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Eclat Etoile ―星に輝く光の物語―  作者: 琥珀
10章 ー開幕:『大輝戦』編ー
337/481

第303星:共同戦線②

第一部:北海道 VS 中部 VS 近畿


◆北海道選抜メンバー


加我 真白

 北海道根拠地のエース。あらゆる武器の達人で、『シュヴァリエ』の一人である戦国 巴に憧れている。『グリット』は『投影武器オールマイティ・レプリカ』で、これまで使用・対峙してきた武器をイメージすることで、『エナジー』を使用しライン状にエネルギー体の武器を形成し生み出すことが出来る。


三雲 冴子

 北海道根拠地の裏エース。実力と行動で引っ張るタイプの真白に対し、言葉と知略で味方を引っ張る根拠地の顔。『移転瞬印(ムーブ・マーキング)』で、触れた箇所にマーキングし、自身、又は触れた味方ごとそこへ高速移動できる能力で、連続使用も可能。


能代(のしろ) (そそぐ)

 北海道の構成員の一人。物事に無頓着で、あまり意欲を見せないが、根拠地の面々は信頼しており、頼まれれば行動する。『グリット』は『緩徐侵冷(イロウジョン・ゼロ)』で、時間の経過とともに一定空間内の温度が徐々に下げる事が出来る。北海道メンバーが活動できるマイナス50°で止めることも可能。


真白 冷那 【脱落】

 北海道根拠地構成員の一人。北海道地方は一つしかないため選ばれたが、それでも選ばれた自負はあり、同時に選ばれた責任感を持っている。『グリット』は『氷凍結(フローズン)』で、空気中の水分を凍結させたり、放ったりする。能力としては氷雪地帯において真価を発揮するため、但し雪との相性は良い。『エナジー』切れにより脱落した。



◆中部地方


矢巾(やはば) アズキ 【脱落】

 静岡根拠地のエース。可憐でキュートであると自負する少女。実際それに見合うだけの外観もあり、それに実力も伴っているため人気は高い。『グリット』は『私を見つけて(プリティ・シュリンク)』で、サイズを1センチ程まで縮めることができる他、小さくなった分圧縮された攻撃を放てる。小柄になった時専用の『戦闘補具(バトルマシナリー)』、『可憐な翼(プリティ・ウィング)』がある。近畿メンバー、織田野々の攻撃により脱落。


小鳥遊 結華 【脱落】

 愛知根拠地のエース。極めて珍しい根拠地所属ながら実家暮らしという、育ちの良いお嬢様で純真無垢な人物。但しいつかはその家系を継ぐために、交渉などにおいては強かさを供える。『グリット』は『境界延離ボーダー・ディスタンス』で、エナジーの残滓を縦に引けば縦に、横に引けば横に空間がズレる特異系な能力。織田野々の攻撃により脱落。


鍜名(かじな) 剣美

 新潟根拠地のエース。剣術の達人で、『現代の上杉謙信』とも言わせしめる程の実力を持つ。口数は少ないが仲間への理解は深く、また情にも厚いため、仲間のことを第一とする。


長野 絵摩(えま) 【脱落】

 長野根拠地のエース。能天気ながら掴み所のない人物で、時に人をからかうお調子者。但し戦況を見極め、状況に応じた動きをするのが上手い。『グリット』は『具現絵化(ライブ・アクション)』で、描いた絵を実体化させる能力。精密に描けば描くほど精巧な作りの出来になる。織田野々の攻撃により脱落。



◆近畿地方


黒田 カナエ

 兵庫根拠地きっての智将。近畿の平穏にこの人有りとまで言われ、近畿では犬猿の仲である奈良や大阪の根拠地からも一目置かれている。『グリット』は『念通信(テレパシー)』で、自身のエナジーを飛ばして脳内に語りかけるものだが、それだけに留まらず、自身の考えを理解できるように断片的に送り込むことも可能。


射武屋 沙月

 奈良根拠地のエース。明るく前向きながら冷静で、矢の腕には自信がある。個性的なメンバーが揃う近畿メンバーを纏めるリーダーシップ性も備わっている。『グリット』は放った弓に様々な効果を付与する『付乗の矢アタッチメント・アロー』で、局面を打開する爆破や、壁を貫く高速の矢など、様々な場面に対応できる万能系の『グリット』。


真田 幸町 【脱落】

 京都根拠地のエース。猪突猛進、直往邁進の恐れ知れずで真っ直ぐな性格だが、基本的に素直な性格のため、止まれと言われれば止まる。また、無闇に突っ込んでも勝てる実力も備わっている。『グリット』は『直進邁進猛進(ストレートアクセル)』で、進めば進むほど加速していく。但し加速しすぎると自分でも見えず、立ち止まると徐々に効力を失う。『戦神』と化した剣美の攻撃を受け、脱落した。


織田 野々

 大阪根拠地のリーダー。傲岸不遜で唯我独尊で傍若無人。自分こそが次に選ばれる『シュヴァリエ』と疑わない。基本的に京都根拠地とは犬猿の仲で、特にリーダー格である武田晴風とは仲が悪いものの、忠実で真っ直ぐな真田はそこまで嫌っていない。傲慢な性格ではあるが、それに見合う器を持っている。

「毘沙門抜刀・神鳴(カミナリ)



────ギィィィィィィン!!!!


