第八素材 人狼族
「何か来る……」
スライムさんがプルプル震えている。【気配感知】で何かを感じたらしい。
なんかヤバいのか??よく見るとゾンビたちも少し怯えている気がする
「おい、どうかしたのか?」
「創汰さん……コレは戦わないと……………」
ちょっ何??めっちゃ気になるんですけど!?
とりあえず戦わないといけない何かが来るらしい。魔物の中でも上の方のやつらなのだろうか?
ゾンビ達は急いで防具と武器を作っている。よほど危険なのか??
街が危ないとも思ったので、俺は街の周りの見回りをしていた。
別に変わった様子はないのだが……ん?
急に足音が聞こえた。その足音でついてきたスライム、そしてゾンビ達は怯えた。
近い。草をかき分けていくと森の広場みたいな所にそいつはいた。いやそいつらは……
「奴らは『人狼族』……。中級魔物で最上級の強さの持ち主です……」
人狼族……見た感じもいかにも邪悪なオーラを発している。
先頭にいるのがリーダーだろう。カッコいいけども……
「お前らか?邪光岩を持っているのは……………」
こいつら邪光岩のことを知っているのか?勿体ぶらず回収しておけばよかった……
「邪光岩をよこすんだな。」
このセリフだと、話し合う気は無い様だな。
ゾンビ達は身構えた。
「待った!!。」
無駄な犠牲が出れば街づくりにも影響が出る。ここは大人の対応をした。
「戦うしか無い感じならお互い少ない犠牲で終わらせたいだろ??だからこっちは俺だけでいかせてもらう!!」
数十体VS創汰で勝てる気はしないけどこっちには秘策があった。
「ならそうさせてもらおう!!いけぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
周りにいた人狼達が襲いかかって来る。
早速使って見るか新スキル!!!
「【麻痺波動】!!!!!!!」
洞窟行った時にあった鉱石を吸収したら手に入れたスキルだ。
これがあれば傷つけることなく動かなくさせることが可能だ。
バタバタと人狼達が倒れていく。
「どうだ?まだやるつもりか?」
「くっ……………!!!」
このままリーダーまで麻痺らせれば終わりかな。
そう思った時、リーダーの人狼はこちらに攻撃を仕掛けてきていた。
「小癪なぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「【麻痺波動】!!」
しかし麻痺しない。
〔リーダー人狼は麻痺耐性を取得済み〕
おいおいまともに戦ったらこっちだって危ないんだぞ!!
さてどうしたものか……これだけは使いたくなかったが……みんなのためだ!!仕方ない!!!
「【暗黒炎波】!!!!!!」
閃光と共に炎が上がった。創汰の目の前が真っ暗になるほどの炎。
コレはやっちまった。地面が揺れている。
付き添いのゾンビ達も唖然としていた。
「勝ったぁぁぁぁ……………」
ゾンビ達は歓声をあげた。
犠牲は出来るだけ出したくなかったんだけど……跡形もなく消し飛んでしまった。
問題は麻痺らせた人狼をどうするかだ。
するとリーダーの護衛的な人狼が起き上がり話しかけてきた。
「俺たちはまたここにきて、リーダーの願いを叶える!!」
「あっそのことなんだけど……」
また争いがあっては困る。だから洞窟へ向かった。そして邪光岩を半分ぐらい譲ることにした。
そうして人狼族とは和解した。これで一件落着だ。
すると護衛人狼が、
「あのよかったら街づくり手伝わさせていただけませんか?」
人狼族は前、何者かに街を壊されてしまったらしい。
壊した張本人を倒すために邪光岩の力を使って倒そうとしたらしい。
だから今は行き場所がないのだと言うのだ。
リーダーを殺してしまった責任を負わないといけないしな。せっかくだから仲間に入れてあげよう。
見た感じゾンビ達と仲良いみたいだし。スライムさんは乗り気じゃない感じだけど……
まあ仲間が増えるのはいいことだ。
人狼族との戦いの後、街を救うことに成功し、人狼族も仲間にすることもできた。
まだまだ街づくり序盤だ。頑張らないとな!!!