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君の名は……!

ストックがなくなるんじゃ……


玄関から出た私は、出会い頭に出会ったゾンビの顔を思いっきり殴った。

すると頭はスイカが割れた様に破裂し、ゾンビは膝から崩れるように倒れた。


もはやゴリラ以上のパワーを持っていることを証明してしまった私はそのまま残りのゾンビ達を捌いていった。


ゾンビは生きている人を見つけていない時は佇むか、ウロウロと歩くだけだが、耳が良いらしく、僅かな足音などでも聞きつけると音の発生源まで近づいてくる。そして僅かにある視界に人間が入ると走って襲いかかってくる。


喉、目、太腿、脇の下などを刺したり切っても痛がる様子はなく、腱や筋を断ったり、関節を外したりなどをすれば、動きを制限することが出来るが、活動を止めることは出来ない。


活動を停止させるには脳の破壊か、脊髄の破壊のみ。

心臓を突き刺しても活動を止めることはなく、出血は十秒程で血液が固まり止血してしまうので脳以外のダメージは意味がないと分かった。


力はかなり強く、りんごを片手で割れてしまうくらい。

足の速さは普通だが、痛覚が無いことから疲れも出ない筈なので、足に怪我などをした場合、走って逃げ切ることは体力に自信がある私でも無理だろう。


獣の様に襲いかかってくるゾンビ達を円を描く様に捌き、受け流し、弾き、衝突させ、確実に倒せるゾンビは素早くナイフを突き刺し倒していく。


そんなことを続けて、気づけば五十体程いたゾンビは動かない死体へとなっていた。




あの時の決心は何処へ、私は返り血だらけの服をお風呂場で洗い、ベランダで乾かして自室のベッドでゴロゴロしながらラジオを聞いていた。

スマホで調べようとしたが、ネットが使えなかった。


どうやら私が学校で居眠りして起きるまで五日もの日々が経っていた様だ。

世界中でゾンビ現象が起こっており、お偉い方はワクチンの開発の為に電気などをストップさせたらしく、あと数日もすればこの地域に自衛隊が救助に向かってくるらしい。


__半分、嘘かな……


自衛隊が来るのは本当だろう。

ただ、救助してくれるのは恐らく医者などの技術的な人間やその家族。

あとはでヘリなんかが降りられる所に集団でいる人達くらいか。

私のような住宅街で身を潜んでいる生存者が救助されるのは、ワクチン開発がされてインフラが出来上がった頃。


それまでは物資を送ってくれるくらいはしてくれるだろうが、ワクチン開発が進まなければ直ぐに途絶えてしまうだろう。



__家庭菜園でも、始めようかな


ラジオの電源を切り、地図アプリを起動する。


私が住む住宅街からデパートまでは徒歩十分程。もっと大きい所だと更に三十分程かかるが、そこは服や日用品や保存食品なども売っているので、今後の為にならそこまで行くのがよいだろう。


「……」Hey Siri。


「……」



カチ……


「ご用件は何でしょう。七草 ゆき さん」


"○駅前ショッピングモールまで案内して"


「○駅前ショッピングモールまでの案内を開始します」



さぁ、行こう!





屋根の上を歩き始めて、一〇分程。

住宅街から抜け出して大通りに出ると、大量のゾンビ達がそこにいた。


さすがにこの数を相手に突っ込んで行ったら噛まれてしまう。

スマホで地図を確認すると、大回りになるが屋根伝いで近くまで行けることがわかる。

スマホを仕舞っていると、突然男性の悲鳴が響き、大通りのゾンビ達が一斉に動き出す。


私が立っている屋根の家に向かって。


垣根とブロック塀で囲われた、よく見るデザインの一軒家にゾロゾロと集まりだしたゾンビ達。

まだ走り始める距離には達していないので、動きが遅いが、数が増えていけば時期に垣根も塀を乗り越えて家の中に押し込んで来てしまうだろう。


屋根沿いから首を出して窓から中の様子を伺うと、眼鏡をかけた細身の男が、水玉模様のダサいパジャマ姿で腰を抜かしていた。



このまま見殺しにするのもどうかと思い、彼の救出をしようと決断した。

私は優しい美少女ゴリラJKなのだ。


窓ガラスを軽く叩いた私に、「ヒェー!」と情けない声を上げられたが、気にせずスマホで文字を打ち込み男に見せる。


"ここから脱出するよ。支度して"


男は恐る恐るながらもこちらに近づく。

よくよく見ればダサいパジャマが圧倒していて男を地味にしているだけで、顔はイケメンであった。


「君は、誰なんだい? み、見たところ正規の軍人ではないみたいだけど」


通常、自衛隊もそうだが軍服に国旗や部隊のシンボルが刺繍されたワッペンなどを胸や肩辺りに付けているのだが、勿論私の軍服にはワッペンなどは付けていないので、刀を帯刀した軍服姿の美少女が、でかいバックパック背負っていきなり「救出するから支度して」と文越しで言われてもハイそうですかと頷けはしないだろう。


だが時間がもう無いことはわかって頂きたいですね。


私は背後を指差して男を見る。


"彼等の朝御飯になりたくなかったら早く窓を開けて支度して"


"GO!!"


