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Eclat Etoile ―星に輝く光の物語―  作者: 琥珀
1章 ー朝陽覚醒編ー
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序章

 変わらずの日常を送っていた、地球に一つの隕石が衝突した。


 直径10mにも満たない隕石は、地球に大きな影響を与えることは無く、人々に大きな関心と不安を与えることはなかった。


 だからこそ、人々は気付くのが遅れた。その隕石が、地球にとって害をもたらすものを運んできていることに…


 最初に異変が起きたのは、隕石が近くに墜落した日本だった。()()が初めにもたらしたのは小さな違和感。謎の体調不良を起こすものが増え、少しずつ人類の肉体を蝕んでいったのだ。やがて、謎の()()は、ついに人類に死をもたらし始めた。


 直ぐさま政府は調査に乗り出し原因を究明。そして隕石から発せられる謎の粒子(菌、若しくはウィルスと言っても良いかも知れない)が原因であることを突き止めた。


 しかし、遅過ぎた。その原因を突き止めるのに3ヶ月、その原因を突き止め始めるまでに2ヶ月。実に5カ月までの歳月が経ってしまっていた。


 既に隕石付近は如何なる装置を用いても浄化が叶わない状態にまで陥っていた。感染範囲は刻一刻と広がり、その影響は日本のみに留まらず、世界各国へと広がっていた。



「もはや一刻の猶予もない」



 各国の首相の意見は一致。隕石付近一帯を爆撃し原因の根本を断つことを決定した。


 今度の行動は迅速であった。各国はどこに隠し持っていたのだと言う程の兵器を持ち出し、兎にも角にも人類の滅亡を食い止めようと動いたのだ。


 しかし、()()()()。隕石を破壊しようとした行動がではない。そこに至るまでの経過が、である。


 既に()()は形を成し、獣となって人類に襲い掛かる準備を整え終えていたのだから。


 世界から放たれた無数のミサイルの数々。その全てを()()は破壊し尽くした。


 獣、という表現は正しく無かったのかもしれない。()()は、その姿は人類、人間そのものだった。初めに生まれた()()は、一人の女の姿をしていた。


 違いがあるとすれば色素の無さ。肌や髪は雪のように白くて不健康な色をしており、身に纏う装束は最低限度に身を隠す程度の黒い布。


 強いて違いを挙げるなら一つは瞳。黒と白で構成された身体とは別に、()()が見る瞳は真紅のごとく紅く輝いていた。


 そしてもう一つ。その身体能力が人間のそれを遥かに上回っていることだ。既にそれはミサイルを破壊し、かつ無傷であることから証明済みである。


 ()()の行動は迅速だった。(ヒト)を成した()()は悠々と重力に逆らい、一目散に生命反応がある方へと文字通り飛んでいった。


 後手後手に回り続けた人類に、打つ手は無かった。僅かな抵抗を見せるものの、ミサイルの効かなかった()()に通常兵器が効くはずもなく…隕石墜落から半年も経たないうちに、人類は地上での生活を奪われることとなった。


 幸いなことに、()()の猛威は地下にまでは及ばなかった。残された人類は、各国政府が秘密裏に建設を進めていた地下シェルターへと避難し、全滅を免れる。


 日本のシェルターの収容人数はおよそ3000万人。規模としては相当のものであったが、総人口1億人を優に超える日本では圧倒的に容量不足だ。


 しかし、()()()()()()()()()()。僅か数度の襲撃で、日本の人口は4分の1にまで減らされてしまったのだ。


 絶望はそれだけに留まらない。日本襲撃から数週間後。()()()()()()()


 分裂した()()は日本の地から飛び立つと、世界各国を襲い出した。抵抗はあまりにも無意味。日本のみならず世界の人口は、半分以下にまで減らされてしまった。


 生き延びた人々も希望は既になく、ただただ、迫り来る死を待つのみであった。

 しかし、希望はあった。いや、奇跡は起きた。


 始まりは一人の少女。とある理由から地下のシェルターから抜け出した少女は、案の定()()に見つかる。


 至る所に設置されていたカメラでそれを見ていた人々も、目の前で殺される少女を見ていることもできず目を瞑っていた。


 しかし、いつまでたっても少女の叫び声や鳴き声は聞こえてこなかった。代わりに現れたのは眩いばかりの光。神々しく、美しく輝く光だった。


 人々がそれを目を開くと、少女がその光を纏っていた。光は襲い掛かってきた()()を振り払い、倒すまでいかずとも撃退に成功した。

 人類の反撃が始まった。その少女を筆頭に、突如謎の力が身に宿るものが現れたのだ。


 光は()()()を打ち払い、撃退する力を有していたのだ。


 尚も分裂を続ける()()()に力に目覚めた者たちは苦戦するものの、何年もの戦いの末、遂に地上を奪還するにまで持ち直した。


 そして、100年後の現在。人類は今尚、宇宙から飛来した()()との戦いを続けていた…

 初めまして、琥珀と申します!!


 この度は【Eclat Etoile() ―星に輝く光の物語― 】の序章をお読み下さいましてありがとうございます!!

 実は作品の構成自体は昨年の夏くらいからしていたのですが、諸事情によりここまでズルズルと伸びてしまいました…しかし、無事投稿できる目処が立ちまして、本日から投稿をさせていただこうと思っています!!


 今後の予定としましては、十話までは連日投稿していこうと思っております。十一話からは、恐らく連日投稿が厳しくなると思いますので、週三投稿を目指して頑張ろうと思っています!!詳しい内容はTwitterや本アカウントの活動報告にてさせていただきますので宜しくお願いいたします<(_ _)>


 それではまた明日!!【Eclat Etoile ―星に輝く光の物語―】を宜しくお願い致します!!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 直径20m弱の隕石が飛来した場合は半径数キロ圏内の家が衝撃波で壊滅又は消滅し、さらに10キロ以内の建物は半壊するので世間を大きく賑わせると思います。 速度や角度によっては20階ビル程…
[良い点] Twitterを拝見して読みにきました。宇宙は謎に包まれていますから、あり得ない話ではないですよね。隕石一つが世界を滅ぼす事も。頑張って下さい。応援してます!
2021/10/12 11:31 退会済み
管理
[一言] 改めてこの回を読み直すと、『とある理由から地下のシェルターから抜け出した少女』の文が、心にグッとくるものがありました。 なぜ。 その理由を知ってから読み直すと、ここはこうかとか、改めて気が…
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