ニハソンナ機械ナド使ワズトモ、交信スルコトナド容易イノダヨ』



 『エデン』は今理解した狙い全てをメナス達に発信する。


 その表情は、既に勝利を確信しているかのような笑みであった。






●●●






「朝陽!!」

「夜宵お姉ちゃん!!」



 既に20を超えるメナスを相手に善戦していた朝陽小隊の前に、夜宵小隊の面々が合流する。



「遅くなってごめん!!状況は!?」

「司令官の作戦通り進んでるよ!!あと2分もかからないうちに実行出来るはず!!」

「2分ね、分かったわ。伊与、瑠衣、いけるわね!!」

「勿論っす!!やっとこさ出番っすね!!」

「これまでお力になれなかった分、ここで貢献してみせます!!」



 夜宵の指示を聞き、伊与と瑠衣の二人が力強く答える。そして伊与が真っ先に前へ出て、朝陽の隣に立つ。



「朝陽さん、前衛代わるっす!!朝陽さんはそのまま準備に入ってくださいっす!!」

「お願いします!残り3分ないうちに準備が終わると思います!指示が出たら距離を取ってください!」



 伊与の『グリット』を知っている朝陽は、言われたことを受け入れ距離を取る。



「さぁ行くっすよメナス!!」



 伊与はボクサーのようなポージングをとり、ポンポンと規則的なステップを踏む。


 その見慣れない動きにメナスは警戒するが、そのうちの一体が一気に距離を詰めてくる。


 爆発的な加速で目の前に迫ったメナスに対し、伊与は全く動じることなく、『グリット』を発動した。



「『加減速(ヴェロチタ)』、『加速(アクセル)』!!」



 次の瞬間、伊与に向かっていたメナスの顔面に強力な衝撃が走り、一気に吹き飛ばされる。


 どうにか体勢を整えたメナスであったが、自分の身に何が起きたのかを理解することが出来なかった。


 辛うじて見えたのは拳。自分が突っ込んだ人間の拳が直前になって消え、それと同時に自分の顔に衝撃が走った。


 恐らく拳によって殴られた…そう推測することしか出来なかった。そして、実際その推察は当たっていた。


 伊与の『グリット』、『加減速(ヴェロチタ)』は、自分の肉体の移動速度を急激に加速、及び減速させる能力であり、その加減速度は最大前後三倍まで可能である。


 加えてインファイターである伊与の攻撃(パンチ)速度は30kmジャスト。かつて存在していた『ボクシング』という競技のプロと同等の速度を繰り出すことができる。


 そしてこのスタイルにこの『グリット』が組み合わさるのだから、正に鬼に金棒である。


 『グリット』がかけ合わさった伊与の攻撃を目視することは、『グリッター』は勿論のこと、メナスであっても視認することは難しいだろう。


 が、当然弱点(デメリット)も存在する。それは、急激に加減速するため、肉体に負担がかかることだ。


 通常の人がこのデメリットを無視して伊与と同様の攻撃を繰り広げれば、脱臼や肉離れのような軽傷のみならず、最悪深刻な断裂系の怪我をすることになるたろう。



「シッ!!」



 しかし、伊与はこれを、たゆまぬ鍛錬により克服することに成功。



「シッシッシッシッ!!」



 それは、一つの動作を繰り返し反復すること。同じモーションを毎日何百、何千回と繰り返し、身体に覚え込ませる。


 それにより、伊与は複数のモーションを既に日常生活レベルの動きで行えるようになり、『加減速(ヴェロチタ)』によるデメリットにも二倍まで耐えられるようになっていた。



『ア゛ア゛ッ!?』



 その場にいた五体にも及ぶメナスが、髪を操った無数の触手で伊与に攻撃をしかけるも、伊与はこれを物ともせず全て拳で払っていた。


 どころか、その触手を振り払いつつ、徐々にその距離を詰めていっていた。



「せい…やぁ!!」



 自身の攻撃範囲に入ったメナス目掛けて、伊与は拳を振う。メナスもそれを察知してか、攻撃態勢に入られる前に一斉に後退する。


 既に伊与の脅威を察したメナスは、明らかに距離を取り、遠距離による攻撃態勢に入る。



「回避行動に入るっす!!瑠衣さん!!」

「任せて頂戴。『能力強化(アペンド)』、肉体強化(フィジクス)



 次いで瑠衣が『グリット』を発動。瑠衣の全身が輝力によるオーラで発光。その光が伊与へと移る。



「『加減速(ヴェロチタ)』、『二重加速(ダブルアクセル)』!!」



 メナスがレーザーを放つのと同時に、伊与も再度『グリット』を発動。


 直後、無数のレーザーが降りかかり、周囲は一度目が眩むほどの閃光に包まれる。


 その閃光にメナスも伊与の姿を見失い…



「せい…やぁ!!」



 その一瞬が致命的となり、メナスの一群は回り込んだ伊与に背後を取られる。


 加速状態の伊与から放たれた高速の拳に、数十体のメナス全てが一気に地面へと叩きつけられた。


 伊与の『加減速(ヴェロチタ)』は、モーションを加速させる能力であり、基本的に攻撃する一瞬のみを加速させる。


 常時加速させることは肉体的な負荷が大きいだけでなく、制御することが難しく、動きに意識が追いつかない。つまり、移動や回避にはあまり向かない能力なのである。


 しかし、それを可能にするのが、瑠衣の『グリット』、『能力強化(アペンド)』である。


 瑠衣の『能力強化(アペンド)』は、自身のエナジーを味方に分け与え、任意の能力を向上させることが出来る『グリット』である。


 先程瑠衣が伊与に与えた付与は、肉体強化と感覚強化。これにより伊与は短時間の高速移動を可能にし、耐えられるようになっていたのである。


 勿論、伊与以外にも付与することが出来るが、最もこの『グリット』の恩恵を受けることが出来るのは、伊与と言えるだろう。



「ジャスト3分!!朝陽さん!!」

「はい!!行きます!!」



 気が付けば、メナス達は全て一か所に集結していた。いや、()()()()()()()


 そして、先程まで自分達と戦っていた朝陽の姿が、遙か上空にあった。



「大地照らす日輪よ!!その輝きを我が槍に!!『天射す日輪の(サン・ライズ・)』……」



 そして、メナスのレーザーさえ上回る輝きが上空で瞬き……


 


※ここから先は筆者の適当な後書きになります!興味のない方はどうぞ読み飛ばして下さい!!






ども、琥珀でございます

最近私は車を購入致しました


元々インドアだったのですが、今は車を買ったという好奇心から外に出ることが多くなりました


まぁ長続きはしないでしょうが、やはり外に出ると気持ちがスッキリしますね笑

これが上手く小説に繋げられると良いのですが…


本日もお読みくださりありがとうございました!!

次回の更新は金曜日を予定しておりますので宜しくお願いします!!

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