 真白の刃が剣美の太刀を超え届きそうになった時、剣美はその太刀をしまう動作を通常より強く早く、そして複数回に渡って行った。



「(ッ!?鞘に納める動きを攻撃にしたッ!?)」



 それは音を超え衝撃となり、真白と野々の動きを止めさせた。



「カミク」



 動けなくなったのは一瞬。しかし、剣美にはその一瞬が命取りとなる。


 神速と呼ばれる剣美の太刀が二人に襲い掛かろうと言う時、



「フンッ!!」



────ダァン!!


 という銃声が鳴り響く。


 目だけ向ければ、銃を放ったのは野々。その放った武器は、握られていた剣からであった。


 剣美はこれを当然のように切り裂くが、その対応に時間を要したお陰で、冴子が介入し、剣美から距離を置くことに成功していた。



「…その剣、銃剣だったんですね」

「あ〜あまり使いたく無かったんだがな。あの状況じゃ止むをえまいよ」



 硝煙をフッ!と吹き飛ばしながら、野々は『滅し折り長谷部』を肩でトントンと叩く。



「しかし今の太刀筋はかなり良かったな北海道の」

「加我 真白だよ。でも剣美さんはそれにも対応してきた。剣は見えてきたけど、一つに対応したら次の壁がある。そこらの『メナス』十体よりもよっぽど剣美さんの方が手強いよ」

「フハハ!!否定できんな!!」



 真白の言葉に、野々は愉快そうに笑う。



「正直、我は別に剣技が得意な訳ではないのでな。あくまで補助的な役割だ。止めは貴様に任せたいのだが?」

「そんな感じはしてたわ。そんでそれが理想だと思う。だからこそ、剣美さんが立ててる壁に穴を開けて欲しいのよ」



 野々との意思の共有はできており、各々の役割も理解していた。



「『仕込み銃(これ)』もその為に用意していたんだがな。それも使ってしまったし、どうしたもんかの」

「それは素直に申し訳ない。でも貴方、第二の本部と呼ばれる大阪根拠地のエースでしょ?何か無いの?」



 普段は理知的な真白は、剣美との戦闘で完全にスイッチが入ったのか、野々に対し焚き付けるような発言をする。


 野々はしばしポカンとした様子であったが、その後ニヤリと笑みを浮かべた。



「言ってくれるな北海道の。まぁ確かに全てを貴様任せにする上に、今の剣美にさえ届き得る刃を見せられては、それに応えないわけにはいくまい」



 そう言った発言は寧ろ好物なのか、野々も上がってきた気分に乗せて武器を構える。



「彼奴の剣速は正直人智を超えとる。だからそれに張り合おうとすれば十中八九押し負ける」

「さっきの私のも、別に追いついた訳じゃないもんね。それで?」



 野々は武器をトントンと叩き、横目で真白を見る。



「どのタイミングになるかは分からん。が、一度だけ彼奴の動きを力ずくで抑え込む。その隙に奴を仕留めろ」

「速さを力で押し込むわけか。柔よく剛を制すって言うけど、それの逆をやろうってわけね。ノッたわ」



 説明は簡略なもの。しかし必要な情報を抜き取り理解した真白は、それを了承する。



「なんであれ、先ずは攻め込まないとね。それまでにやられないでよ?」

「フハハッ!!それはこっちのセリフだ!!大阪根拠地のリーダーを舐めるなよ!!」



 その言葉が皮切りとなって、二人は再び剣美に突っ込んでいった。



「(戦えば戦うほど、剣を交えれば交えるほど、彼女達の刃が鋭く、疾くなる)」



 戦いの中の変化には、剣美も気付いていた。


 『戦神』となった時の剣美は、余計な思考が遮断され、必要な情報のみを汲み取り、そして必要な攻撃行動を取るのみの状態となる。


 それ程までに極限的な集中力を誇る状態にありながら、剣美は初めて『戦神』状態で戦闘以外のことを考えていた。



「(『メナス』と戦う時とは違う。人と対峙した時にしか得られないこの高揚感。私は…)」



 そして、普段は無表情のまま動かないその表情が、ゆっくりと動き出した。



「(私は、こんな、戦いを求めていたのかもしれない!!)」



 口角を上げ、心無しか目を輝かせ、剣美は笑みを浮かべた。



「(笑った!!)」



 その様子に、二人はゾッとした感覚を覚えながら、より一層激しく斬り込む。



「毘沙門抜刀・神反(カミソリ)



 その鋭く切り込んだ太刀を、剣美は剣の側面でその攻撃を滑らせ、受け流した。


 姿勢を崩された剣美は、前に持たれるような姿勢となってしまう。



「チッ!!」



 体勢を立て直す時間を作ろうと野々が斬り込むが、剣美はそれも見越して次の攻撃に移っていた。



「毘沙門抜刀・御神楽(ミカグラ)



