梅日和
突き放された空の下に
揺れてる小川の行き先尋ね
電車は白紙のテープを切った
冬の匂い纏う風を吸い込み
道端の石に話しかけられ戸惑う
火にかけた教科書が恋しい
布団もくしゃみするかと思えば
昼下がりの雨滴る猫へ
突っ伏すと梅の花満開に
歩いた青いシャツが包む
肌に走る行方を願う
暗闇に無用な温度感じて
流した旋律が固まるように
焼かれた詰め物は痛みになり
靴底から糸を辿る
溶けると知った現実に震え
手足を突き放した喜びにおののく
草花に竜を洗う雲を見つめる
漂う不老の歩みの一言