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再会の約束

一部完。取り敢えず、他視点を投稿し終わるまで続きはないです。

マンションの事件から三日、車両での活動範囲を伸ばしていった若林研究者だったが、とうとうゾンビがショッピングモールに集まり始めていた。


「明日、モール屋上に救助がやってきます。

皆さんの協力で、ここまで生きてこれました。本当にありがとうございました!」


モール内のイベントなどを行うレンタルスペースには96人の老若男女が惜しみない拍手と声援を若林研究者に送っていた。


「明日は朝の七時に一回。九時に一回。十一時に最後の救助があります。しっかり全員乗れますので安心してください」


私達が救助した中には車椅子が必要な人も居る為、救助の際は優先されると言う話をした後は、バーベキューをしようと若林研究者の提案に皆が賛成してそれぞれが準備を始めた。




私は何をするのかって?実は救助時、私がゾンビ相手に戦国無双並みに殴り飛ばしたりしていた所為か、殆どの人に怖がられていまして……いつもバリケードの外で、バリケードやフェンスに張り付いているゾンビを処理しています。


「ゔァ……」


ゾンビが現れた。


七草 ゆきはゾンビにマーシャルアーツ+拳で攻撃した。


2D3+10D6……46!


__必殺! ゴリラパーンチ!


ゾンビは粉々になった。



「うわぁ!バケモノだ!」


「逃げろー!」



隠れて覗いていたガキンチョが逃げて行く。


__嗚呼、つらし……


この後、めちゃくちゃゾンビ倒した。



次の日。

七時に来たヘリに第一陣が連れて行かれるのを見届けた私は、只今バリケードの外に出ている。


理由はヘリに釣られて来たゾンビの数が予想より早く来てしまったからだ。


「クソッ!もっと音を抑えて飛べねぇのかよ!」


"これに関しては仕方ない。そろそろ九時になる。また増えてくるわよ"


隣で戦っているのは、私と同じ趣味を持つミリタリお兄さん。格闘技のクラブで子供や大人に教えていたらしく結構強い。


他にも数人、外国から登山しに来た、外国の人も戦ってくれている。この調子なら最後のヘリまで持ち堪えられるだろう。


九時のヘリが飛んで行って一時間半。

ゾンビの大群がこのショッピングモールに向かっていると若葉研究者から知らせが届き、私達はモール内へ逃げ込んでいた。


「皆さんお疲れ様でした。あと数十分でヘリが到着するようなので、屋上で待機をお願いします」


若林研究者が私達と外国の人に言葉を変えながら同じ内容を喋ると、皆が笑顔になって若林研究者の肩を大きな手で叩く。


「ありがとよ大将。さぁ!とっととこの地獄からおさらばしようぜ!」


屋上にヘリが到着すると最後まで戦っていた私達と若林研究者がヘリの中へ入って行く。

最後に若林研究者が入って丁度満員。


「では、離陸します!揺れますのでしっかりと捕まってください!」


ヘリのプロペラの回転が早くなり、聞き慣れない騒音に耳を塞ぎたくなる。

ガシャン!という音と共に屋上の扉が開く。そこには、昨日のガキンチョ2人が、ぐしゃぐしゃに泣き垂らした顔で走って来た。


「おいおい……なんでまだ子供がいやがるんだ」


「自衛隊さん!子供が二人まだいます!」


「!? ……これ以上の搭乗は無理です」


「……次、ここに救助が来るのは……」


「……しばらくは無いと思われます」


救助がないここで残る。

皆の目線が外のバリケードに目を向ける。


そこには大量のゾンビがバリケードを破壊し、モール内に向かっている光景があった。



絶望が迫る中、大人達の表情から自分達が乗れないのかもと思ったのか、子供達の顔がどん底の様に沈んで行く。


"大人がそんな顔しないで下さいな"


私はヘリから降りて、ガキンチョ二人を両手で掴み、ヘリに放り込む。


子供なら二人で大人一人分として乗せられるだろう。あれ、もし車と同じなら普通に二人として見られるのかな?


「七草さん!」

若林研究者が私の手を掴み、私の苗字を叫ぶ。


"離して若林研究者。私なら平気ですよ、歩いてでも避難所に向かえます"


「いや、ダメだ!七草さんはまだ子供だ、僕が残る」


"犬にすら負ける癖に、バカ言わないでください"


「なら、僕も一緒に残る!」


"足手まといです"


「しかし……」


"チャルさん、お願いします"


「……OK」


黒人のチャルさんが、若林研究者を逞しい腕で羽交い締めにする。

実はもしもの時、チャーリーさんに若林研究者を抑えて欲しいとお願いしていたのだ。


計画は上手く行かないこともある。

当たり前だよね。


"行ってください"


自衛隊の人にそう言うと、自衛隊の人が地図を私に渡して敬礼をしてくれる。

私も習って敬礼するとヘリが飛び立って行く。


「七草さん!」


若林研究者が情けない顔で私を見ている。




『"ダメだよ若林研究者。そんな顔をしていては皆さん不安になりますよ"』


『ごめん、でも不安なんだ。一週間なんてたったの七日の筈なのに、その七日が酷く遠い日に感じる。その間に何人の人を救えて、何人の人が死んでしまうのか……』


人一倍臆病な癖に、何故こんな活動を始めたのか。それを若林研究者が語ることはなかったけど今ならわかるよ。


不安から


苦しみから


悲しみから


絶望から




全てから守りたいんだ。




だから私は伝えなければいけない。

しかし何を伝えれば良いのか、わからない。


でも、私は……若林研究者に伝えたい!


私はマスクを首まで下げて素顔を晒す。

音が出ない口を開き、あなたに届ける。


これはあなたを守る言葉でもあり、私にとっての約束でもあるんだよ。若林研究者……



「またね」


私の言葉は届いただろうか、最後のヘリは爆風と共に空へと飛んで行った。

モブ ゾンビ化


STR 13→ 15


CON 12→ 14


POW 12→ 0


DEX 11→ 13


APP 12→ 3


SIZ 15→ 15


INT 12→ 0


EDU 15→ 0


HP 14 → 15


MP 12 → 0


SAN値 60 → 0


アイデア 60 → 0


幸運 60 → 0


知識 75 → 0



思いところあって色々書き直しました。



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