 それまで、その場から一歩たりとも動かなかった剣美が高速で動き、自身の攻撃の間合いにまで入り込んで来たのだ。



「ッ!?しまっ…!?」



 御神楽は、自ら高速移動を繰り出し移動することで、剣美の居合の真骨頂である『神楽』の間合いに入り込む技である。


 『神楽』は近畿メンバーの中で前衛を張っていた幸町を一撃で沈めた技である。


 いくら野々と言えど、まともに食らえばただでは済まないだろう。


 さりとて野々では剣美の太刀を見極める事はできないため、最低限のダメージに抑える為に防御の姿勢を取るほか無かった。



「毘沙門抜刀・神ぐ…」

「ッオラァ!!」



 その時、前傾姿勢になっていた真白が、武器を双剣からスリンガーへと変え、死角となった背後から剣美を狙い打った。



「カミク」



 が、それに気付いた剣美は即座に技を変更。


 全方位に高速斬撃を繰り出す『カミク』へと切り替え、真白の放った攻撃を全て切り裂いた。



「(野々さんへの攻撃は失敗。しかし防御に意識を向かせはした。ならば…)」



 キロッ!っと剣美の視線が自身に向けられた瞬間、真白は全身から悪寒を感じ取った。


 身体の全ての防衛本能が働き、自身の位置から剣美にかけて、出せうる限りの盾のレプリカを次々と創生していった。



「毘沙門抜刀・神斬(カミキリ)



 これに対し、剣美が淡々と繰り出したのは、自身の奥義であり、そして『グリット』でもある技。


 剣美がしたことは単純。ただ太刀を横に振るっただけ。


 にも関わらず、真白が創り出した無数の盾を、まるで豆腐を斬るかのように滑らかに断ち切っていく。


 これが剣美の『グリット』、『毘沙門・万物両断サラスヴァティ・デカプテイト』。


 『エナジー』を太刀に纏わせ、有とあらゆる、万物を断つ刃を形成し、斬り裂く究極の『グリット』にして剣技の奥義である。


 剣の刃が迫り来るその刹那、真白と野々は目を合わせ、互いの意図を汲み取った。



────()()()()()()()!!


 それは本来、野々が受け持つはずだった役割。しかし、状況を見て、それを担うべきは今の自分であると判断した真白は、敢えて剣美の攻撃を刺さったのであった。



「チッ!!結局は我がやるしか無いということか!!」



 今度は自信が背後に回った野々は、刃を振るうのではなく、前へ押し出すように突き出した。


 剣美は、太刀が真白に届く一歩手前で二人の目配せに気付き、ピタリと太刀を振るう手を止めた。


 そして、自身の奥義が決まらなかった事に悔しさを滲ませながらも、既に防御の姿勢に入っていた。


 が、襲い掛かってきた攻撃は、予想よりも遥かに()()()()()()()()()


 全貌が見えないほどの巨大な何かが迫り、回避も防御も間に合わない。その状況でも剣美は迷わず技を繰り出した。



「毘沙門抜刀・神薙(カンナギ)!!」



 この時、初めて剣美は声を張り上げるほどの声量で技名を叫び、攻撃への対処に当たった。



「クッ…アアアアァァァァ!!!!」



 神薙(カンナギ)は、相手の攻撃の勢いに合わせて引くようにして攻撃を受け止めることで、相手を脱力させる技である。


 しかし、これ程の規模と圧の攻撃ともなれば、脱力までは見込めない。


 せめて勢いだけでも殺すという意図で繰り出した技は、野々の謎の攻撃の勢いを確実に相殺していっていた。



「クハハハハッ!!不意を突き、しかも超至近距離から放った()()を受け止めるか!!認めよう!!我がこれまで一対一で戦ってきた者の中で、貴様に並ぶ者は誰一人としておらんかったわ!!」



 遥か後方まで後退りをしながらも、野々の巨大な攻撃をほぼ相殺した剣美であったが────



「だがこれはチーム戦なのでな!!今度はサシでやり合おうでは無いか」



 その胸に、トッ…と矢が当てられた。先端は吸盤のような形をしており、外傷はない。


 刹那の時間で剣美は、その方向を見ると、そこには、ジッと攻撃のタイミングを待ち続け、矢を放った沙月の姿があった。



「…ふ、やられましたね」



 次の瞬間、沙月の放った矢が強力な衝撃波を放ち、野々の強力な攻撃を抑え込んだばかりの剣美の身体は、再度後方へと吹き飛ばされた。


 その後ろに地面は無く、剣美はゆっくりと自由落下して行った。


 その時、その口元には、強者と戦えたことによる喜びからか、笑みが浮かんでいた。

※後書きです






ども、琥珀です。


寒いので暖房をつけるんですが、室外機がえげつないほど煩いんですよ


その内苦情が来そうなほど煩くて、何とかしたいんですが、やれることはやり尽くした感があって…


私は凍え死ぬべきなのか…



本日もお読みいただきありがとうございました。

次回の更新は金曜日を予定しておりますので宜しくお願いします。

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