二重ガラスの窓を拳で突き破ると男は悲鳴を上げながら準備を始めた。

イケメンはイケメンでも残念イケメンであった。


薬学部の研究者だという男は、昨日のラジオを聞いてヘリが降りてこれる学校や運動場に移動をしようとしていたのだが、地下に篭っていたために、前見た時よりゾンビが大量に増えていて驚き、悲鳴を上げてしまったらしい。


とりあえず、屋上にヘリポートがある駅前ショッピングモールまで一緒に行くことになった。


男を片手で抱えながら屋根を飛び移りながらショッピングモールにたどり着いた私は、予想よりも少ないゾンビの数に拍子抜けした。


「……」


男、若林研究者は酔ったのか青い顔で口を押さえ、私へ非難の目で見ていた。


"人が居るかもしれないから、その時はその人達に預けるけどいい?"


「あ、ああ。それで頼むよ」


入口が外側から破られていたが、耳を澄ましてみてもモール内に人の気配はなかった。

食料品店や服屋などのお店の商品が所々大量に無かったりしてるところを見るに、出入りをしている人、又は集団が存在するとわかる。



とりあえず若林研究者を内鍵が付いてある監視カメラ部屋に放置して登山用品店に向かい、保存食品や鉈や長めのロープをバックパックに入れ、冬を過ごすことを考えてアウトドア店に向かい、自宅で使うCB缶と野宿用にOD缶を数十個、バックパックに入れる。


かなり重くなった筈のバックパックを軽々と背負い、最後に薬局に向かって外傷や風邪の備え薬をバックパックに入れて、若林研究者の元まで戻っていく。



「おかえり。七草さん」


扉をノックして入ると、若林研究者はノートパソコンを両手で操作しながらモニターと睨めっこしていた。


"電気付いたの?"


「うん。モール自体に停電時に動く発電システムが完備してあるみたいでね。今、監視カメラの機能をコレで観れるようにしてるんだ」


ハイテクな機械をスマホしか持ってない私には若林研究者のしてる事の半分も理解出来なかったが、若林研究者がパソコンの操作を終えると、ブルー画面だった大量のモニターが起動して、先程まで私が居た登山用品店やアウトドア店や薬局の映像が映し出される。


"すごいね。とりあえず当分の食料と日用品、それと薬品を置いておくから、それで凌いで"


「ありがとう七草さん。あ、そうだ……コレ受け取って」


若林研究者が鞄から取り出したのは、ポケベルのような形をした携帯端末だった。


"ポケベル?"


「そう。でもこれは双子型でね、僕が持っているこのポケベル以外の通信は出来ないんだけど、その代わりにどんなところからでも通信が出来るんだ」


若林研究者がそう言うと、簡単な操作説明をすると私にポケベルを渡し、「定期的に連絡し合おう」と言い、パソコンで何やら作業をし始めた。


あれからまた屋根を飛び越えて自宅に帰った私は、若林研究者に何故そんなにも機械に詳しいのかを聞いたら、趣味だそうだ。



研究者ってすごい(小並)

七草 ゆき


11月11日誕生


17歳 JK


登山部所属


バイト 登山ガイド


両親の教育とアニメの知識で、小さい時から鍛えられていた。

初期 覚醒

STR 16→ 160


CON 17→ 170


POW 18


DEX 16→ 20


APP 18


SIZ 16


INT 15


EDU 10


HP 93


MP 18


SAN値 90


アイデア 75


幸運 90


知識 50



※戦闘イメージ人物はヨルムンガンドのバルメとチェキータです。容姿はチェキータさんを幼くして、あまり笑わない感じです。

初期ステータス後の覚醒ステータスは、

BLACK LAGOONのロベルタのステータスを勝手にイメージした感じです。


→に続く数値は覚醒後の数値です。


※後書きの容姿とステータスイメージを変更しました。


※改稿しました。

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